火曜日。

去年、一昨年の火曜日のことなんてもう覚えていない。

どんな授業があってどんな気持ちだったかとか。

今日の気持ちも明日には忘れて、なんとかやり過ごしているんだろう。

反対に、忘れたくない日が何曜日だったかも忘れてしまっている。

でもこれを機に忘れたくないことをしっかり思い出せた。

もう通らないだろう道や、もう行かないだろう駅、橋、部屋も。

コンビニで買ったお酒は部屋に着くころには無くなって、もう酔ってしまって着いてからの記憶はなかったり、その勢いでひどいことを言ってしまったのを覚えてないふりをしたり、毎日電車賃をかけて行ってもなにも感じなかった。

今ではもう会わないし、会えない。

この先もきっとそうだろう。

あれが何曜日だったかなんて覚えてないし、そんなことどうだっていいんだな。

曜日の箱に入った中身が重要で、それを引き出すための取手に過ぎない、のかもしれないな。

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