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#45 ごめんね、の伝え方

突然ですが、「言葉」って大事ですよね。
類人猿とホモ・サピエンスを分けた大きな要因の一つに「言葉」があったと言われるほど、言葉は我々人類にとって影響力があります。
そんな言葉に関して、今回は、我が家の子どもたちのやりとりをご紹介させていただきます。

我が家は、私と主人、6歳の息子と1歳の娘、実母(子どもたちの祖母)の5人暮らしです。
6歳の息子はひょうきん者ですが、温厚で優しい性格です。
1月で2歳になる娘は、たどたどしいながら、文章での会話もできるようになってきて、自己主張が強い一方、とても甘えん坊です。
二人はとても仲が良く、息子は妹を面倒をよく見てくれ、妹もお兄ちゃんの動作をよく見て真似しながら学んでいます。

先日の夕食時、娘が持っていたフォークで祖母の手をプスっと刺しました。
まだ力が弱いので痛みはなかったようですが、「痛いよ、ちっくんしたらメッだよ」と祖母が諭すと眉をしかめて下を向く娘。

それを見ていた私も「ばーば、痛いって言ってるよ。ごめんねは?」と言うと、口をとんがらせて再び下を向く娘。

「仲直りできなくなっちゃうよ?」
「痛いことしたら、ごめんねだよ?」など、言葉を投げかける私。
その間も、娘は黙って、口をとんがらせて下を向いたままでした。

娘の隣に座っていた息子が、娘を見ながら言いました。
「まっしー、大丈夫だよ」(←まっしーは、娘の愛称)
息子は祖母と娘の間に移動して、二人の小指をくっつけました。

二人の小指をチョンチョンとくっつけながら、
「こうやってね、ごめんねって伝えられるんだよ。まっしー、できる?」

チョンチョンされている小指をじっと見つめていた娘が、顔を上げて息子を見ながら、コクンと頷きました。

「まっしー、やってみて?」
息子が二人の手を離すと、娘が自分の小指を祖母の小指にくっつけて、チョンチョンし始めました。

祖母も「うん、もう大丈夫だよ。もう痛くないよ、ありがとう」と言いながら、小指をチョンチョンしていました。

息子が「まっしー、ごめんね、できたね!仲直りもできたね!よかったね!」と言うと、娘は嬉しそうに、安心したような顔で、「あい(はい)」と頷きました。

(上:娘の保育園に提出している、連絡帳)


娘は「ごめんね」と言えます。
でも、あの時は、言いたくなかったんだと思います。
悪いことしてるってわかっていただろうし、周りからも「謝りなさい」と言われて、余計に言いたくなくなってしまったのかもしれません。
そういう気持ち、私もわかります。
でも、私はあの時、「ごめんねは?」とばかり言ってしましました。
最後、娘の「あい」と言った時の表情を見たとき、なんとも言えない気持ちになりました。

言葉はとっても大切。
でも、言葉じゃなくても気持ちを伝えられることがある。
重要なのは、気持ちをきちんと伝えること。
それを、子どもたちに教えてもらいました。

今回の発見と学びを、お客様とのコミュニケーションや家づくりにも活かしていきたい。
そこに暮らす人々・家族の気持ちがより通い合うような家づくりをしていきたい。
改めてそう思わせてくれた、一日でした。


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