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「ホンモノ」って、 どうやったら見分けられるようになりますか?

長野県でファームステイをさせていただいた時のこと。ホストの奥さんは、旦那さんの農業を手伝う傍、本業の着物の販売も行っている方でした。着物なんて、成人式の時に着たくらいで、詳しいことは何もわからなかったわたし。そんなわたしに、奥さんはいくつか着物や帯を見せてくれました。奥さんの持っていた着物は、わたしがこれまでに思い描いていた着物のイメージとは全く異なる、シカやラクダや龍といった面白くて可愛い柄を始め、こんな色合い見たことない!というような、良い意味で今までわたしが持っていた「日本っぽさ」を覆されるようなものばかり。「なんか普通のものとは違うぞ」という感覚がありました。奥さん曰く、それらの着物は掘り出し物ばかりで、奥さんが購入した当時はあまり多くの人には注目されず、安くで売られていたそうですが、今となってはとても価値のあるものだということでした。

奥さんは、着物を通して語られるストーリーについても少し教えてくれました。例えば、着物の帯に、草むらで虫取り網を持って虫を探している昔の人たちの様子が描かれているものがあったのですが、帯に虫は一匹もいない。肝心の虫はどこ?と思ったら着物の柄に!など、ただの柄ではなく、一つ一つ意味があって着物と帯でストーリーが繋がっているものもあるということに、感激・感動しました。

世間の流行といったものには流されず、自分の目で「ホンモノ」を選び続けてきた、そんな奥さんに、わたしはこう質問してみました。

たくさんあるものの中から、「ホンモノ」って、どうやったら見分けられるようになるんですか??

奥さんの答えはこうでした。

「ホンモノ」が分かるようになるには、「ホンモノ」を見続けることだよ。いいものばかり見ていたら、偽物がすぐに分かるようになるよ。

ほ〜!!なるほど!と思いつつ、この時は「ホンモノを見続けると偽物がすぐにわかる」という感覚について、自分もそうなれるのか、半信半疑でした。

しかし最近、奥さんの言っていたことの意味が、腑に落ちた経験をしたんです!!

ファームステイをしてから、「食」や「健康」に対する意識がガラリと変わったわたし。以来、野菜や果物、調味料といった食材選びには拘りを持って、なるべく添加物や農薬が含まれていないものを買うようにしていました。ちなみに直近のマイブームは、バターや卵、牛乳といった乳製品不使用のほうじ茶米粉クッキーを作ること。わたしの家族もお菓子作りが結構好きな方で、最近では良い食材を使ってお家カフェを楽しむことが増えていました。(左上: さつまいもスティック 右上: ベリーたっぷりRawチーズケーキ 左下: ごま胡桃ゆべし 右下: 米粉のアップルパンケーキ ※マイブームだったほうじ茶米粉クッキーの写真入れ忘れたのでまたいつかの機会に笑)

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そんな中、久々に街のカフェを訪れました。落ち着いた雰囲気のお店。浅煎りコーヒーと、バナナケーキを注文。見た目もお洒落で可愛くて美味しそう〜!と思い、ケーキをひと口ガブり。すると、「あれ?なんかこれ、、ホットケーキミックスの味する…」と、気づいてしまいました笑 

580円のケーキ。これまでだったら、「580円するだけ美味しいなぁ!」と、値段で判断していたことが多かったと思いますが、この時は違いました。「え、これで580円もするの?正直、良い食材を使ってお家で作ったケーキの方が美味しい…!」そう、思ってしまったんです…

この時に初めて、「あ!!!これが、あの時に奥さんが言っていた、"偽物がわかる"っていう感覚なのか!」と気づき、580円払ってしまった、という気持ちよりも、この感覚がわかった嬉しさが勝り、「今日このカフェに来れて良かった」と思いました笑

これからも、「値段=価値 ではない」ということを頭に置いて、食に関わらず色んな分野で「ホンモノ」を味わい続けて、「ホンモノ」を見極める力を身につけていきたいなぁと思います!



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