おうち薬膳図鑑『レモン』
今日は久しぶりに、
食材効能薬膳についてのお話を。
街なかでも、至る所できれいなサクラの花を目にするようになり、風がだいぶ春らしくなってきたこの頃。
サクラの花びらがヒラヒラと舞い散るのはもう少し先かな。
そうそう、びゅーんとよく風が吹くのも、春の特徴のひとつ。
春は、中医学でいうと
「風邪(ふうじゃ)」の季節と言われている。
下から上へと吹き上げる風がよく吹く時期で、自然界のそれにともなって
わたしたち人間の体のなかでも同じような現象が起こる。
上に上がるような、特に上半身にトラブルが起きやすいときだと言われている。
めまいやふらつきや、イライラやのぼせなどもそうで、あとは内から外へとエネルギーが向きやすいときでもある。
肌が荒れやすくなったり、眠りにくくなったり、なんか無しょーに発散したくなったりするのもこの時期の特徴。
そんな時にもぴったりなのが、
『レモン』なのである。
レモンは肝のはたらきを補い、疲労回復、不眠症の改善、免疫力強化にも効果的。
それと、ちょっと意外かもしれないけど、「安胎」という効能もある。
妊娠中、胎児をお腹のなかにしっかりと留めて育てるというはたらきがあり、つわりのある時にも、レモンはおすすめ。
体液を増やして、のどの渇きを止め、消化を助け、食欲を増す効果もある。
ただ少し注意が必要なのは、
胃が荒れていたりするとき。
胃酸過多の場合には、この「体液を増やす」という効能が裏目に出てしまうこともあるし、胃への刺激が強かったりするので。
それからレモンは、
果肉部分以外の果皮にもうれしい効能があって、それは、精油にも使われる香り成分。
リモネンやシトラールと言われ、
ストレス解消や集中力のupなど香りをかぐことによって精神が安定したりする。
気持ちの揺らぎやすい春には、
ぴったりの食材である。
わたしは、
そんなレモンが大好き。
香りも味も好きだけど、あのシルエットも色も大好き。
ちなみに見て癒されること、「眼福」も肝を癒す。
春には特に、キレイな花や景色、
大好きなものを愛でたいものだ。
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