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1-8:【三つのパーツ】『カラダ』のはたらき(人生はなぜ辛いのか?と思ったときに読む『モト』の話)

1-8:【三つのパーツ】『カラダ』のはたらき

■『カラダ』の役割り

 では、三つのパーツの最後、カラダについて書いていきます。とはいえ、この本ではあくまで「モト」という視点からこのカラダについて解釈していきます。

『カラダ』の本当の役割りとは

 カラダとは何か・・・なんて改めて考えなくても、もうすでに目の前にあるわけで、だから三つのパーツのうちでは僕たちにとって最も身近なもの、それがカラダだと思います。

 僕たちはこのカラダなくしては何もできません。カラダがダメになってしまったら、死んでしまいます。
 死とは、カラダがダメになってしまって、この世界で活動できなくなることを指すのですが(ですよね?)、僕たちはこの「死」という現象を避けるために、日々全力でココロとカラダとアタマを駆使して暮らしています。
 この「死とは何か」というのは、とても重要な本書のテーマのひとつです。この現象についても、後の章でモトの観点から紐解いていきますね。
 それよりも、この世界で「生きている」間のカラダの役割について、先に考えてみましょう。

 カラダには、主に二つの役割があると言われています。ひとつは周囲の状況を見たり聞いたり触れたりして知るための、センサーとしての役割。そしてもうひとつは、実際に移動したり何かに触れたり道具を使ったりといった、動作をする役割

 この二つの役割については、改めて説明するまでもないと思います。僕たちはこれらのことを、ほとんど無意識に毎日行っていますからね。

 ですが、僕はモトの観点から、カラダが担っている重要な役割を「もうひとつ」ここでお伝えします。カラダの三つ目の役割です。

 カラダというのは・・・実は

「境い目」

なんです。


「自分」と「それ以外」の世界

 僕たちが生きているこの世界には、色々な動物や植物、鉱物や液体・気体など、さまざまな「モノ」があります。
 よく考えてみたら・・・これらの「モノ」と僕たち自身には「境い目」が存在します。
 そう、世界を「自分自身」と「それ以外」というふうに分けたとき、その境い目があるのです。
 今飲んでいる水とか、着ている服とか・・・少しあいまいな「モノ」も存在しますけど、でもやっぱり世の中にあるものは「自分」か「自分以外の何か」ですよね?

 実は、カラダというのはこの「境い目」として機能しています。

 もちろん、日常生活を送るのにこういう「境い目」を意識することって、ほぼないと思うんです。どこからどこまでが自分自身で、自分自身じゃないモノはどこからなのか・・・なんて、考えませんよね?
 だけど、モトについて話をするとき、この「境い目」がとても重要になってくるんです。なぜなら、この世界にあるモノはすべてこのモトでできているので、どこまでを「自分自身」とするのかを、自分で考えないといけないからなんです。

世界の材料「モト」

 なんて書くと、まだ正直「??」という感じだと思うので、このあたりの話は第二章に譲ります。今は一つだけ書くとすると、モトはココロの燃料であると同時に、この世界の材料でもあるんです。

 もちろん、僕たちのカラダもモトからできています。とはいえ、カラダが大きければココロのモトも多いのかというと、そういう話でもないんですよね・・・残念な話ですが
 カラダとココロは別のパーツなので、それぞれ別の方法で『モトあつめ』をするようにできていますす。ですから、カラダには「栄養」が、ココロには「モトが直接」必要な仕組みになっています。


右手と左手、自分自身はどっち?

 アタマの時も書きましたが、当然このカラダが「自分の本体」ではありません。僕たちはあくまで、三つのパーツの集合体です。それぞれに役割があって、この三つを駆使して、僕たちは生きているのです。
 右手と左手、どちらが自分自身ですか? なんて聞かれても困ってしまいますよね? それと同じです。アタマとココロとカラダ、どれが本当の自分か? なんて質問をされても、どれもただの「一部分」に過ぎないから、答えようがないんです。

 繰り返しになりますが、僕たちはあくまで「アタマ」「ココロ」「カラダ」が一つになった存在です。男の子が遊ぶ合体ロボみたいなもんです。どれかひとつのパーツがあっても、ロボにならない。ちゃんと合体してはじめてロボになるんですよね。僕たちも、三つのパーツが一つに合体してできているので、これらをちゃんとバランスよく使わないと、人生が辛くなるようになっているんです。


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 ではいよいよ次章では、モトの性質についてのくわしい解説と、それをもとにしたこの三つのパーツの働きをもっと深くお話ししていきましょう。

第一章完:次の章へ

「ニンゲンのトリセツ」著者、リリジャス・クリエイター。京都でちまちま生きているぶよんぶよんのオジサンです。新作の原稿を転載中、長編小説連載中。みんなの投げ銭まってるぜ!(笑)