むじ

小学校の先生。 学んだことや日々のことなどを発信したり、記録したりするために文章を書き…

むじ

小学校の先生。 学んだことや日々のことなどを発信したり、記録したりするために文章を書きます。 丁寧に、ゆるゆると書きたいです。 ぜひぜひ、いらっしゃいませ。 フォロー待っています。

最近の記事

学級という組織をマネジメントするにあたって

責めるのは人ではなく、システムだ。 学級経営をしていて、どこかで聞いたそんな言葉が頭をよぎることがあります。 つまり、「ミスが起こったときに、あるのはヒューマンエラーでなく、システムエラーである」ということ。 この本を読みながら、いろいろな場面が浮かんできました。 自分の学級。自分の学年。初任者への指導。管理職からの指導。 ぼくが特に勉強になったのは3つは、次のことです。 明文化して評価すること 責任をもって、相手に丸投げしないこと 正しく危機感を与えること 学校現

    • 指示から見る僕の課題

      教師である以上、子どもたちに毎日様々な指示を出しています。 手を置きましょう 教科書を開きましょう 物をしまいましょう これらは行動を促す指示です。たくさん言います。本当に。 子どもたちが素直に、そのまま指示に従ってパッと動くことが理想です。現に、理想通りの行動をする子は多いです。クラスの大半がそうです。 でも目に付くのは「できていない子」。 その時、どんな対応をするのかで、教師の指導力、人間力、教育観などが問われます。 よくやるのが「できていない子」に叱ること。

      • 「けテぶれ」な話。

        「けテぶれ学習法」が、ついにマンガになるそうです!!! ぼくがけテぶれに出会ったのは、たぶん3年位前。いつもの宿題に疑問を感じ始めたときに、提唱者の葛原先生のTweetに行きついたのが始まりです。 もちろん、この本も読みました。 今年もけテぶれやってみよう、と思ったのですが、見事にこけました。3年生相手じゃ通用しにくかったのです。「どうして、うまくいかないんだろう…」 そんなとき、ふと思ったのです。そういえば、授業では「めあて」と「ふり返り」って言ってるな、と。 自

        • 具体的な目標を、具体的な言葉かけで。

          一気に読みました。なんとなくギクシャクしていたうちのクラスを思い浮かべながら。それが、こちら。 この本から得られた学びは、大きく次の3つです。 ①丁寧なコミニュケーションで、信頼関係を築く ②「理由」と「意味」を加えて、論理的に説明する ③目標をもたせるための、具体的な言葉かけや実践をする この時期の子どもたちは、とっても「子ども」です。大人がイメージする子ども像。それが2・3・4年生の子どもたちだろうと思っています。 そんな子どもたちは素直です。素直な時期だから、大

        学級という組織をマネジメントするにあたって

          「否定しない」と決める

          叱ることは、学級経営において大切なスキルだと思います。子どもたちは未熟な存在なので、叱ることで学ぶこともあるからです。 教師には怒鳴ることが求められることもあります。命に関わること、一瞬動きを止めたいことなど、怒鳴ることで場を制するために。 若い頃から怒鳴る教師が周りに多くいたこともあり、怒鳴ることで子どもたちを制することもたくさんしてきました。子どもたちはそれで規律を学び、整った環境で生活していたように思います。 でも、今年のクラスはどこか違うのです。教師の僕に遠慮し

          「否定しない」と決める

          最近、楽に仕事が回り出した理由

          夏休み前はいろいろなことに追われて、うまく回らない毎日でした。 そのまま子どもの前に立ってもイライラしっぱなし。 授業もなんだか空回り。 「このままではだめだ!」といろいろな本を読んでいく中で、一つの結論に至りました。 【見通しが持てていないから毎日がうまく回らない】 その事に気づかせてくれたのがこの本です。 この本自体はもう3年くらい前から持っていたのですが、改めて手にとってみて、その仕事術を試してみたくなりました。特に「手帳術」の部分です。著者である堀先生の実際の手帳

          最近、楽に仕事が回り出した理由

          教師のいらない学級のつくり方【感想】

          夏休み前は、本当に心に余裕がなかった。転勤、初の学年主任など、様々な状況の変化に対応するので精一杯。子どもの成長や子どものことを大切にすることなんて、二の次になっていたかもしれない。イライラした日々だった。 それでも、子どもたちに教師が指導して動く教室ではなくて、子どもたちが自分の思いを大切にしながら学級で生活するには、どうしたらいいんだろう?という疑問や思いはあった。 夏休み前までの学級経営でもねらっていたことだけど、なんかうまくいかない。そんな思いを持っていたときに出

          教師のいらない学級のつくり方【感想】

          1学期の成果と課題【課題編】

          1学期の課題は「余裕の無さ」「場当たり的な仕事」「周りの目」の3つ。 余裕の無さとにかく、余裕のない毎日だった。転勤初年度の学年主任。そんな肩書きは言い訳かもしれないけど、目まぐるしく一日が過ぎていった。 朝起きたら、その日の授業の準備や学級通信の作成。学校へ着いたら、子どもたちへの指導や先生方との打ち合わせで一日が終わり。放課後は、学年部の仕事や生徒指導事案で遅くまでかかることもある。 教室では、子どもを叱った。時には、大声で怒鳴った。どうして言ってもわからないんだろ

          1学期の成果と課題【課題編】

          1学期の成果と課題【成果編】

          1学期の成果は、「同僚とのつながり」と「迅速な生徒指導」の2点だ。 同僚とのつながり学年主任として、学年部の先生方とコミュニケーションを取りながら、毎日を過ごせた。自分が転勤したてだったから、わからないことも多い。他の学年部よりも、一歩遅れたスタートになることもよくあった。それでも、わからないことはどんどん聞いて、何とか周りと同じように進められるようにした。 経験の浅い先生もいる。そういう先生を育てるのも、仕事だと思っている。空き時間に何度か授業を見に行って、その都度気づ

          1学期の成果と課題【成果編】

          学級崩壊は、子どもとの関係が崩壊すること【書評:困難な現場を生き抜く!やんちゃな子がいるクラスのまとめかた(野中信行)】

          学級崩壊が怖いから子どもを「叱る」学級経営における「縦糸」と「横糸」。 まずは、子どもとの信頼関係を紡ぐために、「縦糸」を張るところから始める。 それは、教師の存在が子どもたちに伝わること。ちょっと怖かったり、この先生の言うことを聞かないと損するな、と思わせたり。 そのためには「叱ること」が重要だと学んだ。 4月。いいタイミングで叱っておくことで、その後の子どもたちをコントロールできる。 だから今年の4月も叱った。 やんちゃな子、手悪さが止まらない子、話を聞いていない子、

          学級崩壊は、子どもとの関係が崩壊すること【書評:困難な現場を生き抜く!やんちゃな子がいるクラスのまとめかた(野中信行)】

          「積極的な撤退」をさせる学年経営を

          学級崩壊したら、立て直せない今年は学年主任。ここまで学年部の先生たちとコミュニケーションをとりながらやってきた。でも、いろいろなことで相談を受ける。やっぱり多いのは、子どもへの指導について。 「○○君が言うことをきかない」 「どうやって接したらいいか分からない」 そんな中、ゴールデンウィーク前には、一つのクラスが学級崩壊しかけた。自分は学年主任として、何ができるのだろう。何ができたのだろう。って考えていた時に、大好きな中村健一先生の『ブラックシリーズ』が刊行された。 本

          「積極的な撤退」をさせる学年経営を

          教師の読書体験が、授業を左右する

          自分の国語授業をふり返って国語って、何を授業したらいいんだろう… 何年も教員を過ごしていても、毎年この悩みにぶち当たる。 何を問うて、何を聞いて、何を教えて、どうなったら理想なのか。算数と違って、明確な答えが存在しないことが多い。だからこそ、悩む。そして、何を問うていいか悩んだままに、日々の授業に突入していく。 P.40、41に「素材研究」の大切さが書かれている部分がある。 素材研究は、その作品や文章を、先生という立場をいったん離れて一人の人間として純粋に読むという行

          教師の読書体験が、授業を左右する

          自分の指導の常識を疑う

          出口治明さんが好きだ。特に気に入っているのは「学ぶための3つの方法とは、人・本・旅である」という話。わかりやすいし、机にかじりついてひたすら問題を解くたぐいの学びにとどまらないのが好き。 そんな出口さんの本を読みました。 知的=自分の頭で考えること子供の頃から経験してきた様々なことから、社会常識は勝手に自分の周りに作られているものだ。それに従って、あるいは鵜呑みにして生きていると、知らずしらずそれらを普通と捉えて生きている。だから、日本は生産性が低い。 知的とは、自分が

          自分の指導の常識を疑う

          センスがないなんて言い訳だ!!

          センスのある人になりたいと思っている。 「あの人,センスある」って思われたい。 そしてセンスとは,凡人とは一線を画す「何か」。 その人の性格や才能,生まれ持ったもの。 そういったものをひとまとめにして「センス」と表現するんだと思っていた。この本を読むまでは。 センスの「定義」と「言い訳」著者はまず,しっかりとセンスを定義する。 「センスのよさ」とは,数値化できない事象のよし悪しを判断し,最適化する能力である。 そう言われると,確かにセンスのいい人は,数値化できないものを

          センスがないなんて言い訳だ!!

          【感想】リーダーの仮面

          今年から,人生初の学年主任になることとなりました。「組織のリーダー」として働くことになるわけです。リーダーとして,どんな人であればいいのか,期待と不安が止まりません。 そんなときに,ふと書店で目に止まった一冊。それが,こちら。 これまで「プレーヤー」としてしか考えてこなかった僕は,「マネジャー」になるのか。表紙の段階で気づきを得たので,迷わず購入。読みました。 リーダーは孤独本書で繰り返し述べられていること。それは, 【目標を示し,部下に任せ,結果を評価し,集団の利益を

          【感想】リーダーの仮面

          【感想】教師のNG思考

          思考は根や幹。技術は枝葉。 僕は,常々そう考えている。 だから,「思考」を学ぶべきだ,と。 じっくりと本を読む時間の取りやすい春休みに,そんな思考を学べる本を読みました。土居正博先生の『教師のNG思考』。感想を紹介します。 全てが集約される筆者の主張ずばり,この本で言いたいことは, 「育てたい子ども像」を明確にして,そこへ到達するために自分の頭で考えたことを試行錯誤し,フィードバックをしていくことで,教師の力量を上げよう 全編を通して,一貫して筆者の主張はそれに尽きる

          【感想】教師のNG思考