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誰かのためにしたことが自分に返ってきた

コウペンちゃんの本を贈ったらとても喜んでくれた。
むらさんどうもありがとう。

clubhouseでやってる朝の黙読会の仲間のヒコママが、
そういってくれた。

黙読会で『コウペンちゃんとまなぶ 世界の名画』を紹介したら、
けっこうみんなが気に入ってくれて、
本を読む前に一枚だけ、その本で名画を眺めてから、
というのが、しばらくみんなのルーティンにもなっていたし、
バスの中ですてきな体験にも出会ったりした。

病気からリハビリ中のヒコママは、
知り合いで病気の人たちに、ときどきコウペンちゃんの本を贈っている。
今回は、贈った人のパートナーさんからお礼のメールがきて、

本人はその本をとても気に入って、病室で大事そうに眺めている。

ということが書いてあったそうだ。
それで、その本を黙読会で紹介したわたしにも、
ヒコママは「ありがとう」と。
こころなしか、ヒコママの声が震えているような気がした。

その人を喜ばせたのはコウペンちゃんの本だし、
コウペンちゃんの本の著者なんだけど、
それを推したわたしもほめられた。

喜んでくれたのは一人かもしれない、二人かもしれない。
100万人を、10万人を、1万人を喜ばせなくても、
一人でも二人でも、喜んでくれたのを満足に思うこと。
それもまた、足るを知る、ことなのだろう。

「自分の夢がわからない」と戸惑う学生たちに、
「今夜はカレーが食べたい、というのも立派な自分の夢だ」
ということをいっていた。

大きいこと強いことだけが良いことではなく、
小さいこと弱いこともまた良いことにカウントする。

ときどき自己肯定感が低くなる。
そんなとき、
自分が誰かに言った言葉、自分が誰かのためにした行動に、
自分自身が励まされたりする。
それもまたハッとしてうれしい。


『コウペンちゃんとまなぶ 世界の名画』るるてあ 稲庭彩和子 鮫島圭代 KADOKAWA 2021