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Made Lecture Movies for Enterprise Law Ⅰ!


 自分の講義(企業法Ⅰ)の第2回目分の動画コンテンツを作ってみた。

 だいたい50分くらいの動画を2本。

 大きなところでいうと、PC上のコンテンツを録画するためのソフトとして大学が契約して提供してくれていたEverlecを使うことをやめた。代わりに、いつもYouTubeを視聴させて頂いているドリキンさんからサジェスチョン・ヒントを頂いて、MacOSに備わっている画面(デスクトップなど)の録画機能を利用する方式に変えてやってみた。


 そこで、ド素人(本当にド素人です!!)なりに、どのように講義録画コンテンツを作ってみたか、ということと、今のところ感じている課題・問題点などをつらつらと書いてみて(論文を書くわけではないので本当につらつらと書きます)、自分自身で課題・問題点を整理するとともに、よかったら大学関係の方々やオンライン講義に興味・関心のある方と共有したいと思ってます。


 ちょっといつものnote記事より長くなるけど、興味のある方はお付き合い頂ければ幸いです<(_ _)>


1.講義録画コンテンツの作成方法(Mac & iPad Proを使用した場合)


 今回の収録方法は、下の第2回の講義動画コンテンツ(前半)の最初の部分(前半13分くらい)で説明しています。

 なので、オイラの講義の内容そのものに興味がなくても、講義録画コンテンツの作成に興味があって、少し時間があるようでしたら、下の動画の最初の13分くらいまででもご覧ください<(_ _)>


 途中で電話掛かってきたりして、それも残して編集したけど、まあ、ご愛嬌!!ってことで(笑)

(講義部分の生データ量7.57GB,編集・書き出し後にYouTubeへのアップロードしたデータ量2.61GB)


 それと、とくに収録方法などは説明してないけど、第2回の講義の後半部分↓

(講義部分の生データ量10.7GB,編集・書き出し後にYouTubeへのアップロードしたデータ量2.51GB)


 なお、このnoteを読んで頂いている方で、講義の中味をガッツリききたい!って人はあまりいないとは思うけど、万が一いらっしゃったら、使用しているレジュメは1つ前のnote記事でダウンロードできるようにしてあるのでよかったら。。。↓


(ついでに、1番最初に作った講義動画コンテンツも↑の記事で紹介しています)


 今回、収録方法の説明部分を除くと2本合わせておよそ85分くらいなので、ちょうど勤務校で対面で講義を行っていたら、キリがいいのでちょっと早く終わったときくらいの長さ(勤務校の1時限の授業時間は90分)。


 1本目の動画の最初の部分を見てもらえれば1番早いんだけど、今回の収録方法のポイントは、Macに備わっている画面を録画する機能を使ったこと(この点が、ドリキンさんから頂いたサジェスチョンとヒントに基づいてやったこと。ドリキンさん、本当にありがとうございました<(_ _)>)。



 要はデスクトップの状態が、マイクの入力も含めてまるまる録画・録音できるなら、あとは、(a)資料をうつしだすことができるアプリ(PDFやWordファイルが表示できればよい)、(b)自分を映すアプリ、(c)お絵かきできるアプリ…なんかをそろえれば、あとはそれらを起動して、そのときの状態をまるごと録画・録音すればいい。


 で、オイラの場合、(a)と(c)をGoodNote 5(今回の場合、iPad版ではなくてMac版)、(b)をQuickTimeで行った。

 あと、オイラなりのポイントが、Mac版のGoodNoteをiPad Proにミラーリングして、レジュメや黒板(的なGoodNote上のノート)へのお絵かき・文字書きをiPad Pro上で行ったこと。これの仕組みだと、だいぶ、遅延などもなく、スムーズにお絵かきなどができた。


 そんな感じで録音・録画して、そのうえで、ちょっとAdobeのPremiere Proを使って編集をした(この点は、真似事程度でも、前にVlogを作成したことがある経験が役立った。何でもやっておくもんだな...って思ったッス)。

 あと、個人的なことでいえば、Adobeのソフトを使うために、Creative Cloud(大学関係者だったら、学生・教職員割引あり)を契約しててよかった。まあ、これまでは、Rawで録った写真の現像とちょっとしたカラーグレーディングの真似事をするために、Lightroomしか使っていなかったけど。。。


 あと、昔、ドリキンさんの↓を見て、真似事程度、おさわり程度にだけど、映像の編集をした経験があって、それがこんなときに役立つとは。。。(笑)


 ↑は2016年の動画だけど、もし、Premiere Proを使う、って人にとっては今でも役立つと思います。

 で、Premiere Proをやった具体的な作業は次の通り。


・途切れた動画のツギハギ
・ノイズ・リダクション(生のファイルには、研究室内で稼働させていた加湿器のやつっぽい音が入ってたので、Premiere Proのエフェクトとして入っているものをそのまま当てただけ-リダクションの程度の調整の仕方はわからず)
・文字、キャプションを入れた。
・動画の書き出し(Macで記録したデスクトップの動画はほぼ4Kの動画だったので、HDサイズのYouTube動画で書き出した)。あ、でも、これは厳密には、Creative Cloudに含まれるMedia Encoderを使って行いました。


 あと、第1回目の講義の動画は、シーケンス(分からない人はググったりして調べてください)の設定がおかしくて、YouTube上の画面の割に実際の映像が小さかったりして、まわりが黒くなったりしてた。その点、今回の動画では、シーケンスの設定の仕方とかをググってしらべて、Macで記録したデスクトップの動画ファイル(ほぼ4Kのmov形式)を基本に、なんとなくこれでいいのでは。。。という感じで一応の設定をしたした。その結果、たぶん、だいたいのことでいえば、4Kのものを編集して、2Kの動画ファイル(mp4形式)を書き出してアップロードした感じになったと思う。(これもドリキンさんの受け売りだけど、前に最終的に2Kになる動画を作るときも、4Kで録った素材があったらそれで作って、最終的に2Kで書き出した方がキレイな動画になる、って言ってた気がするので。。。)。

 まあ、風景とかではない、講義についての動画で、オレの顔もうつるので、4Kで見てもらうほどの映像コンテンツではない、って判断して、当面、(だいたい)2Kでアップロードすることにしてます。


 。。。って感じで編集までして、アップロードしたのが↑の2本の動画です。


2.自分なりに良かったところ

まあ、次の3点かな。。。

・シーケンスで画像の大きさの設定とかをしないといけないとか気づいたので、映像のまわりの黒塗り部分が減り、YouTubeで表示できる画面いっぱい使うことができた(と思う)。
・基本、講義部分のもとの映像は4Kに近い感じでMacが録画してくれているので、画質がキレイになったと思う(たぶん)。
・何より、大きいのが、自分の講義、しゃべりについて振り返りができる!細かいことはあとで反省点のところで述べるけど、オレはかなりショックでした。オレはこんな分かりづらい講義をしていたのかと愕然としました。自分の講義を撮影して自分でみてみるって、どんなFD(Faculty Development)活動よりも、有効なことだと思った。
・YouTubeで広く公開する、って思っていると、ある種の緊張感をもって講義に挑める。


3.自分なりの反省点・課題

 で、全部の映像をよくみたわけではないけど、自分で編集しながら気づいた反省点と課題は次のようなところ。

【しゃべり編】

・しゃべりが悪い。「えーと」、「えーーーー」、「まあ」などが多い。現役大学生だけど、こーいうのをほとんど入れずに弾丸のようにはなすことのできるスーツ君って、ほんとスゴい!(もし、スーツ君を知らなければYouTubeでその名前で検索をかけてくれれば...)
・しゃべっているときの姿勢が悪い。今までのイスは普段座っている分にはいいけど、代えた方がいいかも。
・抑揚がなさすぎるのも問題だろうけど、小さな声と、大きな声の差があると聞きづらい。
・結局、字が汚い(+あと、先に言っておくと、オイラは絵も図も下手です)。
・これまでの3つの動画のように、レジュメ、黒板(note)、オレの顔、そして、おしゃべりという、4要素とその組み合わせが本当によいか? 顔出しはした方がいいような気がしているけど本当にそうかなぁ。。。? ってちょっとわかんなくなってきた。


【撮影編】

・撮影時は、たしかにマルチタスクになる(講義そのもの、Macの操作、iPadの操作、的確なウィドウの切り換え、ウィンドウの大きさ変え、タイムキーピング…)。だけど、それらの習熟がまだまだで、話すことに夢中になっていると、他の作業を忘れがち。ライブで(ゲーム)配信とかやられている、ドリキンさん、カズさんたちは本当にスゴい! このあたり、「慣れ」でよくなっていくのだろうか?


【編集編】

・編集でいろいろとやり過ぎがち。GoProの映像は、ちょっとドリキンさんの真似してカラーグレーディングとかやってしまったけどやり過ぎ感あり。まあ、最初にはこのあたりはしょうがないか。。。
・ノイズリダクションも、わけもわからずエフェクトを当てているけど、結果、音質を損なっているかもしれない。
・ちょっと字幕入れたり、最初と最後に音楽入れたりしているけど、それがいいのか悪いのか、自分ではわからず → やり過ぎているかも知れない or やるのはいいが、うまくないだけかもしれない。。。
・動画の長さはどうか。長すぎないか。。。
・ドリキンさんは、今は、Davinci Resolveで映像編集をされていて、それについても言及も多い。オレもPremiere Proではなく、Davinci Resolveで編集をすべきか → でも、1から新しい編集ソフトについて学ぶときことのコストがどれくらいかわからず躊躇している(やるにしても、もう少しまとまった時間があるときか...)。
・何にしても、編集のスキルがない(ド素人)。

 。。。まあ、こんなところかな。


4.講義録画コンテンツ作成についての今後の一般的な課題


 最後に、オレ自身の問題だけではない、講義の「録画版」のコンテンツの作成とそれに関連する + ライブ配信型の遠隔講義に関することもちょっと、課題をつらつらと挙げてみたい。

・講義録画コンテンツの作成以外に他に方法があるか? → オイラは別にYouTuberになりたいわけではない。ただ、自分の専門分野の性質上、必ずしも適切な教科書があるわけではない(たとえば、オレの分野は、最新の法改正、判例、実務の動向を踏まえた最適な教科書があるわけではなく、これを読んでおいて...ということがやりづらい)、そーいう分野の講義を行うにあたって、しかも、ある程度以上の履修者の方がいる場合、講義録画コンテンツの配信以外に有効な遠隔授業の方法があるのか?


・オラが今回作って、上で埋め込んだ動画の下にカッコ書きでかいたけど、動画コンテンツはファイルサイズがとにかく大きい。オレの場合、生ファイルで7ギガを超え、YouTubeにアップロードしたファイルでも2ギガ超えている。こうしたサイズのファイルを各教員がコンスタントにアップロードできるシステム(最終的なサーバーの容量?)を持っている大学は、日本国内であまりないのではないか? → オイラみたいなスタイルの講義をやろうとすると、どこの大学の教員も、実質的には、YouTubeなどのパブリックに公開されているプラットフォームにアップロードするしかないのではないか?
・ただ、YouTubeにアップロードするということについては、多くの教員が難色を示すだろう。その考えられる理由 → そもそも公開するのははばかられる、学生さんから授業料を頂いている大学の一員として授業料をもらってない人にも公開することに抵抗がある(まあ、授業料は、授業を提供することだけの対価ではなく、施設、図書館の本、データベースその他の購入、われわれが知を蓄積するための研究費etc.などにも使われるべきもので、それで結果として、いい教育にも繋がっていったら...と個人的には思っているんですが...)などなど。


・機材の問題。オレは、社会科学系の研究者としては、たぶん、かなり恵まれた環境にある。iMac(2017)、MacBookPro16インチ、iPadPro11inch(2018)+ 最近かったマイクその他の機材... こーした中でも↑の動画を作るまでに、iMacやMacBookProのファンがブォンブォンなってたけど、業界全体としては、ノートPC1台しかないような方も多い。それでも、全体として学生さんにいい教育・研究コンテンツの提供をすることを考える必要がある。今のところ、オレがもっているものを十分活用しんがらやれるだけやって、(今の組織の立場的に)ノートPC1台しかないような教員でも十分教育・研究コンテンツの提供ができるようなお手伝いをする、ってところまでスキルを落とし込めればいいな...って思っているけど、たぶん、もっている機器やガジェット、それらに対するリテラシーの違いで、講義の内容そのものはともかく、伝え方に関しては、教員間で差ができるということは避けられれないのではないか。


・業界で、よく言われているのは、短めの動画なり、音声コンテンツを配信して、あとは、自習等をさせるという方法もある、ってことれど、それで当初決めた講義計画ができるものなのか? オレ自身は科目の性質もあっていまのところ浮かばない。


・リアルタイムに講義を配信する、という方法に期待をかける向きもあるけど、とくに大人数の講義でZoomなどを利用して行うことが可能か? (現時点で、教員側にも、学生さん側にもZoom、Webex等の使用経験がほとんどない) → 状況をよくする方策の1つとして、リアルタイム講義中、Zoom何かに関するスキルのあるティーチングアシスタント(TA)さんなどにモデレーター役として手伝ってもらい、共同ホスト形式でミーティングを行えばなんとかいける部分もあるかも。。。(ただし、社会科学系、人文化学系の学部・大学院の現状では、院生さんなどにそーいうティーチングアシスタントになってもらえるように、早急に勉強してもらう必要あり) → でも、この形式がうまく行くようなら、ティーチングアシスタントさんにとっても仕事ができて、経済的に少し楽になるひともでてくるかもしれない(現状、多くのティーチングアシスタントさんが、通常授業がなくなったことによって仕事を失っている)。
・でも、どこまでいっても、リアルタイム配信には、とくに最初の方にトラブルが発生する可能性が高い → 多数の学生さん全員が何の問題もなく、視聴したり、教員と双方向で有効なやりとりができるとは考えづらい、あと、Zoom的なものには、いわゆるZoombombingみたいな問題もある。。。などなど。
・そーなると、リアルタイム配信でも、YouTubeライブ、YouTubeプレミアなどの機能を使うことが考えられる。これらの場合、学生さんとのやりとりは、YouTube上のコメントを通じて行うことになる。この場合、メリットとしては、学生さんとのトラブルなくつながれる可能性が高くなる、ということが考えられる。他方で、YouTubeライブ等には、大学のシステムとは異なり出欠がとれない、誰でもコメントができてしまう、文字上ではあるが「荒し」が紛れ込んでBombingされてしまう、といったリスク・マイナスがある。


 以上のような課題とかがあって、すぐに妙案が浮かぶとか、オレなりの方向性が定まっている、ってわけじゃないあけど、とりあえずこれから考えていかないといけないのかな...って思ってます。


5.蛇足

 あと、思ったのは、今のようにリモートに自分たちの伝えたい教育内容・研究内容を学生さんや他の研究者に届けたい、そして、インタラクティブなやりとりをしたい、ってときは、教育系よりの人たちで考えるのもいいとは思うけど、個人的には、(ドリキンさんのような)今の技術、ガジェット、システムなどに精通している方々の知見、あと思ったのは、実は、ゲーム実況や配信をされているような方の知見をお借りする、っていうのが1つ考えられると思う。

 だって、あんなにPCとかに負荷をかけるようなゲームをしながら、自身の映像、音声を足して、それも生で配信しているときは、コメントなんかに対応しながら、人を楽しませるような内容で届けてるんだから、分野は違えど、自分で動画コンテンツを作ってみて、ほんと改めてスゴイなぁーーって思いました。

 まあ、要は、そうした方々の伝える内容をそれぞれの専門の教育・研究のコンテンツにしていけばいいんじゃないかと。 そして、それは分野よってはある程度できるし、将来的には別の方法も考えられるかもだけど、今考えられる最善の方法じゃないかと、そんな風にこのnote記事を書いてて思いました。


 とりあえず、長々書いたけど、今日はこんなところで。


R0001696


 職場近くの銀杏の木。経験したことがないことがたくさん起こっているけど、試行錯誤、トライ&エラーはしても、一喜一憂することなく、ある部分は楽しみながら、ほんとこの木みたいに、ドンッ!と構えてやっていきたいもんだよね。



まだまだとても、サポートを受け取れる内容にはなっていないと思いますので基本的にサポートは不要です。でもでも、もしサポート頂けたら、何か面白くなりそうなことに使わせて頂きます!!