リーダーじゃなくても必要な「みっつの鏡」

朝の黙読会※で、
徳川家康が諫言する家臣をそばに置いていた、
ということを聞いたので、『貞観政要』の「みっつの鏡」のエピソードを思い出した。

教わったことではあるけれども

リーダーには「みっつの鏡」が必要である。

『貞観政要』は唐の太宗李世民の政治を記録した、
帝王学の教科書とされている。
その本に、「みっつの鏡」のエピソードが記されている。
と、APU(立命館アジア太平洋大学)学長の出口治明さんから教わった。

ひとつめの鏡は、普通の鏡
リーダーは不機嫌な顔をしていてはいけない。
ニコニコしていなければならない。
表情を確認するため、気持ちを落ち着けるために、
鏡を見る。

ふたつめの鏡は、歴史の鏡
ビスマルクの「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」の言葉のように、
リーダーは、歴史を勉強していなければならない。
そして自分なりの歴史観を持っていなければならない。

みっつの鏡は、人の鏡
リーダーは、自分のことを厳しく戒めてくれる人、部下を持っていなければならない。
そうでないと必ず間違った判断、行動をしてしまう。
リーダーには「王様は裸だ」といってくれる人がいて、
その声を受け入れる度量がなくてはならない。

自分にもいた「人の鏡」

そういえば……。

先週末の大隈塾の田植えについて、ミーティングで振り返りをしていた。
そのときに、スタッフからなじられた。
コンテンツの運営について見直しを求められた。
そのスタッフからすれば、なじるというよりも提言だったんだろうけど、
わたしは到底そうは思えなかった。

なので、腹が立って腹が立って、
受け入れがたいけど、でもまずはアンガーマネジメントだ、と、
しばらく沈黙をして、1から10までぐらい数えて、
「わかった」とだけ答えた。

いま気がついた。

思えばそれは、「人の鏡」だった。
コストの計算とか、もろもろ再検討して、
稲刈りでは、指摘されたところを修正しよう。

このnoteって毎日書いているけど、
今回のように書いている最中に
「ああ、これはこのことでもあるな」
と気がつくことがある。

アウトプットは役に立つ。


※朝の黙読会