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羽賀研二さん主演のディズニーアニメ「アラジン」(1992年)レビュー「僕を信じろ」。

SNSで盛んに羽賀研二さんの御名前が流れて来て…
一体何かと思っていたら羽賀さんがまた逮捕されたらしい。
都合3度目の逮捕。
…でその逮捕の記事の表題のひとつに
「僕を信じろ」というものがあり…
少々解説したいと思い…
こうしてレビューを書き始めた次第です…。

羽賀さんを初めて認識したのはタモリさんが司会をされていた
昼のバラエティー番組「笑っていいとも」の「いいとも青年隊」の
3人のメンバーのおひとりとしてで…
非常にダンスが上手く
日本人離れした彫の深いマスクも甘く
非常に長身でスタイルが良く
歌もうまい方だと思いました。

次に羽賀さんを認識したのは
梅宮辰夫さんの娘さんのアンナさんとの熱愛報道で…
羽賀さんが盛んに「誠意」というお言葉を使われ…
その後アンナさんと御結婚されたと聞いております。

3度目に羽賀さんを認識したのは
1992年公開のディズニーアニメ「アラジン」の
日本語吹替を1993年に収録するに当たって…
主人公のアラジンの吹替に羽賀さんが抜擢されたときで…。

「アラジン」という…非常に素行が悪く…手癖も悪い貧民の青年が…
しかしながら盗んだパンを子供に分け与える優しさを持った一面があり…
魔法のランプの精・ジーニーの助けを借りつつ…
国を乗っ取ろうとする宰相ジャファーの野望を砕き…
ジャスミン姫と結ばれると言うおとぎ話のアニメ化となります。

そのアラジン君の口癖が「僕を信じろ(trust me)」であり…
コレはねえ…恐らく「ターミネーター2」(1991年)の…
アーノルド・シュワルツェネッガー演ずる
ターミネーター・T1000の口癖…
「俺を信じろ(trust me)」からの引用で…
最初の「ターミネーター」(1984年)で散々声色で騙して…
サラ・コナーを死ぬ程怖い目に遭わせてきたT1000が…
「俺を信じろ」と言い…
「今更…オマエを…信じられるかボケッ」
というツッコミ待ちのギャグとしてのセリフであり…転じて…
「到底信じられない信用度ゼロの相手が抜け抜けと『俺を信じろ』と言う」
と言うギャグとしての意味を持つようになったのです…。

アラジン君の「僕を信じろ」もまた…
非常に素行も手癖も悪い彼が…
このセリフを言うところに「おかしみ」があるワケで…
ディズニーアニメは…
アラジン君の「本当は心の優しい青年である」という…
「本当の僕を信じろ」…「ものの本質を見抜け」と…翻案しているんです。

しかしながら今回の報道の「僕を信じろ」という表題は…
「かつてアラジン役を演じた羽賀研二という逮捕歴多数の男が…」
「性懲りもなく『僕を信じろ』と詐欺行為を繰り返してる」
というじっつっにっ悪意に満ち満ちた引用となっているのです…。

つまり…一度詐欺行為を犯した人間は…
性懲りもなく詐欺行為を繰り返すと…。

羽賀さんは2007年に詐欺と恐喝の容疑で逮捕され…
ソレを受けて2008年に
三木眞一郎さんがアラジンを演じて吹替の再録を行い…
「アラジン」のブルーレイでは
アラジンの声の出演は三木眞一郎さんとなってます。

僕はね…1993年以来…ずっと羽賀さんのアラジンに慣れ親しんで来たので…
今更「他の誰か」の演ずるアラジンは受け入れられんのです…。

ソレは…ルパン三世の声の出演は…
山田康雄さん以外考えられないのと同じで…
栗田貫一さんには何の恨みも無いのですが…
子供の頃から山田さんのルパンに慣れ親しんで来た身の上には…
「代替わり」は絶対に受け入れられんのです…。

アニメファンと言うのは…
声優の配役に関しては…
しっぬっほっどっ保守的で…
「変える」コトを絶対に許さないのです…。

羽賀研二さんの…1993年収録当時の「声」にまで遡及し…
「別の声」に差し替えるのは…
ディズニーとしては当然の措置だと思いますが…
声優オタクとしては…アニメオタクとしては…ッ!

到底受け入れられんのです…。

羽賀さん以外の「僕を信じろ」は受け入れられません。
ソレは…羽賀さんがどれだけ信用ならない人間であろうとも…
決して…絶対に変わるコトのない僕の本心であり…
アニメオタクの本音であり…
声優オタクの本音であり…
「人を信じる」と言うコトは…理屈ではなく…
斯くも盲目的迷妄的熱狂的狂信的なモノなのです…。

藤子F不二雄先生の「エスパー魔美」で…
高畑は疑惑の渦中にある佐倉魔美を信じます…
魔美「あらゆる証拠がワタシに不利なのに?」
「それでもワタシを信じてくれるの…?」
高畑「理屈じゃないんだよ…」
「『人を信じる』ってコトは…」

高畑はね…例え魔美にかけられた疑惑が
真実であったとしても
彼女を信ずると言っているんです…

キミひとりを地獄に行かせはしないと。
キミと僕とは一蓮托生なんだと。
ソレが…F先生の言われる「人を信じる」ってコト…。

僕は…羽賀さんがアラジンを演じられた
DVDを携えて地獄へ行く…。
ブルーレイなど要らん…。
この世には…
画質や音質よりも優先すべき事柄があるんだッ!

余り大きな声では言えんがな…
非常に素行と手癖の悪いアラジンを演じるのに…
羽賀研二さん以上の「適任」なんていねえんだよッ!
「闇」を知らぬものに…
「光」を演じられるかッ!

誰も分かってくれなくて構いませんし…
「スキ」も一切要りません…。


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