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アカデミック大喜利

「政治を学び合う」という講座があった。

政治家をお招きしてお話を聞き、
ディスカッションをする、という授業。

それだけだとよくある連続講座で、
よくある連続講座と違うのは、
東京大学と慶應義塾大学と早稲田大学が連携して、
それぞれの大学院生が集まってきたこと。

隔週で、2012年から2016年まで5年間続いたこと。

教員が複数いて、東京大学から久保文明先生(日米関係)、城山英明先生(公共政策)、慶應義塾大学からは田所昌幸先生(国際政治)、細谷雄一先生(外交史)、早稲田大学からは田中愛治先生(投票行動)とわたし。

早稲田大学が事務局をやってる関係で、講義は早稲田大学でやり、
講義が終わったら毎回、夏目坂にある王将で食べて飲むのがルーティンだった。

このメンバーとしてはどうかと思う王将なんだけど、
王将でこそ似合う会話の内容だったのが、とても楽しかった。

講座が終わってからも誕生会とかなんだかんだ、
理由をつけて集まっていた。

昨日は、久保先生が東大から防衛大学校の校長になったこと、
田中先生が私立大学連盟の会長になったこと、
そして細谷先生がケンブリッジ大学に赴任すること、
をまとめてお祝いをする会だった。

元受講生たちも20人以上が参加して、
先生たちの大喜利を楽しんだ。

大喜利のお題のひとつが、「コロナ後どうなる?」。
城山先生:自由な移動に疑問がおき、社会の設計が変わる。
田所先生:冷戦→グローバル→ブレグジット&トランプ登場でそもそも閉じた世界へと移行していたが、コロナでますます国境の再認識が起こった。世界観が変わる。
田中先生:大学生たちにとってのデジタル知識とスキルの学習に流れが来る
久保先生:安全保障を担う人材の語学と歴史教育の厚さが増してくる
細谷先生:ニュートンがペストで閉じた世界のなかで万有引力を発見したように、ものごとを深く考えることが必要になってくる。

大喜利の中で一番ウケたのは、もっとも若い細谷先生。

講義にお招きした政治家にはアタリハズレがあって、
政治家がハズレたときこそ、先生方のコメントがすばらしかった。
お一人お一人刺激的な解説をなさるので、
順番で最後に回ってくるわたしにとっては、どんどんいいたいことが増えていった。
だからわたしの話がいつも長くなったのは、先生方のせいであった、
ということを理解して欲しい。

リアルな会だったら会場大爆笑だったろうなあ、と、
一番ウケて一番ザンネンな場面だった。