楽しみを奪われた今こそ、心を豊かにするチャンス

昨今のコロナ禍において、コロナの被害よりもコロナ対策の被害の方がひどい、といった言説も見かけるようになりましたが、私もそのように思っており、スーパーカオスな状況の中で、いかに自分を保つか、いかに生きていくかというのがこれまで以上に問われているなぁと感じています。これまでの記事でも書いてきたように、今の世の中がなんとか回っているのは、娯楽と精神薬のおかげのような気がしていて、しかしコロナ禍で娯楽の部分が大幅に奪われつつあり、ぶつけようのない欲求不満やストレスを抱えている人も多いのかなと思ったりしています。

私自身がエンタメ好きな人間で、幼少期のディズニー好きに始まり、ミュージカルやジャニーズ、演劇、音楽ライブなど、数々のエンタメに支えられて生きてきました。漫画・アニメ・ゲーム系はあまり詳しくはないけれども、定番は通ってきていますし、過去を振り返るといろんなゲームをやってきたように思います。自分自身がこんなエンタメ・娯楽が大好きな人間だからこそ、それとの付き合い方に疑問を感じることもあり、「エンタメ・娯楽を生きがいとして、それで人生が終わっちゃったら、ちょっと虚しいかも」という思いも沸いてきていました。そんな思いもあり、苦しい家計と過剰な娯楽依存の謎という記事や、「光」で集めたお金が「闇」の資金源に… といった記事に、モヤモヤ感を吐き出したりもしていたんですね。

「楽しい」というのはとてもポジティブなワードで、「辛い時は楽しいことを考えよう」とか、「楽しみがあるから頑張れる」みたいなことはよく言うし、本当にその通りだと思いつつ、それでもなんというか、内面の充実や生きている実感というものは、安易な娯楽や楽しみをただ消費するだけでは得られないのでは?と問うもう一人の自分もいます。そもそもなぜそんなに娯楽や楽しみを求めずにはいられないのか、というところから見つめてみても良いかもしれません。やはり、これまでに私が散々書いてきた、内観や自分を見つめること、傷ついた自分を癒すという作業なしに、内面の充実感や生きている実感は得られないものだと改めて認識し直しました。

先日、2021年5月13日に放送されたNHKの「SONGS 美輪明宏」という番組を観ていたのですが、その中の視聴者からのお悩み相談コーナーで、「コロナで楽しみにしていたライブなどが中止になって辛い。どう気持ちを保てば良いか。」といった相談があり、それに対して美輪さんが「自分の財産を増やす。文化を身につける。」といった回答をされていたんですね。「財産」というのはもちろん物質的な意味ではなく、私の言う所の「内面の充実」と近いものだと感じました。また、高校時代に予備校の英語の先生が「お金や物は盗まれたり燃えたりしてなくなることもあるが、英語力は盗まれないしなくならない、本物の財産になる」のようなことを言っていたのを思い出しました。その通りだ、と思った割に英語があまり得意ではないのは置いておいて(笑)、興味のある分野の勉強や練習をする、というのも本物の財産を積み、人生を豊かにすることに繋がるのかなと思います。

私が先に書いた内観や自分や見つめるということと、文化や教養を身につける、勉強など能力を磨くということは、微妙に違うところはありますが、外の世界にばかり価値を見出し、娯楽に過度に依存し埋没する態度とは違って、目に見えない内面の世界に重きを置いているという点では共通するところがあると思います。単なる娯楽と文化・教養の違いというのも曖昧ではありますが、何か辛いことから目を背けて逃げるようにただ消費するのではなく、それ自体の奥行きを感じると言いますか、何らかのエッセンスを自分の内的生活にも取り入れていけると、より充実感を味わえるのではないでしょうか。うまく言葉にするのは難しいので、タイトルはざっくり「心を豊かに」と書いてしまいましたが、自分自身にしても何か対象にしても、真剣に向き合ってみることでより深く理解できて、人生の中身を濃くしていけるのではないかなと思っています。外の世界の楽しみが奪われつつある今こそ、内側の世界に真剣に向き合ってみるチャンスなのかもしれませんね。

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