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人口問題、実は東京がやばい

「人口戦略会議」は9日、
2100年の日本の総人口はこのままでは6300万人になるけれども、
なんとかして8000万人にすべきだ、と提言した。
そのためには、出生率を2060年に2.07にしないといけない、と。

そして、内閣に「人口戦略推進本部(仮称)」をつくる。

国立社会保障・人口問題研究所は昨年12月、
2050年までの地域別の推計人口を公表。
東京を除く46道府県で減少し、
東北地方は2020年に比べて3割以上のマイナス。
釜石は、2万人を切って1万人台になるという予測。

こりゃ大変。
こないだもラーメン屋でおじいさんから、
9万人いた時代の釜石の話を聞いた。
かつてを誇らしく語って、いまを悔しげに嘆いていた。

9万人は、60年前の話だ。
(1962年89,635人がピーク)

『里山資本主義』の藻谷浩介さんは、

「東京だけが人口減少を免れる」
「地方は高齢化が止まらない」
というのは事実誤認、無知というも愚かだ。

(「毎日新聞」2024年1月7日付朝刊)

という。

記事によると
・東京では15〜64の生産年齢人口は22万人減少する
・65歳以上の高齢者だけが76万人増える
・地方では30〜35年が減少のピーク
・医療介護の資金とマンパワーを子育て支援に振り向けられる

そのうえで、藻谷浩介さんはこう書いて記事を結んだ。

今回の人口予測に深いショックを受けている過疎自治体の関係者すべてに申し上げたい。総人口や高齢化率ではなく、後期高齢者の絶対数の推移を確認し、それを東京都や、手近の大都市の数字と比較してみなさいと。そして高齢者の自然減少を、U・Iターンと出生の増加に結びつける行動を初めてほしい。

「毎日新聞」2024年1月7日付朝刊

たぶん「人口戦略推進本部(仮称)」が地方のことは考えてくれない。
考えてくれるんだろうけど、実態に即してなさそうだ。
国会議員の地元の新年会のスピーチを聞けばわかる。
地域地域によって事情は違うのに、
まるでステレオタイプで紋切り型。
まるで60年前の話をしているようだ。

だから、自分たちで考えて動かないと。