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帰国子女あるある

帰国したばかりの頃不思議に思うことが沢山ありました。
なにせ1歳から海外にいて、帰国する11歳まで一度も日本へ帰国したことがなかったので帰国したその日のことはよく覚えています。

今でこそ東京は緑豊かな大都会ですが、当時はまだ昭和の頃で、まだまだ緑が少ない都会でした。
初めて空港からホテルへ向かうタクシーに乗ったとき、まず「おや?」と思ったのがそのタクシーのLPG燃料の独特の匂いでした。

うまく表現はできませんが「あ、これが日本の匂い」と思ったものです。
そうしてホテルへ向かう道中、首都高を走っていて思わず母に「この町には色がないね」と言ったようです。つまり、緑がない!😅
それがわたしにとってのカルチャーショックのひとつでもありました。

そしてホテルに着くと、そこでもドイツにはなかった匂いの違いを感じました。

別に嫌なものではなく、異国のもの、でも「自分の国」に帰ったと言う満足感みたいなものを子供ながらに持ったものです。
それはずっとドイツにいて、普通にドイツ人と変わらず話せていたにも関わらずドイツ人のいじめっ子!?に中国人と呼ばれ悔しい想いをしてきたから湧いた感情だと思います。

更に日本に帰国し感じた違いは電車の混み具合でした。
小学校6年の時にわたしを受験させるために親が塾通いをさせたのですが、そこは電車での通いでした。
生まれて初めて山手線に乗り、ラッシュアワーに遭遇し揉みくちゃにされた経験は悪夢のようでした💦

何日かその日々が続くと流石に精神的にきつくなっていきましたが、ある日「潰されないように力を入れるより、人に寄りかかればいいんだ」と思いついた瞬間その悪夢のような日々から解放された感覚を覚えています。

今では帰国子女の抱える悩みや問題を取り上げたブログやSNSを目にすることができ、そうしたところで取り上げている子供の声とか見るとほとんど変わらないことを痛感します。

それはそれで問題なのですが、学校以外のところで、お子さんがこうした想いをしていることを少しでも多くの親に知ってもらうことが帰国したあとの子供の心のケアに繋がることだと思います。

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