音楽を仕事にするということ#4
みなさんこんばんは、MUSAKOドラム教室の茂木草馬です。
いよいよこのシリーズも第4話目にしてラストです!
今日の記事も合わせると10000字以上!思いがけず長くなりました。。
うん、だって伝えたいことがたくさんあったから(笑)
第一話からマガジンにまとめてありますので、ぜひ最初からお読みください(^_^)
....ということでラストの今回は、
どうやったらドラムを仕事にできるか、についてお話ししたいと思います。
やりたくないことを決める
どうやったらドラマーになれるのか、どうやったらドラムで食っていけるのか、明確な答えはありません。
人それぞれ方法が異なり、そして時代もめまぐるしく変わっていく中で、コレといった答えなどあるはずがないのです。
もう少し詳しくいうと、やれば必ず結果が出る世界ではないのです。
もちろん手段はいくらでもあります。
エリートコースは
バンドが売れる、
バンドやサポート活動等をしていてドラマーとしてスカウトされる、
大きなコンテストなどで入賞し、事務所等に採用される、
オーディション等で採用される、
などがありますが、いずれも将来を約束するものではなく、
そして何よりこれらに引っかかること自体エリートというだけあって相当確率は低いです。
こんなことを先に言われては、、という感じですが、僕自身も学生時代からその答えや方法を見つけようと、ずっともがいていました。
ネットで ドラマー なり方 などと検索したり、
プロのバンドやミュージシャンのドラマー募集オーディションを調べまくったり、音楽事務所の採用があるか調べたり、
芸能事務所のマネージャーさんに相談してみたり、
某バンドの最終オーディションまで残ったり、、
しかしいずれも自身の力不足もあり、形として残るものはありませんでした。
しかし今はドラムで生計を立てています。
我ながらどうしてこうなれたのか不思議に思う事もありましたが、ここ数年で気づいたことがあります。
僕はやりたいことよりもやりたくないことがはっきりしていた
ということです。
うーん、なんとも生意気な。(笑)
でもこれが自分がドラムを仕事にできている大きな理由だと思っています。
例えば、
ドラマーにはなりたいがこんなドラマーなりたい!!というよりも、こんな風にはなりたくないな、
と考えていました。
やりたい音楽が定まってきたのはここ数年の話で、それまではメタルやハードロック、アニソン系はやりたくない。それ以外であればなんでもやりたいな〜という感じでした。
他にもドラマーあるあるなのですが、ドラムセットじゃなくてカホンはできる?とか、パーカス(ドラム以外のパーカッション)お願い!とよく言われます。
僕はその全てをお断りしてきました。
表向きはその道の人に失礼だとか、到底及ばないとか言ってきたと思いますが、何よりやりたくなかったんですね。
ドラマーになりたかった。そこまでして本番や仕事、人脈を広げることに意味を見出せなかったのです。
そうそう、あとバイト。こんなもんやってられるか〜!今すぐにでもやめたい!!が音楽一本で食っていくための原動力にもなりました。
とまあ武勇伝みたいになるのも恥ずかしいのでこの辺にしておきますが、
要するにやりたくないことを明確にしておくと、
それ以外のことは自分で頑張る決意もつきやすくなります。
そうは言っても仕事にするということは、嫌なことのすべてから解放されることはありません。それはどの世界でも言えることですね。
情報を常に集め続ける
次に大事なことは、やりたくないことが決まってきたら、反対にそうでないことの情報を集めること、集め続けることが大切です。
僕の話で言えば先述の、メタル、ハードロック、アニソン、パーカス以外はやれるな、という感じでした。
なのでとにかくそれ以外のジャンルでの演奏仕事の募集、そして教えることも当時はやりたい!というよりはやりたくないわけじゃない、という感じだったので、講師の採用募集情報を探していました。
主にネットで探したのですが、時には楽器屋さんの張り紙や、スタジオの張り紙なども見たり。
結局シリーズの中でも書きましたが、演奏仕事は20本以上、講師にも2社採用されました。
ここで大切なのが、探し続けることです。
たまに探す、バイトや日常に忙殺されて放置していた、はダメなんです。安定するまでは探し続けることが必要になります。
仕事にすると決めたら、仕事を探すことも仕事です。
というのも、安定して稼げるようになるまでは、たくさんのところに応募をしたり、出向いたりすることが必要になります。
そのどれもに結果が出るとは限らず、むしろ数を打つ必要も出てきます。
そうなってくるとたまに見た時に何件か新着の募集があると、こちらで処理しきれなくなるんですね。チャンスを逃していると言っても良いでしょう。
そうそう同じ日付にたくさんの募集が出ることはないですから、毎日のように募集サイトをチェックして見つけ次第応募しましょう。
プロフィールまとめと意識改革
情報を集めていると気づくことがあります。
そう、プロフィールが必要だ!
僕は自身のその時の最新のプロフィールを常にスマホのメモに保存して、電車の移動などの時に良い募集記事を見つけたらすぐ応募できようにしていました。
一回ちゃんと文章を作っておけば何か書き加えられそうな経験をした後にするアップグレードにはそんなに時間はかかりません。
このプロフィールは意外と文章力や自己ブランディング能力などにも影響してくるので、しっかりと時間をかけて作っておきましょう。
なんとなくで書いていると採用されるものも採用されなくなってしまいます。
僕も実際採用する側の人間になったことが何度かありますが、
準備をしてきてるか、行き当たりばったりなのかはすぐわかります。
ただでさえその時点ではプロではない人たちが多く募集してくるので、みんながみんなとは言いませんが、雑な人が多いんです。そこでしっかり準備しておくとそれだけでキラリと光ります。
そしてもう一つは意識改革です。
特にここでいう意識改革とは、知ってもらうことについて。
発信力といっても良いですね。
いずれは黙っていても練習やライブをしていれば誰かがスカウトしてくれるだろう、音楽事務所に所属できるだろう、ということはないと思って生きることです。
今皆さんが知っているようなバンドやミュージシャンにも必ず下積みはありますし、自らをアピールして、知ってもらおうと努力した経験があります。
僕もそうだったのですが、どうしても成功している人を見ると、その側面だけを見てしまいがちで、あの人は特別だ、自分とはちがう、才能の塊、天才だ、と特別視してしまうんですね。
でも実際はそうじゃない。いえもちろん特別なのですが、特別になるための努力や自己アピールを頑張ってきた結果なのです。
先述した
エリートコースはとても少ないです。
どんなにドラムが上手くても、歌が上手くても、それだけでは基本的には何も起こりません。火の無い所に煙は立たぬ、ではないですが、肝心なのは火を起こすことです。
ドラムを叩いている動画をyoutubeやSNSにアップするだけでも何もしないで待っているよりは確実に煙が立つ確率は上がります。
その動画をプロフィールから見れるようにリンク設定してみると、文章だけの人よりも覚えてもらえるでしょう。
最後の最後に
いかがでしたか?ここまでくると、少しやるべきことが見えてきたのではないかと思います。
全4話のまとめになりますが、
この世界に限ったことではなく難しいところは、仕事にする方法はいくらでもあるということです。
しかしその方法を取り入れたところで、確実に仕事にできるわけではありません。考え方も様々で、少しでも音楽で収入があればプロ、仕事にしているという方もいれば、そうでない方もいる。
芸術の世界はその線引きが曖昧なことも特徴の一つですね。
そして一度結果が出ても一生安泰ではないということも、です。
そこで僕は何をすべきか、は選択肢が多すぎてわからなくなったので、反対にやりたくないことを決め、それ以外のことを頑張ろうと決めました。
全てはドラムを長く続けたい(=仕事にするしかない)と思ったからです。
僕という人間はこんなドラマーになりたい、こういうことで稼ぎたい、プロになりたい!とかではなく、やりたくないこと以外で形成されているイメージです。
なんだかこう書くと相当なあまちゃんですが、そう言うことでもなくて、仕事にする以上どうしたって我慢や、やりたくないことは出てきます。
今では教えることも好きになりましたし、もちろん演奏、そしてドラム、音楽にまつわる文章を書くこと、どれも前向きに考えられています。
でも初めからそうである必要はなくて、まずはやりたくないこと以外で稼ぎを作っていって、そこから残ったものはきっと好きなもの、そんな感じです。残ったものをすべて本気で好きになる必要もありませんし、どうしたって嫌なものに対してかかるストレスとは種類の違うストレスはかかります。
これだ!!といって選ぶものよりも、特に意識はしていないけどなんだかんだずっと身近にあるもの、がバランスのとれた好きなもの、というぐらいのことですかね(^_^)
ではこれにてこのシリーズもおしまいにしたいと思います。
期待したものではなかったかもしれませんが、自分なりに赤裸々に、実体験や考え方を元に書いてきましたので、反響があると励みになります。
最後までお付き合いいただきありがとうございました!(^_^)