見出し画像

【24日目】「神さま」の話をはじめよう(セカイのトリセツ)

◆【神さま】の話を読む前の注意点

 今回から本格的に

【神さま】

というものの話に入ります。

 上級編の最後に予言したとおり、この【神さま】は確実にいます……いますけど、おそらく今これを読んでいるみなさんが『神』という言葉を聞いてイメージするものと全ッッッッッッッ然違うものです。ですから表記も

【神さま】(さま、はひらがな)

というふうに独自のものを使っています。そもそもこの【神さま】はアガめたりタテマツったりするものではないので(敬意を払うのは大事ですが)、「さま」というひらがなには「親しみ」を込めています。関西弁の「~やん」とか「~はん」といったニュアンスです。

 さて、この【神さま】の話をする前に、注意事項があります。

 これは『モトの話』です。ですので特定の宗教団体への勧誘ではありませんし、僕が新しく宗教団体をつくってそこに勧誘しよう、という話でもありません。宗教を団体で行うことは自由だと思いますが、この『モトの話』はそれを目的としていません。あくまで「僕たちが暮らしているセカイ」の構造の話をします。それは僕や読んでくださっているみなさんのジンセイを楽なもの、そして楽しくて幸せなものにするためです(それが「書いている僕自身が幸せになるために必要だから」です(上級編参照))。

 多分……この注意書きはこれから毎回書くと思います。しつこいかもしれませんが、大事なことなのでよくご注意ください。

 あともう一点ご注意を。ここまでの『モトの話』は、僕たちに
「ジンセイという『現象』が起こっている」
ということを元に、この『現象』を観察して構造をひもとく、という手法で話をしてきました。ですから『モト理論』という書き方をしてきました。
 ですが、ここから先は「この『現象』を作って(創って)運営している者の意図・動機を『推測する』」という内容になります。ですからこれまでのような『理論』ではなく『推理』という書き方が正しくなります。


◆人生は「つくりもの」だ

 では早速『推理』を始めましょう。この【神さま】とはどういう存在で、僕たちの「ジンセイ」とどう関わっているのでしょうか?

そこでまずはっきりさせておかないといけないことは

僕たちの人生というものは『つくりもの』である

ということです。

 『つくりもの』という書き方にギョッとしてしまった方もおられるでしょう。自分の「ジンセイ」がこの『つくりもの』であるということは、人によってはちょっとショックなのかもしれません。
 特に、僕たちは今まで「人生というものは、先の見えない未来に対して一生懸命に自分の力で作り上げていくものだ」と思っていたはずです。ですがここのところ書いているとおり、人生というものは終わりへ向かう宇宙全体の歴史という「プロセス」の中の個別の「シナリオ」という構造をしているもので、それはあなたのものも、僕のものも例外ではないのです。
 つまりモトの構造からすると、僕たちが生まれてから死ぬまでに「どう過ごすのか」というシナリオが事前に「何者か」によって考えられていて、人生がそのとおりに進んでいる、という風にしか考えられないわけです。ですから人生というものは基本的に『つくりもの』であると言えます。

 前に人生を『海賊探検ボート』にたとえて説明したことがあります(上級編【12日目】)。そういうものなんだとしたら、あなたの周囲に存在する生き物はみんな『人形の海賊』のようなもので、逆にあなたの人生も誰か他の人の人生にとっての『人形の海賊』だということになります。つまりすべての人、すべての生き物の一生がこの『人形の海賊』なんです。ですからやっぱり僕の、そしてあなたの人生は『つくりもの』なんです。


◆人生は「創りもの」でもある

 ただ……あえてひらがなで『つくりもの』と書いているのは、これが単純に『作り物』だということではないからです。これは『創りもの』でもあるんです。
 どういうことかというと、僕たちは今、この瞬間に、僕ら自身が人生を『創っている』からです……時間の修正の話、しましたよね。あれは「中に入っている僕たち」にしかわからない『感覚』によって行われています。だから僕たちはリアルタイムで時間のシナリオを『創っている』のでもあるのです。
 僕らの人生というものは、シナリオが書かれている『作りもの』であると同時に、自分自身でそれを体験しながら修正している『創りもの』でもある……これら二つの一見矛盾する要素を「同時に満たしている」のが、人生という現象の奇跡的な構造なのです。

 こういった構造をしている、すべての人生、そして全ての生き物の一生のシナリオを『つくった者』を、この『モトの話』では【神さま】と呼ぶことにした、ということなんですね。では次回、もっと詳しく【神さま】の話を続けましょう。


←前の話
次の話→


「ニンゲンのトリセツ」著者、リリジャス・クリエイター。京都でちまちま生きているぶよんぶよんのオジサンです。新作の原稿を転載中、長編小説連載中。みんなの投げ銭まってるぜ!(笑)