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懺悔❸

【昆虫エッセイ】
ハラアカマルセイボウ (撮影は7月のある日)

今日のは無駄に長い。
読まなくても全く差し支えのない内容なので、ぜひ読み飛ばしていただきたい。


私は、今回もまた懺悔しようと思う。

この金属性の輝きを持ったハチを、ギンバエだと思ってしまったことを。

でも今日は、あなた…ハラアカマルセイボウにも多少の非があると思っている。

私に一瞬の隙も与えなかった非。

太陽の光を受けて、クリスマスカラーの小さな体がキラキラ光るのを見つけたとき、こんなに美しいギンバエがいるのか、と感嘆した。

たくさんのキラキラが、ノコギリソウの花の上を飛び回り、ダンスしている。

写真に収めようと近づくと、すぐに察知しさっと隣の花へと移る。

気配を消しているつもりだが、通じない。
こんなにたくさん飛び回っているのに、まともな写真が一枚も撮れない。

さすがハエだ(違う)

撮影を阻んでいるのは、彼らの素早さだけでなく、植物園ならではの“囲い”の存在も大きかった。
ここは草本分科園といって、北海道の植物を展示してあるエリア。

なんとか囲いの中に入らずして、きれいな写真を撮りたい。

まずは上体を安定させ、花に近づくために両足を開いた。
手前の花に止まる一匹に狙いを定めるが、一瞬の隙も見せてはくれない。

下半身を動かさずに上半身だけゆっくりと回し、できるだけおっとりしてそうな一匹を探す。

この時点で私は、草本分科園で一人Choo Choo TRAINのロールダンスを踊っていた。
まさにそんな感じだった。

一匹、右下方に目ぼしいギンバエ(違う)を見つけた。

夢中で花粉を食んでいる。

しゃがむと足が動いてしまい逃げられそうだ。
このままの体勢でなんとか…

私は上半身だけ横に倒した。
まるで大股開きのウンチョコチョコチョコピーだ。

ジリジリとした太陽を背中に受けながら、その体勢のまま息を止め、何枚も写真を撮った。

なんとなく撮れた気がしたので、呼吸を再開させて上体を起こした。

集中していたので気が付かなかったが、すぐ隣のバラ園で作業をするスタッフ数名がこちらを見ていた。

『見 ら れ て い た!!!』

いつから見られていたのか。
せめて、せめてウンチョコチョコチョコピーからであってほしい。

踊っていたのではないんです、写真を撮っていただけですよ、感を出すために追加で何枚か写真を撮った。

カメラロールを確認すると、苦労して撮った写真のほぼ全てがピンぼけしており、最後にパフォーマンスで撮った写真が一番綺麗に写っていた。

写真を拡大すると、それはギンバエではなく、ハチの顔をしていた。

裏切られた気持ちがしたが、クリスマスカラーのハチがいる、ということを知れた思い出深い一日となった。

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読まなくてもいいと言ったのに、ここまで読んでくださったのですね。
貴重なお時間を使ってくださりありがとうございます。
その親切心、忍耐力に感謝いたします。

良い1日を。

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