絵人(かいじん)

似顔絵ケーキの原画制作、イラストグッズ販売。 ゲルマーカー、時々水彩、たまにお絵描きソ…

絵人(かいじん)

似顔絵ケーキの原画制作、イラストグッズ販売。 ゲルマーカー、時々水彩、たまにお絵描きソフト。 twitter▶https://twitter.com/KAIJIN_mizztani?t fasebook▶https://www.facebook.com/asitanoekaki

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はじめに

2022年春現在、小学校に上がったばかりの娘と、保育園で年中組の息子がいる。 子どもらを寝かしつけようとすると、よく、「おばけのおはなしをして」とせがまれる。 そこで、床に入って電気を消したあとは、思いつくままに《おはなし》をつくりながら話す。時には、子どもらが次の展開を考えてくれたりする。 子どもらを寝かしつける、という目的だけで、思いつきの連続でしゃべっているので、設定も伏線もあったものじゃないし、文字に起こせばきっと矛盾だらけの代物になるだろう。 それでも、書き残し

    • おばあさんのひみつ

      むかしむかし、あるところにおじいさんとおばあさんがすんでいました。 おじいさんが山におしごとに行くと、かんじんなおどうぐばこをわすれてきたことに気がつきました。 あわてておうちにもどって、げんかん先で 「おばあさんや、ちょっとどうぐばこをとってくれんかの」 とこえをかけました。 ところが、おうちにいるはずのおばあさんからは、へんじがありません。かわりに、だいどころのおくの方から、なにやらくちゃくちゃ音がきこえます。 ふしぎに思ったおじいさんが、そっとおうちにあがってだいどころ

      • おじいさんと大にゅうどう

        むかしむかし、あるところにおじいさんとおばあさんがいました。 ある日おじいさんが山にしばかりにいくと、どこからか 「うおおおん、うおおおん」 と、なにやらぶきみなほえごえのようなものがきこえます。 ふしぎにおもったおじいさんが、こえのするしげみのおくのほうへとはいっていってみると。。。 そこには、三つ目の大にゅうどうがうずくまって、口もとをおさえておんおんと こえをあげているすがたがありました。 おじいさんはとってもこわかったけれども、三つ目の大にゅうどうが あんまり こまり

        • じいさんでてこい

          むかしむかし、あるところにおじいさんとおばあさんがいました。 ある、よるのことです。 おじいさんが先におふろに入ったまま、なかなか出てきません。 おばあさんはまちくたびれて、おふろにようすを見にいきました。 「おじいさん、いつまではいってるんです? もう よるもすっかりふけましたよ。おじいさん?」 なんど よびかけても、へんじがありません。 ふしぎにおもったおばあさんは、おふろの と をそっとあけてみました。 ところが、おじいさんのすがたが どこにもないではありませんか。 「

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          小さなおばけと大きなおばけ

          むかしむかしあるところに、おじいさんとおばあさんと、小さなおばけがすんでいました。 といっても、小さなおばけは、おじいさんにもおばあさんにも見つからないように、そっと暮らしていました。 でも、おじいさんが疲れた時には黙っておふとんをひいておいたり、おばあさんが忙しすぎる時には知らぬ間にごはんを炊いておいたりするような、とってもいいおばけでした。 「おやまあ、またいつの間にかふとんがひいてあるぞい」 おじいさんが驚いてそう云うと、おばあさんは 「世の中には、ふしぎなこ

          小さなおばけと大きなおばけ