消費税の積立方法について
おはようございます。
【起業準備中から起業5年目までの経営ドクター】
税理士の村田佑樹です。
==================
■6月に入り、
今年も早いものでもう半年が
経とうとしているところですね。
本当にあっという間の
半年だったように感じます。
このペースで行くと年末までも
同じように早く来てしまうような
感じになるんでしょうね。
そこで心配なのが、
将来の納税について。
その中でも『消費税』に関しては、
利益とは無関係に
税務署に納付する必要がありますので、
今日はその消費税の積み立てについて
考えていこうと思います。
■これは何度も繰り返している
お話なのですが、
消費税の計算方法としては
【原則課税】と【簡易課税】
という二つの計算方法があります。
『原則課税』は
売上でお預かりした消費税から
経費などの支払いに際して
支払った消費税の差額を税務署に納付する
という方法。
一方『簡易課税』については、
売上でお預かりした消費税だけを見て、
「預かった消費税にその業種ごとに
設定された割合を乗じたものを
支払った消費税とみなす」
ということになります。
■まず、
『原則課税』については、
これは会計ソフトに税抜経理で
入力しているのであれば、
資産の項目に上がっている
『仮払消費税等』と、
負債に上がっている
『仮受消費税等』との差額が
毎月の納付すべき消費税となります。
税込だと上がってこないので、
上記のことはわからないことになります。
会計ソフトを使用している場合だと、
ワンクリックでその納税額を把握できる
というわけです。
■一方、
『簡易課税』についてはどうでしょう。
簡易課税については、
その業種ごとに納付する消費税率が
決まってくることになります。
細かいお話は
今回は省略させていただきますが、
ざっくり次のような
売上に対する率を納付する消費税
と考えていくことになります。
・卸売業は1%
・小売業は2%
・製造業や建設業などは3%
・サービス業は5%
・不動産業は6%
・上記のいずれにも該当しない
例えば飲食店などは4%
となります。
ちなみにこちらの国税庁HPに
詳細が載っていますので
参考にしてみて下さいね。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6509.htm
「消費税が10%なのに
どうしてこのような税率になるの?」
というご質問を受けそうなのですが、
これは売上でお預かりした
消費税をまず見て、
支払いの消費税は業種ごとに
その支払った割合を考えていくことに
なりますので、
例えば
卸売り業で1%とされているのは、
『売上で10%の消費税をお預かりし、
経費などの支払いで
9%の消費税を支払った結果、
1%の消費税を税務署に払う』
という考えになるんですね。
要は、
『卸売の場合だと9割は
仕入れなどの経費が出るのではないか』
という前提でその率が考えられている
ということになるわけです。
■少し長くなりましたが、
『原則課税』と『簡易課税』についての
消費税の把握の仕方について見てきました。
そこで冒頭の話に戻るのですが、
毎月消費税額を
上手に積み立てていくためには、
【原則課税と簡易課税の
それぞれで導き出された
毎月の消費税のざっくりとした数字を
できれば事業用の通帳とは別の通帳に
消費税の積み立てとして貯めておく】
ということが賢明であると言えます。
消費税は原則として
12ヶ月分(1年分)を
いっぺんに払いますので、
【消費税による資金ショート】
ということは
往々にして考えられるものであり、
本当に切実な問題として
浮上してくるものです。
しっかりと、上述してきたような
消費税の効率的な積み立てをして、
将来の納税に備えてまいりましょう(^^)。
------------------
《本日の微粒子企業の心構え》
・消費税はその納付額も多額になるもの
であるため、しっかりと
【月々の積み立てをしていくこと】
を視野に入れておいた方が良いと言える。
・『原則課税』と『簡易課税』では
それぞれ消費税の把握の仕方が異なるので、
上述した方法でしっかりと
概算の納付額を把握しながら
積み立てをしていきたいものである。
・『簡易課税』については
会計ソフトを使用していなくても
上述した方法により
意外と簡単に把握できるもの。
一方で『原則課税』については、
これは会計ソフトで把握していないと
何となくの感覚では
算出できないものであるため、
もし可能であれば
会計ソフトを利用して
月々の帳簿を作成したいものである。
今日も最後までお読みいただきまして、
ありがとうございました。
これまで書いてきた記事は、
バックナンバーとして、
私の公式HPの【ブログ】に
アップしていますので、
よかったらご覧くださいませ。^^
起業準備中から起業5年目までの経営ドクター
税理士 村田佑樹
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?