むにみずべ 東京編06 水上タクシーで行く水上商店街
近年どんどん面白くなってきた、水上タクシーで行く東京の「水上商店街」
(造語なのでもちろん知らないと思いますが)
これ知っていますか?
同僚をかき集めたむにみずべツアー。清澄庭園で投扇興をした後、ツアーの後半は、船着場より複数の水上タクシーに乗り込み、様々なルートで日本橋を目指すクルーズ。
交通手段としての水上タクシー
「水都」を掲げる都市には、様々な船が活躍していますが、そのほとんどは発着が同じ、観光遊覧船です。
それに対して水上タクシーは、どこかに向かう交通手段として使われ、真の「水都」と呼ぶに相応しいインフラと言えます。
世界でもシドニー、アムステルダム、ヴェネツィアと言った世界の名だたる水都には必ずと言って良いほど水上タクシーが運行されており、豊かな水辺文化を形成しています。
今の東京を彩る、水上タクシー
そんななか、東京にもなかなか素敵な水上タクシーが整いつつあります。発着を別の船着き場にできる小型貸切船を条件にざっくり調べる範囲では、下記4つ。(もし他にもあれば教えてください!)
TOKYO WATERTAXI
タクシー感のある黄色の船体で、少人数で乗りやすい6/8名定員の船下町探検クルーズがれおん
コンパクトで開放的な江戸風情のある船舟遊び みづは
こたつ舟などもあり、季節毎の演出が得意な和モダン屋形船リムジンボート
2023年世界最大のニュース、東京船旅通勤を担うスタイリッシュな船
今回のむにみずべツアーでは、
半分はTOKYO WATERTAXIさんで、
朝潮運河船着場から、お台場、レインボーブリッジ、浜離宮なんかを周り、日本橋へ
残り半分は下町クルーズがれおんさんで、
スカイツリー下のおしなり公園船着場から、横十間川を通り、水のエレベーターこと扇橋閘門を通過して日本橋へ
それぞれ違う風景を見つつ、最終的に日本橋にみんなが再集合するというオツなしかけです。
再集合場所はやはりどの水上タクシーも提携する、日本橋船着場でした。
東京の「水上商店街」
交通手段として歴史ある東京の水上タクシー。近年これに輪をかけて面白くさせているのが、東京で発達してきている、船から直接買える、「水上商店街」の存在です(たった今、勝手に名付けました)。
世界の色々な場所に水上ドライブスルーをやっているお店がいくつかあります。例えばドイツの水都ハンブルグにあるMcBoatです。
しかし。東京の面白さは、そのサービスが大手ファストフードチェーンでなく、地場のお店で構成されるというところにあります。だからこそ、「水上商店街」と呼びたい。英語で言うなら、Floating Shopping Districtですかねぇ。
そもそもTOKYO WATERTAXIの行うサービスとして、「ドライブスルー」があります。
下記3つの水辺に建つお店は、提携先としてランチをドライブスルーすることができます。
潮見Skipper‘s
クルーザー向けに船から直接買えるサービスを展開する、水上商店街の先駆けとなるハンバーガーショップ。芝浦 Mi tiempo
運河沿いに店を構えるスペイン料理屋さん。豊見 マグロ卸のフィッシャリーズ
運河に面したテラス席もある海鮮丼屋さん。
今回のツアーでは、マグロ卸のフィッシャリーズでオーダー。少しお店と水面に高低差がありますが、網での受け渡しというアトラクションにするアイデア。素晴らしいです。
他にも下記のお店も船から買うことができそうです(最新情報は要確認)。
八丁堀 Kawaii Bread & Coffee
店の裏の河川敷で船まで持ってきてもらうサービスがネットでヒット。今もやってると良いですね。柳橋 佃煮 小松屋
柳橋に並ぶ船宿の間にあり、船からの入店が可能。
さらにさらに!
今回のむにみずべツアーを考える中で、もう一つの選択肢を生み出しました。それが、宅配寿司の船上受け取り。
水上の宅配寿司
ツアーでは片方のチームをスカイツリー始まりに設定したせいで、不覚にもドライブスルーサービスをやっている3店舗にはアクセスが難しくなってしまいました。
そこで当初、Uber EatsやWoltsを取り寄せ、河川敷まで持ってきてもらうことを考えました。しかし、、予約をした場合もぴったりの時間に来てくれるかは未知数(なんか30分程度のぶれがあるとかないとか)。しかも取り寄せるお店と運ぶ人は別なので、イレギュラーなお願いを事前にしにくい部分も悩みでした。
ちなみにネットで「船からUberEats」と検索すると、クルーザーを持つやんごとなき天上人が、船からオーダーされている動画が上がっていました。しかし、我々は目的地に向かって常に動くしがない貸切船。時間がぶれると、その場所に留まることはできません。。。悩ましい。
そんな中で見つけたのが、墨田区最古の宅配寿司、京山さん。築地であがる未利用魚を使った安く新鮮なお寿司を売りとしているお店で、客席を持たない宅配専門。
これならお願いできるかも、、
お願いしてみると、船着場でなら受け取り可能とのこと!そこで、スカイツリーから日本橋に向かうルートの途中、クローバー橋船着場に寄ってもらい、ピッタリの時間で無事受け取りできました。ちなみに激うま。おすすめです。
水上商店街のこれから
この「陸のお店から直接船で買う」という仕組み。非常に未来を感じます。なぜなら水辺にあるお店ならば、過激な初期投資なく、水側に振り向けばすぐに始められるからです。今はお店が点在しているのみですが、今後本当に商店街のようになる場所ができれば最高です。
密かに狙うのは下記3つ。
神田川 柳橋水上商店街
高い堤防があるものの川に迫り出して屋形船を扱う船宿が並ぶ場所で、佃煮の小松屋さんのように既に船でアクセスできる店もあり。
レトロな風情ある水上商店街になるはず。停泊する屋形船とすみ分けは要検討ですね
東京ミズマチ水上商店街
変わって2019年オープンの最新スポット、東京ミズマチです。水路沿いに並ぶ店はテラス席もあるので、ちょいと運ぶ距離を伸ばせば船にも渡せるのではないかと思っています。
亀島川水上商店街
そして知名度は低いものの強烈なポテンシャルを持つ亀島川。何がすごいって水門で両端を守られていることです。水位が異常に上がる時にも守れる場所であり、動力船が水門をくぐれる時間が限られます。つまり閉鎖水面になったり、隅田川や日本橋川とつながったりが時間によって変化し、動力船の利用時間と手漕ぎボートのみ時間などのようにすみ分けることも可能です。
水上商店街。せっかく新しい言葉を生み出したので、別の記事で色々と妄想を膨らませようと思います
以上、これからの東京の水辺を牽引するむにみずべ、水上タクシーで行く水上商店街でした。
ちなみに、むにみずべツアーは大盛況で無事に終わりました。今度は何を計画しようかな。
また別の機会に、水都たる江戸の水上タクシー、猪牙舟を自分で漕げちゃうむにみずべもご紹介しようと思います。
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