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オラフ・イッテンバッハ監督の映画「新ゾンビ」(1996年・ドイツ)レビュー「イッテンバッハ監督が描く「ゾンビ&パンツァー」」

ルシファー以前にも堕天した天使が存在した。
その名はプリムトス。
ありとあらゆる時代に顕現し人心を荒廃させ,疫病を蔓延させ,
戦争を巻き起こし,死者を復活させるプリムトスは人類の脅威であり,
それが故に封印された。
だが現代の青年マティアスがその封印を解いてしまった。
現代に黙示録の世界が顕現しようとしている…。

ゾンビ発生の原因を描くのに
ワザワザ神話を創作し神代の時代から語り始める真面目ぶり!
ドイツ人は皆エーベルバッハ少佐の如く真面目なのか!?
中世のペストの流行もプリムトスのせいと描いてる時点で
この調子じゃ尺が幾らあっても「現代」に到達しないと気付いた
イッテンバッハ監督がイキナリ現代にキリストを復活させておきながら
キリストをスケボーに乗らせて転倒させ,
戦車の砲撃で爆死させる超展開が炸裂!

何でそうしたのかって?
そんなの監督がキリストと戦車を出したかったからに決まってるじゃん!

「私が必ず竜を殺す!」
「パンツァー・フォー!」

戦車の登場が舞台劇みたいで洒落てたなあ。

まあね。
社会科の教師が歴史の授業で散々脱線した挙句,
「最後の授業」で500年分教える荒業を思い出したよ。

ゾンビに家を囲まれた一家の親爺が
突如覚醒しチェンソー振り回してゾンビ無双を開始し
「ゾンビ映画」の体裁を辛うじて保つ!



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