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うたのおへや

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2022年2月の記事一覧

2月の雪 ( 朗読・伴奏 )

2月の雪 ( 朗読・伴奏 )

もう何度目でしょう
いつもいつも音は無く
あるものを無かったみたいに

喜ばれたとて 疎まれたとて
なんにも気にも留めない風で

あなたを羨む私を
仲間に入れてはくれませんか

塵として埃として
冷たくなって重たくなって
舞って流れてどこかへ飛んで

私の元へも集まって
私の形にかたまって
境目のないように
誰にも分からぬように

あなたを羨む私を
共に溶かしてはくれませんか

儚くなくても美しく

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今

明日にも一昨日にも
今日のわたしはいないし

1秒前にも1秒後にも
今のわたしは生きてない

今、今だけここに立つ

今の足跡が 筆先が 追想が
いつか来るイマのわたしに寄り添うだろう
たまに助けもするだろう

忘れたり 思い出したりしながら
今を塗り重ねていく

あの頃のイマにいたわたしへ
居てくれてありがとう

いつかのイマにいるわたしへ
今のわたしのこと 忘れててもいいや 
ちゃんと居るから

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