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学生たちの成長と地元企業の可能性を広げるインターンシップ


地元釜石で行われていたインターンシップの成果報告会に参加してきた。
Try!!! kamaishi インターン

複数の店舗を持つ中田薬局、
釜石唯一の酒蔵の浜千鳥、
コバルト合金「コバリオン」の町工場エイワ、
それぞれ6週間、1,2名の大学生がインターンをした。

インターン生たちはミッションを与えられていた。
中田薬局:家庭で使ったタオルを回収、リユース
浜千鳥:発酵ワークショップ
エイワ:PRと工場見学会

結果、どれも達成目標以上の成果を出しているのには驚いた。
しかも、これっきりで終わるプロジェクトではなく、
次に続く可能性を残して修了している。

たとえば、中田薬局のタオルリユースは、
近隣住民から古タオルを回収して、
それを高齢者に雑巾に仕立ててもらい、
小学校中学校に寄付して使ってもらう。
その雑巾を「中たオル」とネーミングして、一定の知名度を得た。

地元住民の口コミのスピード感にはおどろいた

ミシンを踏むおばあちゃんたちに、人の役に立つ舞台を用意できた。
児童生徒を持つ家庭から、学期ごとに新しい雑巾を供出しなければならない負担を軽減させた。
次回から釜石高校の課外活動にも取り入れられるように提携を結んだ。

インターン生のプレゼンテーションを聞いていると、
何度も困難にぶち当たったが、その都度「それはちょうどよかった」的に、
柔軟に考え方ややり方を変えてチャレンジし直し、
ミッションを達成している。

受入企業も社会貢献になった。

エイワは独自の技術を持つものの、
PR不足で知名度がない、という町工場「あるある」から、
初めて工場見学会を2回、合計9人が参加した。
工場で働く人たちが、自分たちの仕事を外の人に知ってもらい、
それによって働くモチベーションが上がる、という、
NHKの朝ドラそっくりの影響があった。

魅力を伝えるだけでなく雇用にもつながる工場見学

浜千鳥は逆に、地元での知名度はバツグン。
しかし、これまで何度もイベントをしてきたが、
内容は酒蔵見学と利き酒的なもので、
参加するのは中高年男性。
それを酒粕をつかったスイーツをつくるワークショップにしたことによって、
女性限定、という今まででは考えられない集客を実行できた。

課題解決ではなく課題発見の難しさを体験

学生たちは、インターンを通して仕事や社会に触れたことによって、
状況適応や課題発見、コミュニケーション力を身につけた。

もちろん、学生、受入企業、運営企業それぞれには課題も残ったが、
それをプラスに感じさせる、プリミティブながらもwin-winというか三方良しというか、
次につながる出来のいいインターンシップだった。