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新入社員の成長機会を奪ってはじめて気付いた、コーチングの難しさとこれからへの学び


「ほとんどやっていただいたのに、私から課内へ共有する形になってしまいすみません・・・」
この言葉を言われてはじめて、新入社員(以下、Aさん)成長機会を奪ったことに気付きました。

今回の記事は、これからAさんのメンターを務めるにあたっての自戒の念を込めています。Aさんのメンター期間が、少しでも有意義な時間となりますように。


私は現在、医療サービス会社で人事課に所属しています。
課としては2年ぶりに新入社員を迎え、有り難いことに私はAさんのメンターを任されました。

部署配属から約1ヶ月、Aさんは担当の仕事(採用)だけではなく、勤怠・給与・規定まわりなど様々な仕事のサポートをしてくれており、課内からも「配属1ヶ月でここまで出来るなんて素晴らしいね」とお墨付きをもらうほど。
私は、Aさんが褒められて本当に嬉しかったです。


上司からの依頼

そんなある時、上司から「各拠点の〇〇(割愛)の情報をまとめてほしい」と依頼がAさんに届きました。
私はAさんに、上司がこの資料を作成してほしい意図や〇〇に詳しい他部署の社員を紹介したうえで、一旦の資料作りを託します。

しかし、Aさんが提出してくれた資料は明らかに情報不足なもので…。

資料を確認した私は「ここはこうした方がいいんじゃない?あ、あとこの情報も追加して…」と、資料の体裁をほぼ変更しました。
Aさんも納得の上での変更(だったと思っているのは私だけかも)でしたが、結局ほぼ私の意見が反映された資料を課内に周知することに。

上長からは「よく出来ているね。分かりやすい。」メンバーからも「助かります!」と声をかけてもらいました。
私は【この資料はAさんが作成してくれたもの】とメンバーに認識されていることが、ただただ嬉しかったです。


Aさんからのチャット

でもその時、Aさんから
「ほとんどやっていただいたのに、私から課内へ共有する形になってしまいすみません・・・」と社内チャットが届きます。
私は勢いで「いやいや、それでいいんだよ^^」と返したのですが、ここでひとつの疑問が。

なんでAさんは、こんなことを言ったんだろう・・・
そこでハッと我に返りました。


Aさんの言葉の向こう側

Aさんはあの言葉を「自分が作成した訳でもないのに手柄を横取りしたみたいになって申し訳ない…」という意味で使ったのかもしれません。

しかしそれは、「この資料は自分が作成したんだ」という実感がないということ。私はここではじめて、Aさんの大切な成長機会を1つ奪っていたことに気付きました。

非常に身勝手な話ですが、【この資料はAさんが作成してくれたもの】と認識してもらえて嬉しかったという気持ちは、私が作成したものを皆が承認してくれたことへの嬉しさからきていたのかもしれません。

もっと言えば、Aさんが評価されることは私の体裁を守ることにつながるとはき違えていたんだと思います。

Aさんに申し訳ない気持ちと共に、自分のことを恥ずかしく思いました。


これからへの学び

今回の経験をもとに、今後は
「Aさんの成長機会をうばっていないか」「Aさんはこの仕事を”私がやりました”と胸を張って言えるか」を常に念頭に置いて接していきます。
もちろん、そのための労力は惜しみません。

メンター期間が終わった時、Aさん自身が「この期間で成長できたな。色々な事ができるようになった」と感じてくれて、今後活躍していってくれたらとても嬉しいです。

Aさんがくれた気付きを大切に。



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