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大熊町は原発じゃなくてキウイで潤う

原口拓也くん、和歌山大学の4年生。
卒業したら、福島の大熊町でキウイ農家になる。

なんじゃそりゃ。

福島県大熊町といえば、福島第一原子力発電所があるところ。
東日本大震災による原発事故によって、
町に人が住めなくなった。
2022年6月、ようやく避難指示がすべて解除されたが、
1万人いた住民は戻ってこない。
一時的な滞在も含めて、1000人ぐらいだ。

原口くんが大学に入学した2020年、
新型コロナの感染拡大によって、大学のキャンパスが封鎖された。
人が密集するところはよくない、
ならば密集しないところならいいだろう、
というので、地方に出かけていった大学生はけっこういた。
授業はリモートで受け、空いた時間は農作業したり、コミュニティ活動をしたり。

原口くんもその一人で、農家の収穫作業を手伝って、
ヒッチハイクして北海道から沖縄まで全国を回って、
途中、NIPPON TABERU TIMESという大学生のwebメディアと知り合い、
自分の体験を記事に書くようにもなった。

全国各地の中のひとつが、大熊町だった。

その大熊町は、かつてはキウイが特産品だった。
町の人たちは、
「キウイを栽培する」
ふるさとのプライドを取り返すため、
ちりちりバラバラになった町民の交流のため、
関係人口の拡大のため、
特産品だったキウイの栽培を復活させる
「おおくまキウイ再生クラブ」を立ち上げた。

そのクラブと連携して、ワカモノをよそから呼んでくる
「おおくまキウイ再生プロジェクト」が始まった。
仕掛けたのは大学生たち。
その中心のメンバーのひとりが、原口拓也くんだった。

原口くんは農家になる決意を固め。いまそのための準備をしている。

「いま誰かがやらないと、教えてくれる人がいなくなる」
「いましかない」

「ワカモノ、ヨソモノ、バカモノが地域を変える」といわれている。
原口くんは、みごとに三拍子ととのっている。

「大熊町に関わる人たち、まだ帰ってこれてない人たちにキウイを届けたい」

大熊町は2027年に人口4000人にすることを目標としている。
原口くんのキウイを食べて大熊町に戻ってきた、
という人が続出するにきまっている。


大隈塾コミュニティ オンライントークイベント
「福島でキウイ農家になるってどう?」
5月25日(木)19:00〜20:00
https://stonesoup.tokyo/event/