熱海が活性化した理由をテレビ関係者に聞いてみました
今日は熱海に観光客が戻ってきたのがテレビへの露出を増やしたというのと、伊東はどうして行くのか良いかという私見について書いてみたいと思います。
熱海と言うと1950年代は新婚旅行、60~70年代には団体旅行で賑わっていたそうですが、バブルが崩壊した90年代中盤から後半には、かなりのホテル・旅館が廃業する状態になっていました。
一番最悪だったのは、2000年代でしょうか?
ところが2010年頃に熱海市がプロモーションを行い始めてから、特に初期の頃は年配の方々が旅行に来るようになって、その後、その施策の延長で若者の観光客が沢山来る町になりました。(いま熱海についてググって見ると、とある若い人が若者を引き寄せるような施策を行ったことが熱海を復興させる原因と紹介されていますが、それは後からの施策です。当時熱海に行ったときに、駅前が沢山の年配の方々で賑わっていたのを覚えていますので、当初のプロモーションは年配の方々に効果があったのは間違いないです)
この「プロモーション」というと日本の色々な場所で行ってるのですが、どうして熱海だけが、しかもテレビの露出が多いのだろうかと思っていました。そこで 2 週間ほど前に知人のテレビ番組を作っている人に聞いてみました。
熱海のプロモーションというと熱海市役所に専門の部署があって(当初は観光課とかだったかも。「ADさんいらっしゃい」というタイトルだった)、テレビ局がロケをしたいというと宿泊施設やお弁当の手配、移動手段(ロケバス)とか全て用意してくれるというのは以前からの情報で知っておりましたが、今回お話を伺ってみて内容がそれ以上という事が分かりました。
教えてもらった例として「市街地でゴルフをする」(ジャンプの漫画の「こち亀」にそういう話が合ったそうでして、それの実写版)というロケを行ったそうですが、もし街中でゴルフをすると言ったら普通なら反対者続出だと思います。ボールが飛んで来たら危ないですし、ガラスなどが割れるかもしれないですし、車が道路に入ってきたらその度に中断するの? ・・・とか色々と有るはずですが、撮影の問題となるものを熱海市が代わりに何とかしてくれたそうです。
このゴルフ以外にも幾つかの(無茶な)番組企画でも「熱海なら何とかしてくれるんじゃないか?」 という事でお願いすると何とかしてくれるそうでして、これテレビ局を惹きつける理由になっているようです。
これを聞いて思ったのですが「市役所の人の徹底してサポートしてくれる部分」も重要ですが、住民の協力が無いと実現できないと思いました。
地方活性化で、住民の協力と言うと思い出す話があります。幾つかの町で地元を活性化をしようと活動されている方から話を伺う事がありますが、大抵の地域では何かしようとすると反対者が出ます。
有名なのはシャッター商店街での反対者の話ですが、シャッター商店街では、商店街を活性化する時の抵抗勢力は地主さんという場合が多く、例えば 2 階建ての 1 階が店舗になっていると( 2 階に住んでいるので)「五月蠅いのは御免だ」と若い人がせっかく出店を申し込んでも拒否されるというケースを聞きます。
また、他のWebサイト(https://news.infoseek.co.jp/article/president_23322/) をググっていると、”市と観光協会、商工会議所、旅館組合の4団体が手を組むオール熱海体制こそ、V字回復の理由” という2017年の記事がありました。これを見て見習うべきところがあると思いました。
①徹底している
普通以上の協力体制。
普通じゃないから選ばれる。
②全員の協力
市民や他の団体も含めて皆が協力する。
話が進みやすい。
こういう体制を作る事ができたら、確かに強いだろうなぁと思います。
残念ながら伊東市はバラバラ感が強いと感じております。地域を考えたときに、宇佐美地区、伊東駅周辺の温泉街、伊豆高原~城ヶ崎と幾つかの地区に分かれていて同じ施策を行えないというのはあると思います。ただ、伊東として一丸となって方向性を示す必要があるのではないかと思っております。
今回は、何か参考にならないかと思って熱海の例を考察してみました。まだアイデアは無いのですが、弊社として何か地域に貢献できないか、今後も考えて行きたいと思っております。
(2024.04.11)