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サウナ初心者フィンランド旅行記 - 2日目① 港でサウナ

2019.11.2 (SAT)
ヘルシンキ(日本との時差 -7時間)
公衆サウナ① 港のAllas Sea Pool Sauna

ヘルシンキの港にいる大量のこいつ。とてもデブい。かもめだと信じて疑わなかったが、ウミネコだってよ。Twitterで友人が教えてくれたよ。「かもめ食堂」に騙されたわ。

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完全に一致。

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おっしゃる通りですッ。大変申し訳ございませんッ。

【映画】「かもめ食堂」と、実際のフィンランド

一応フィンランドだしアマプラ無料だし、と思って観たのに、もう片桐はいりしか覚えていない。そもそも片桐はいりが出てる作品は、片桐はいりしか思い出せないことが多い

劇中でマリメッコのワンピースを買ってる人がいたので、ネットで相場をチェック。総柄ワンピ5万。高ッ。まじか。だからわざわざ日本人が買いに行くのかな。

予告冒頭、はいりが本を読んでいるのが、かのアアルトカフェ。吹きぬけになってる書店の2階。実際目の前にすると、なにやら百貨店の奥まったところにあるおばさま御用達喫茶店のごとき佇まいで、映画ってのはイメージをつくるのがうまい。ちなみに、アアルトカフェは今月京都にできるらしい

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夢のないない感じに撮れたアアルトカフェ

一応、ムーミンカフェも通りがかったので。

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鎖で拘束されたムーミン

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水木しげるみが激しいムーミン

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AAみを感じる煽り系ムーミン

……もういいから、はよサウナ行こうぜ。

Allas Sea Pool Sauna アッラス シー プール サウナ

今日は土曜日、時間は昼の11:00。まず向かった公衆サウナは、バルト海に面したAllas Sea Pool Sauna

サウナは基本写真が撮れないので、ちょっと公式の写真を拝借して説明。

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青矢印あたりの小屋が、更衣室、シャワー、そしてサウナ。「ほぼバルト海」ってのは、ただ区切られているだけで水温も水質も多分バルト海と同じ。真ん中のプールは閉鎖中だった。

公式の写真は天気のいい春夏に撮ってる気がするけど……。

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どんより。前図、ピンクの矢印位置から撮影。11月上旬、気温5℃の寒々しい曇り空。しかもたまに雨。雪じゃないだけまだマシ。

コート + マフラー + 手袋の完全防備でも寒いってのに……

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うわぁ……

「ほぼバルト海」の部分に、半裸のおっさんたちが次々と入水。泳いでる人までいる。今5℃だよ。まじかよフィンランド。

更衣室、シャワールーム、そしてサウナ

ショップにある受付にてサウナ料金を払うと、ロッカーの鍵となっているICチップ入りのリストバンドを渡される。番号指定はなく、空いているすきなロッカーを選び、スキャンすることでロックできるので、シンプルで便利。


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図解、青い矢印部分から撮影。突き当りが温水プール。手前から、男性/女性の更衣室、そして奥が休憩室と混浴サウナへの入り口。

サウナは、男/女の更衣室に併設されているシャワールームのすぐ横にそれぞれある。混浴サウナだけは入り口が別で、のちに夫とプールで合流できなかったら完全に見逃していた。マークがトイレと同じ🚻なので、トイレだと思った。

そう、見逃していたから「あれっ、ここ混浴だったはずでは?」と、焦った。が、とりあえず水着に着替え、まず女性用サウナへ。

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ところで誰も聞いちゃいないけど、私の水着はこちら。愛用しているノンワイヤーのシルクのランジェリーブランドBasaraによるSwimラインの受注会で買ったものを、この日やっとお披露目。ケツがとってもケツってますし、胸もばっくり開いていてめちゃかわなので自慢&オススメ。まあ、私、背泳ぎしかできないけど。

大浴場での過去の失敗と、違和感への最適解

そもそも、シャワー室のすぐ横がサウナというのはなんだか新鮮。ふつうだったらトイレとか掃除用具入れとかがありそうな位置だ。浴槽がないだけで、こんなにも導線はシンプル。露天風呂はどこ? などと迷わなくていいのがうれしい。

そしてシャワーを浴びようとしたときにふと気づく。バスタオルをかけられるフックがすぐ横にたくさん並んでいるのである。えー便利……。

……ってかそうだよね、日本の公衆浴場も「身体を拭いて出ろ」と注意書きをするくらいなら、浴室入り口付近にすぐバスタオルかけを基本用意すべきなんじゃないか。そもそも身体を小さなタオルでちまちま拭いてたら、バスタオルで包むように身体を拭く快感が得られないし、そのときにはすでに、バスタオルがバスタオルである必要性が失われている。ちくしょう、なんてこった。あの違和感はこれか、設備の問題か。私は、あのころから別に、そこまで間違っちゃいなかったんだ。

過去の失敗へのアンサーを、まさかのフィンランドで発見。もう私、迷わないッ。

フィンランドサウナの多幸感

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サウナ内は写真が撮れないので、公式写真を。混浴サウナ室内。L字型。定員10人くらい。

女性サウナはもう少し広く、ロの字型にサウナストーンを囲んで15人くらい入れるかな。

実際は、もっと暗い。明かりは窓とガラス扉(この外がすぐシャワー室)からの光と、天井のちいさくて暗いLED(ホテルの部屋のと同タイプ)だけ。みんな、ぼんやりゆったりと、ときにおしゃべりをしながら温度と湿度を楽しんでいる。パックして入っている女の子もいる。足を枠に乗せて、伸ばしている人も。窓からは船が見える。おばちゃんたちがフィンランド語で何か話している。もちろん音楽はない。代わりに、ときどき誰かがロウリュをする、ジュワー……という音が、部屋じゅうに響きわたる。桶の水が足りなくなれば、誰かが適当に汲んでくる。

激しい自意識を煌々と照らすステージでもなければ、我慢大会でもない。老若男女のための、カフェのようなコミュニティ

ああ、これが、フィンランドサウナ……。

こうして私は、家で風呂に入るのと同じようなテンションで、いや、それ以上にリラックスして、フィンランドのサウナを堪能した。いや、むしろ日本の銭湯よりもフィンランドのサウナのほうが、ずっと好きになってしまった

そして冷たい水へ

だがサウナを出た途端、めちゃくちゃ寒い。ビュービュー海風が吹いている。せっかく温まった身体にビシビシ当たり、サウナの効果をみるみる打ち消す。もう、ただの我慢大会。前言を速攻で撤回。ぬるい温水プールが暖かく感じる。

同じタイミングで、ビジネスで来たついでにサウナに来たという雰囲気の日本人男性グループがいて、ヒャー!寒いとか俺泳げないんだよー!とか叫びながら温水プールに入ってきた。だよね。そうだよね。私も泳げない。足がつかないから端にしがみついて、じゃまにならないよう移動してる。

一方、フィンランド人のみなさんは外に出ても「Ohh...」くらいの静かなテンション。淡々と歩いている。慣れはすごい。まあ、コーカソイドは平熱37℃もある(※1)っていうし、それも関係ありそうな気がする。

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せっかくなので「ほぼバルト海」にもチャレンジ。寒すぎて、サウナからバルト海までが、果てしなく遠く感じる。私はつま先でギブ。一方、夫は海風で冷えきった身体で胸まで浸かり、痛がっていた。それはどうなのよ……水風呂として……。でも、そしたら、あのおっさんたちはなんなのよ……。

結局サウナ→外気浴→サウナ……を繰り返して、Allas Sea Poolを後にした。

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デザインされてるカフェスペース。

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ちなみに、お隣にあるこの観覧車、この茶色いゴンドラがサウナらしい。ただし1周5〜7分、240 € / 1h (1-4名貸切)もするので今回はパス。

ランチは近くのマーケット

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再び寒さはやってくる。温もりを求め、近くにあったOld Market Hallへ。100年以上の歴史がある市場だ。

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魚屋の、サーモンのクリームスープ(ディル風味)と、小エビタルタルのせサワーなライ麦パン。スープはややしょっぱめだけど、おいしい。

マーケット内は観光客多め。すごく混んでいて椅子とり合戦状態。真ん中らへんにあった店、Storyのカフェラテがおいしかった。この国の人は一人当たり世界で最もコーヒーを飲むとか、今ではルクセンブルクに負けたとかなんとか。


次回、要塞島にてフィンランドサウナの真骨頂を体験。

※1「コーカソイドの平熱は37℃」:いわゆる白人の人たちは平熱が高いらしい。実際ベルギー人やイスラエル人に「日本人は36℃くらいだよ〜」と言ったら驚かれたことがある。
Allas Sea Pool Sauna 

[営業時間] 

Mon-Thu 06:30-21:00
Fri 06:30-22:00
Sat 09:00-22:00
Sun 09:00-21:00

[サウナ]
大人14€
男・女・混浴の3つ
水着着用(男女別のサウナにおける水着着用の有無は自由っぽい空気)
ロッカーあり

電気式サウナ/セルフロウリュ
温度:85℃くらい
水風呂:なし。代わりにシャワーとバルト海
温水プール(水深165cm)は温かい/帽子はなくても大丈夫

[アメニティ]
ドライヤー/シャンプー/サウナマット(ペラペラの使い捨て紙)あり
バスタオルを借りる場合は受付で別途8.5€

★TIPS
冬はビーチサンダルを持っていくと足の裏が冷たすぎず安心かと





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