実態を反映していない決算書による「誤診」を防ぐ
おはようございます。
【起業準備中から起業5年目までの経営ドクター】
税理士の村田佑樹です。
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■昨年からの
新型コロナウィルスの関係で、
そのコロナ関連の融資を受ける企業が
私を含め、多く出ています。
今回のコロナ関連の融資は、
【売上が減少した】
ということのみに着目して
実行されるのが一般的ですので、
金融機関も、通常の融資のように
【財務状況を評価して融資をする】
という通常の場合とは、
少し違った状況なんですよね。
逆を言えば、通常の融資は、
当然その企業の財務の状況を
しっかりと分析し、
金融機関がこの企業に融資をしたとして、
将来的にしっかり回収できるかどうか
といったことを加味し、
その融資の実行を検討する
といったところ。
■どうしても、
ここ最近はコロナ関連の融資が
中心になっているため、
【会社の財務内容を見直す】
ということが少なくなっているような
気がします。
財務内容を表しているのが、
【決算書】
という書類。
この決算書は、
健康診断の結果表のようなものであり、
これを軽視することはすなわち、
【会社の病気を見逃してしまう】
ということにもなりかねません。
したがって、
たとえコロナ融資などで
資金調達ができており、
現金が潤沢にあったとしても、
しっかりとこの
【財務状況を把握しておくこと】
が重要と言えます。
今日はその中でも重要な、
【貸借対照表】
についてのポイントのお話を
していきたいと思います。
■貸借対照表は、
大きく三つに分かれていて、
一つ目が『資産の部』、
二つ目が『負債の部』、
三つ目が
上記の資産と負債の差額を表す
『純資産の部』、
という分類がされることに。
さらには、
資産の部については
『流動資産』『固定資産』
『投資その他の資産』
などという分類がされ、
負債の部についても、
『流動負債』『固定負債』
といった分類がされることになります。
(あくまでもここはざっくりと…)
ここで、
共通して出てくる文言として
【『流動』と『固定』】
というものがあります。
簡単に言えば、流動とは
【一年以内に動きがあるもの】
なんですね。
したがって、
流動資産については、
『一年以内に現金化できるもの』。
流動負債については、
『一年以内に現金が出ていくもの』、
という風に考えることができます。
(一部例外もありますが、ここでは
ざっくりとそう抑えておけばOKです(^^)。)
これを、融資を実行する
金融機関の立場に立って考えると、
当然、流動資産の方が
流動負債を上回っていないと怖いですよね。
もし流動資産より
流動負債の額の方が大きければ、
それは資金ショートに陥ってしまう
可能性が大きい
ということが分かるかと思います。
したがって、
【流動資産を手厚くし、
逆に流動負債は少なくしていく】
というスタンスが、
大切でとあると言えるわけです。
■しかしながら、
実際には固定負債の中に
一年以内に返済する融資の額が
含まれていたり、
流動資産の中に、
長期的に滞留してしまっている
売掛金などの資産があったり。
このような状況だと、
決算書(貸借対照表)の内容は極端な話、
単なる数字の羅列に過ぎない
状況になってしまい、
実質的なところを見ると、
現実にそぐわない内容になっている
ということがあるわけです。
ここで、しっかりと貸借対照表の内容を
チェックしてみて、
【この貸借対照表の中で本当に流動または
固定の区分とされていることが
正解なのかどうか】
ということを考えるべきである
と言えます。
■最低でも
年一度の決算のタイミングでは、
正式な決算書を仕上げる前に、
税金のこと以外で、
このような会社の正しい健康診断をして、
その財務状況を正しく把握すること
が重要であるわけですね(^^)。
しっかりと、
【会社の健康状態を定点観測する習慣】
を経営活動の一環として
つけていくようにしましょう。
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《本日の微粒子企業の心構え》
・『貸借対照表』は、
【企業の創立から現在までの健康状態】
を表している帳票である。
・『流動資産』と『流動負債』については、
一年以内に現金が入ったり出たりするもの
を表す『べき』ものである。
しかしながら
貸借対照表に区分されて
載ってはいるものの、
実質的には流動ではない、
または固定ではないといったものが
含まれている
ということが少なからずあるため、
しっかりと、せめて年一度の
決算のタイミングでは、
【本当に今の貸借対照表が会社の
真の健康状態を表しているかどうか】
ということを
定点観測していくことが重要である。
今日も最後までお読みいただきまして、
ありがとうございました。
これまで書いてきた記事は、
バックナンバーとして、
私の公式HPの【ブログ】に
アップしていますので、
よかったらご覧くださいませ。^^
起業準備中から起業5年目までの経営ドクター
税理士 村田佑樹
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