見出し画像

付き添い入院のエピソード。動脈管開存症の手術。後編

こんにちは。むしゃ子です。

私は、自分のような障がい児ママが自分と子を受け入れて、笑顔で子育てできるように活動しています。

今回は、心臓にある動脈管の手術のために大学病院に入院したときのエピソード。

後編です。

前編がまだの方、そちらから読まれるとわかりやすいです。

では、どうぞ。

手術室へ。麻酔が入った直後の反応に驚きと不安が募る

いよいよやってきた手術の日。

朝一の手術なので、当日の午前4時以降は絶食をしなければなりませんでした。

可能であれば、絶食直前で、むしゃ美に母乳を飲んでもらうべきだったのですが

大人の思い通りには、もちろんいきません。


熟睡中のむしゃ美の身体を揺さぶっても、抱き上げて起こそうとするなど
あらゆる手を使っても

全く起きる様子なく

結局、母乳を一滴も飲まずに朝を迎えました。



「今日という日が、とうとう来てしまった。大丈夫かな。。。。泣」


普段通りに目覚めたむしゃ美。

でも、絶食中なので、お腹空いてても母乳が飲めない。

可哀想だけど仕方がありません。


朝一で、担当の看護師さんが顔を出してくれて
1日のスケジュールを簡単に説明してくれました。


そして、8時半過ぎになり
私はむしゃ美を抱っこして、看護師さんと共に手術室に向かいました。


病院の暗い廊下を歩き進めて、大きな扉が現れました。

扉が開くと、天井の高い、広くて明るい部屋。

大きな機械が、ドーンとあり。

その周りに人がたくさんいました。


そして、そのうちの1人が駆け寄ってきてくれて

「お母さん!名前を確認しますね〜〜」と

すばやく、むしゃ美の足首の名札を確認して、大声で名前を読み上げました。


そして誘導されるがままに、その大きな機械のもとにあるベッドへ。

「お母さん、ここに寝かせてあげてください」と言われ

言われた通りに、むしゃ美をベッドに寝かせました。

カテーテル治療は、一般的に成人は局所麻酔を行うことが多いのですが
小児の場合は安全面の配慮から、全身麻酔で行うことが多いとされています。
そのためむしゃ美の場合も全身麻酔で受けました。

麻酔科の先生がやってきて
「眠るお薬を使います」と言いながら、点滴から薬を入れ始めました。

そして、「あと数秒で眠りますね、3、、2、、1、、」


「なんだなんだ、ここは?」と思っているかのように、キョロキョロしていたむしゃ美の目が

一瞬にして両目が上転して、白目になりました。


「え??むしゃ美???大丈夫???」と
むしゃ美の状態に、あまりにも驚いてしまい、不安な感情が襲いかかってきました。


そして次の瞬間
「ではお母さん下がってくださーい!」という掛け声で
私が離れると同時に、
むしゃ美の口は、小さな酸素マスクに覆われました。


不安な表情が出ていただろう
そんな私に
「大丈夫ですからね。お預かりしますね。」と
手術室の看護師さんが声を掛けてくれました。

我に返った私は、
「よろしくお願いします!」と深々と頭を下げ
むしゃ美の方に背を向けて、一緒にきた看護師さんと
病棟へ戻りました。


むしゃ美に麻酔が入った直後に、目が上転・白目になった瞬間
その時の手術室の雰囲気
手術室の看護師さんや麻酔科の先生の言葉
今でも全て鮮明に覚えています。


主治医の第一声で一安心。顔を見ては大粒の涙。

むしゃ美の手術が終わるまでの4〜5時間。

病棟の部屋で待機するのですが

私は、手術が心配で心配で
ソワソワする気持ちを抑えることができず
居ても立ってもいられなかったため
ずっと、自室で母親と電話をして過ごしていました。


話すことで、気を紛らわせようとしていました。


麻酔が効いた瞬間のむしゃ美の顔を思い浮かべては
「あのまま生きて帰らなかったらどうしよう」
「手術が成功しなかったらどうなるんだろう」
と悪いことばかり頭に浮かんできては

「でも主治医の先生がなんとかやってくれる。手術を成功させてくれる!」
と考えを切り替えて、その繰り返しでした。


「どのような状態で戻ってくるかはわからないけど
それでも全部受け止めよう。」
そう思いました。


そして、看護師さんがお部屋にきてくれて
「手術が終わったそうなので、一緒に迎えに行きましょう!」

むしゃ美を迎えに行きました。


さっき行った同じ道を歩いて、ようやく手術室に着きました。

同じ入口から入り、奥のパソコンのある部屋に連れていかれて
椅子に座っていると

汗だくになった主治医の先生が急ぎ足で来てくれました。


「うまくいきました。」


手術前と後の画像を見せてもらいながら

「ほら、この血流がこれでは止まっているでしょ?。うまく止まりました。」


「うぉーーーーーー!良かったーーーーー!」
と心の中で叫びました。

「ありがとうございます!良かったです(泣)」と声に出して伝えました。


それから、むしゃ美が寝ていると思われるベッドへ誘導されると

すでにむしゃ美は目覚めていました。


私は、顔を見た瞬間に、大粒の涙が。


緊張の糸が切れた瞬間でした。


看護師さんがティッシュをくれて
「心配でしたね。よく頑張りましたね。」と声掛けてくれました。


手術後は足が曲がらないように必死におさえた

もう1人の主治医の先生と
一緒に来た看護師さん共に
むしゃ美は病棟へ帰りました。

麻酔が取れた直後なので
むしゃ美の視線がはっきりしておらず
少し、ぼーっとしている様子でした。


手術は足の付け根の部分の大きな血管からカテーテルを挿入したので
手術終了後に、股関節を曲げてしまうと挿入部から出血する恐れがありました。

なので、むしゃ美は骨盤から足にかけて
バスタオルでぐるぐる巻きにされていました。


「お母さん、難しいかもしれませんが、なるべく足は曲げないように気をつけてあげてください」


そうは言っても、むしゃ美はまだ赤ちゃん。

大人の言う通りにはなりません。

自分が動きたいように、足を曲げようとするので

私は「曲げちゃいけないよ!!!」と言いながら
一生懸命、むしゃ美の足をおさえました。


また手術中は、全身麻酔のために太い管が喉に入っていたので
手術後は少し咳き込んでいましたが、数日にてすぐ治りました。


無事に予定通り手術が終了し、退院できました。


何事もなくて、本当に良かった。。。

今回はここまで。
退院後の注意点なども主治医から説明があったので
それは次回に。

以上です!!最後まで読んでくださって、ありがとうございました!



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?