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【本紹介】フィンランド人はなぜ午後4時に仕事が終わるのか

昨日から4日間の夏休みです。
自粛生活を充実させるために今年はビジネス本読んで脱だらだらを回避しようと思います。

前々から気になっていた「フィンランド人はなぜ午後4時に仕事が終わるのか」を読んでみました。

国連による世界幸福度ランキングで4年連続1位になっているフィンランド。
日本もインテリアやグッズ(マリメッコ・ムーミンなど)で北欧ブームは何となく来てる感じですが、実はスタートアップ企業が増えて”ヨーロッパのシリコンバレー”なんて言われ始めていたり、注目要素満点の国なんです。

▼読書メモ

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▼本の構成(目次)

1 フィンランドはなぜ幸福度1位なのか
2 フィンランドの効率のいい働き方
3 フィンランドの心地いい働き方
4 フィンランドの上手な休み方
5 フィンランドのシンプルな考え方
6 フィンラドの貪欲な学び方


▼幸福度1位の条件

この幸福度ランキング自体は、国の政治や情勢、教育、平等性など色々な要素でランク付けされているみたいですが、特に印象的だったのはこの4つ。

①国の安定(教育・医療の充実、国民格差が少ない)
②バランス(いわゆるワークライフバランスが充実)
➂自然が近くゆとりがある生活や性格
④自由度の高さ

①の安定と④は近い部分もあり、フィンランドは男女平等ランキングで世界2位なくらい、ジェンダー格差も少ない国。(1位はアイスランド、日本は120位…)
「女性初」くらいじゃニュースにならないくらい男女の差が少なく、女性の社会進出当たり前、他にも学校なら文系・理系両方学位とることもできたり、進路や仕事においての選択肢の幅が広いところが魅力。

そんな素敵すぎるフィンランドを構成する【働き方】【休み方】【学び方】【考え方】をこの本では紹介されています。

▼フィンランドのWLB=「ウェルビーイング&超効率主義」

この本ではフィンランドの働き方が沢山紹介されています。

タイトルにもある「16時に帰る」がなぜ実現できているのかについてはいくつかポイントを紹介されています。

(一部抜粋)
・勤務時間は基本8:00~16:00
・毎日コーヒータイム(休憩&雑談)
・早く帰りたいのでランチ時間短め
・飲み会は少ない、歓送迎会はコーヒーとケーキ
・リトリート(日本のランチミーティングみたいな?)やピックヨウル(忘年会みたいな)を大切にする

日本と比べると、よく言えばオンオフしっかりしてて、悪くいうとちょっと淡白な印象。

この働き方の根底にある考えが「ウェルビーイング(Well-being)」「超効率主義」の2つです。
ウェルビーイングは簡単にいうと「心身ともに健康な状態」のこと。

全力で仕事するためにプライベートの時間をちゃんと確保する。
人間関係は年齢や肩書を気にせずオープンな人間関係で仕事する。
インターン生にも仕事を任せる、相手を信じるからメールCCも極力使わない。
残業少ない=仕事早い人。

このメリハリが価値観・制度・文化に浸透していることが幸福度にも繋がっています。

▼「働く」「休む」「学ぶ」全て全力な考え方

夏休みは1週間。有給は基本使い切るフィンランド人。羨ましい…
これもウェルビーイングの考えが根付いてる表れですね。

休みを充実できている理由としては
・国や自治体→趣味に繋がる講座が充実
・会社→1年11カ月と捉える考え
・制度→夏休み期間はインターン学生を積極活用
・環境→自然が近くデジタルデトックスしやすい など

他には、DIYが浸透しているので夏休み中にリフォームに取り組む家族も少なくないみたい。
(IKEAの組み立て家具がちょっと難しいのは、北欧がDIY玄人が多いからなのかな…)

会社・国のサポートあってこその休みやすさな感じはしますが、休みの過ごし方を分かってる人が多いんだろうなと思います。


▼日本に近い価値観"SISU(シス)"

フィンランドを表す哲学の1つに「SISU(シス)」という考え方があります。
フィンランド独特の価値観のため同義の言葉が無く訳すのが難しいですが、色々調べていくと「内に秘めた強さ、根性、ガッツ、忍耐、不屈の精神、困難をしのぎ最後までやり抜く力」という意味合いが日本語だと近いです。

日本語の「頑張る」よりももっと強いニュアンスかな。
フィンランドにもこういう精神論・根性論みたいな考えがあるのが意外。笑

この考えがあるからこそ「仕事・プライベート充実どちらも諦めない」「自分の人生だから、自分で考えて自分で決める」と思えて、それが人生の充実に繋がってるようです。

日本人もよく忍耐強いって言われるので根底の考えは結構近いので、そういう意味では日本もフィンランドの良さを取り入れる余地は大きいのかなと思えます。

▼考えるきっかけにちょうど良い本

文化や制度などのポイントが簡潔にまとまっている本でした。

これをきっかけに興味をもったトピックスをどんどん調べたり考えていくと、自分たちの会社や生活に取り入れられるものが見つかっていきそうだなと思います。
コンパクトにまとまってるので初心者向きって感じです!
(他のブックレビュー見ると「もっと踏み込んだ考察が欲しい」的なコメントは多い…笑)

物を大切に長く使う文化(サステナブルへの関心の高さ)もこれからの時代に必要な価値観だったり、SISUにフォーカスを当てた本もあるみたいなので自分なりに深堀りしてみようと思います。


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