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ざわつきの中で卒業写真を撮りましょう

25日と26日は早稲田大学の卒業式だった。

大隈塾は2022年で終わったけど、
その授業を受けて卒業する学生たちは毎年、
大隈庭園に集まって、卒業写真を撮るのが、
ここ数年の恒例行事だった。

今年は両日ともに雨が降ったこともあり、
開いてる教室に集まった。

1年生のときに履修して、そのあと大隈塾ゼミも履修して、
そのあともずっと授業とゼミに潜り続ける学生もいるし、
2年生や3年生から、という学生もいる。

「この授業とってよかったです」
といってくれる学生が多くて幸せ。

対話(ダイアログ)やグループワークが多く、
「人と話ができるようになった」
「いろんな人の話が聞けた」
「別々の体験と体験がつながることがよくあった」

授業はSA(Student Assistant)を中心に企画して運営されている。
教室の前でマイクを使ってワークを進めていく
「SAさんたちがかっこよかった〜」
その様子を見てあこがれて、SAになった学生もいる。
SA同士ではミーティングで
「バッチバチにぶつかったのに」
今では二人で仲良く写っている写真を、
母親がスマホの待受画面にしている。

この日集まるのは卒業する学生だけではなく、
まだ卒業しない学生たちも、
すでに卒業した学生たちも、やってくる。

20代前半の男女が卒業する喜びと再会する喜びを爆発させ、
別れの寂しさは微塵もない。

SAたちを中心に、受講生みんなでつくっていった授業。
毎回、授業中のダイアログでは、
こんなふうにざわついていた。

ざわつきの中でOGのひとりがぼそっといった。
「けっこう仲良かった子でも、1年経つと『あれ?』って、
名前忘れちゃうんですよね〜」
人生、そういうものでもある。

ほとんどの教室は鍵がかけられていた。
たまたまひとつだけ開いていたのが、
授業で使っていた教室だった。

その教室で、みんなで卒業写真を撮った。