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究極の短距離選手

社会に出ると、マラソンランナーのように働けることが求められます。
私は社会人5年目になりますが、未だに「究極の短距離選手」です。

発達障害の「興味」と「集中力」がうまくハマると、めちゃくちゃ仕事の処理能力が上がります。
私の場合、単純作業がとても得意です。その類のタスクを任された時、かなり速く、かつミスも少なく完了できると自負しています。
だから最初にこの姿を見た方からは「仕事の早い人」だと評価されます。

ただこの「興味」、範囲がとても狭いです。
さらに「集中力」、短期爆発型なので、長期間継続することは難しいです。
数ヶ月くらいなら休みなく働き続けられるものの、突然プツッとマリオネットの糸が切れるように、ガタがきます。
そうなると完全に足は止まり、ガス欠状態。
ひどいと熱が出ます。

そして厄介なのがこの糸が切れるタイミング。
どんなときに来るのかわかりません。
なにかきっかけがあるような気はしていますが、少なくとも発達障害と診断されてから今日までの5年では見つけられませんでした。


このような場合、風邪薬やエナジードリンクを飲んだところで全く効果がありません。
だいたいは双極性障害に対する薬を増やし、まず「糸が切れたこと」に対する不安を取り除きます。
そして心が落ち着くようになると、ふだんの脳内サーカスを抑えてくれる睡眠薬が効き始めます。

そこから2日くらいで糸は紡ぎ直せます。で、エンジンがかかればすぐに復活しますが、ダメな時はとことんだめです。
過去にこのガス欠が治らず、休職した経験もあります。
今ならテレワークがあるから大丈夫でしょう。



うまく言い表せなくてもどかしいけれど、これもたぶん発達障害によるもの。
「できるとき」と「できないとき」の差を埋めることは発達障害当事者が行うべき努力です。ここで甘えてはいけません。一度甘えると残念ながらいつも「できないとき」になってしまうのです。

またその波に基づいてタスク調整ができるよう、密に同僚とコミュニケーションをとっていく必要もあり、これも当事者がやっておくべき下準備です。


「発達障害」という車は基本アクセル10割で運転されてます。
だいたいはマリオカートのように、アクセルだけで運転するのです。ジャンプしていればおおよその危険は回避できます。なにより大事なのは進み続けること。そう思ってしまうのです。
しかしどうしても危ない時、おそらく脳がブレーキを踏みます。
ひとたび脳からブレーキを踏まれると、こちら側はパニックになりその場に倒れ込みます。


うまく表現できないけど、偏りがあるのは脳だけじゃなく、生活の波もそうだと伝われば幸いです。
もちろんこれもこちらで努力し解決するべき課題です。

おしゃれな文章が書けなくて悔しいけど、やっとガス欠から抜け出せそうなのでいまのうちに備忘として。


ちなみにおしゃれな文章が書けたり頭の回転が速くなるのも、アクセルがかかっている時だけ。

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