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【19日目】オカネを「使う」ときと『価値』という概念(オカネのトリセツ)
◆「買う」という『当たり前』を考える
では「オカネとは何か」を紐解いていきましょう。そのためにまずは
「お金を使うとき」
について考えていきます。
皆さん、今日は「オカネ」使いましたか? 使った人は、いつどこで使いましたか?
もちろん電子決済や銀行振込も「使った」うちに入りますよ。オカネを使ったとき、必ずその向こうには「もらった人」がいるはずですからね。
大抵の場合、オカネを使う、と言われて一番に思いつくのが「買い物」だと思うんです。スーパーで、コンビニで、ドラッグストアで、本屋で、雑貨屋で、その他いろんなお店で「買い物」するときには、オカネを使います。
それで、買い物にオカネを使った結果、どうなりましたか? なにか「モノ」が手に入ったはずです。たとえば
・食べ物
・飲み物
・調味料
・ティシュ
・ゴミ袋
・薬
・シャンプー
・電池
・本
・文房具
・マグカップ
・花
こういった「モノ」とオカネを交換してきたはずです。最終的に、あなたの手には先に書いたような「モノ」が残ったはずですね。
これが「買い物」というオカネの使い方です。
……なんて改めて言われても! という反応が目に浮かびます……当たり前ですもんね。ですが、大事なことなんです、この
「当たり前」
について考えていく、ということは。
これまでも何度も出てきましたが、僕たちが「当たり前」だと考えている(つまり、何も考えていなくても自動的に脳が処理する)ことの中に
あなたの知らない「あなたの【信念】」
が隠されていて、それがあなたの「感情」のもとになっているんでしたよね。ここを「明らかにする」ことは、こういう「ホンワカしたアイマイな概念」を『説明する』ために、大事なことなんです。
◆サービスを「買う」
さて、オカネを使うとき、というのは「買い物」だけではありませんよね。ほかにも
・外食
・散髪
・イベント
・スポーツ観戦
・テーマパーク
などでも、お金を払います。こういう場所でお金を使っても、手元には「モノ」が残りません。でも、払いますよね?
特に、散髪で床屋(美容室)に行ってやることといったら、自分の「髪を切られる上に、店に取られる」わけですよ。
自分の髪を相手に切られて渡した挙げ句、オカネまで取られるわけです。「モノ」という視点で考えると、これほど「損」していることはないはずです。
でも、行くでしょ? 何故か?
さっぱりするからですよね?
僕らは「髪を相手に渡す上に、オカネも渡す」形になったとしても、この「さっぱり」を求めてお店に行っているわけです。ここが「オカネを使う」ポイントなんですね。
要するに、さきほど挙げたお店にオカネを払うときは、僕たちは「モノ」ではなく「サービス」にお金を払っている、ということになります。
特に、外食なんか「原価」で考えると絶対に割高です(1/3程度だと言われます)が、その店の「味」と「料理人の腕」にお金を払っているわけです。
ほかにもコンサートなら歌手の歌声に、スポーツなら選手のプレーに、テーマパークならネズミのキグルミの可愛らしさに「オカネを使っている」ことになります。
◆オカネとは「価値」を得るときに「使う」ものだ
さて今、二つの「使うとき」について考えました。一つは
・「モノ」と交換するとき
もう一つは
・「サービス」と交換するとき
こういうときに僕たちはオカネを使っていることになるわけです。
この「モノ」「サービス」に共通することは何でしょうか? どうやらそれこそが「オカネを使うとき」の本質になりそうです。
では「オカネを使う」とき、僕たちはそのオカネを何と交換しているのか、本質に迫っていきましょう。
「モノ」と交換する、そして「サービス」と交換する、それがオカネの「使いみち」でしたね(注:金融資産は「貸している」ことになるので含みません)。では僕らはその「モノ」や「サービス」に『何』を見出しているのでしょうか?
その答えはおそらく
『価値』
だと思うんです。
オカネには「損得」というわかりやすい指標がありますから、自分が損する「モノ」や「サービス」にオカネを使いたくありませんよね。逆に得するならオカネを使います。だから僕たちは結局、その「モノ」や「サービス」にこの
『価値』
を見出しているから、お金を使ってそれを「買う」のですよね。
「ニンゲンのトリセツ」著者、リリジャス・クリエイター。京都でちまちま生きているぶよんぶよんのオジサンです。新作の原稿を転載中、長編小説連載中。みんなの投げ銭まってるぜ!(笑)