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一つ譲ると次から次へとなのよね

来月の初めに舅の三十三回忌がある
私たち夫婦が仏壇の守をするようになってから
年忌は姑と三人でお経をいただき
少し多めのお布施とお土産をお寺さんにお持ち帰りいただいていた

私の実家では
「気持ちのある者が気持ちを以て為す」の方針で
お寺さんに来ていただきお経をいただき
気持ちばかりのお布施とお土産をお渡ししていた
この春の父の一周忌も簡素なものであった
母と子である兄と私の二夫婦だけで
会食を止めて折詰の弁当を用意し
金沢から取り寄せたきんつばを一箱ずつのお土産
その代わりと言ってはなんだか
供花は植物好きの父のため珍しい花を彩りよくしてもらい
予算から浮いた分もお布施と車代に気持ちとして包ませていただいた

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夫は結婚当初は実家のやり方に違和感を抱いていたが
合理主義者の父の方針を直ぐに受け入れた

他の兄弟が舅の年忌の手配をしていたときは
セレモニーホールに円卓を何台も配置し
その辺の結婚披露宴よりも人数が多かった
だが今回はコロナ禍でもあるので
二十七回忌三十回忌のとき同様に夫婦二人でお経をいただき
ちょっと贅沢な菓子折りを取り寄せようかと話していた

夫の兄たちにその旨を話してあったのだが
三十三回忌のお経だけでも一緒にいただきたいという兄もおり
一人を受け入れるとそれではと他の兄夫婦にも声をかけ
二夫婦が加わることとなった
そのうえ会食もとの要望が出てきて
法事でのコロナ感染者がこの町でも出た後なので無理と答えると
松花堂弁当の手配をするようにと厳命が。。。。
忙しいので「ほっともっとに注文」と言った途端
ちゃんとした料亭の高級弁当をと

大体ですねこの田舎町ちゃんとした料亭があるかどうか
お義兄さまたちだって知ってますよね
もう定年退職をして一線を退いた義兄たちにしてみると
集まることに喜びを持っているみたいで
「○○や△△に連絡はしたのか」と言い出している
そんな兄たちの張り切りぶりをみて
九十一歳で特別養護老人ホームに入居している姑の今後のことを考え
夫は体調不良で動悸がするらしい

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一つ譲歩をすると
次から次と要望を受け入れなければならなくなるのだな

そんなに盛大に法事をしたいのならば
全てお任せしますからどうぞ手配なさってくださいませお義兄さま
内心私は毒づいている

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