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第5話 つわり、冴える感覚

(続き)
異常なまでの疲労が自然の中ではスッと消え、都会に戻るとまた疲労や不調が戻ってきた。

そういえば…と思い出したのが自分のHSP性質というか、この数年は気にもなっていなかったエンパス体質のことだった。
エンパスの人たちは共感力が強くって、人混みなどではもろに他人のエネルギーを受け取ってしまう為、とても疲れやすかったりする。けれども、最近では気ままにすることの方が勝っていたのか、そんなことはすっかり忘れていた(それはとても喜ばしいことである)。

そして、そういえば1年前に妊娠していたエンパス系の友人が感覚が冴え渡る・とにかく疲れる… と言っていて、「マミさんも絶対こうなりますよ」と言っていたなァ と思い出した。当時は自分の妊娠が翌年に来ることなど知る由もなく、彼女はわたしを脅した。

とにかく彼女に連絡をとり事情を説明してみたところ、やはり友人も同じで人酔いが酷くなったとのことだった。それで仕事も休んでお腹の赤ちゃんに専念したらしい。

どうしたもんかと困った。ここ2、3年をエンパスのことなど忘れてチャランポランに遊んでいたので、防御策を全て忘れていたのだった。
とりあえずやったことをここに挙げてみよう(願掛けみたいなのも含めている)

  • 人混みには一人では行かない

  • とにかく割り切って寝る

  • 安心できる場所や人と過ごす

  • 自然が多い場所に行く

  • 無理に運動しようとしない

  • お守りを身につける

とにかく一挙一動で疲れる自分を責めずに、寝た。グレさんにも大いに甘えさせてもらった。あとは、水晶のアクセサリーをお守りとして付けて外出したり、人混みを歩くときは自分の周りに結界を引くように綺麗な泡の中を歩くイメージをしたりした。

ここで注意したいのが、スピリチュアル系の話はパートナーにすら理解を示されなかったりすることで、わたし自身は以前付き合ってきた人たちに、カルトとか、スピリチュアルナルシストとか、よくボロカス言われてきたものだ(笑)
グレさんには、迷った末に妊娠中で感覚が鋭くなっているらしいことを伝えた。箱根でのわたしの様子も間近で見てくれていたし、真摯に受け止めてくれた。そして、休みの日は街は疲れるから…っと、公園でピクニックをするなどした。
グレさんのそんな優しさが、ありがたいし、大好きである。

パンを買って、公園で朝食ピクニック

理解はしてくれなくていいから、受け止めてもらえたらありがたいと思う。そして、敏感な方はたくさんいると思うので、ちょっとのことで疲れ果てる自分のことを責めないで欲しい。

敏感になったのは味覚や第六感だけではなく、嗅覚もだった。
アレルギー鼻炎との付き合いも40年近くになるのに、ここに来て冴え渡る嗅覚に驚いた。何より街中や電車の中は臭く、隣におじさんやら座っているのに「クサっ」と漏らしてしまう程であった。
ごめんなさい。聞こえていたら、許してほしい。

そんな日々を過ごしながら、気づけば夏真っ盛りで、妊娠4ヶ月も半分を過ぎていた。疲れてヘコタレる日々に、いつか終わるのだろうか…とか、大体赤ちゃんはどうなっとんだ…とか、お盆は帰省したいのに動けるのだろうか…とか少し不安を感じていた。そんなある日の検診のエコー検査の画面では、赤ちゃんが勢いよくグルンと動いたり、クネクネしたりしていた。
赤ちゃんは元気に育っている。
それを見て感動し、涙がこぼれた。よかったなァという安心と共に、わたしも頑張ろうというモチベーションにもなった。
その時から少しずつ つわり が軽くなってきて、ご飯を食べたり動いたりが少しずつ楽になってきた。帰省もできたし、長く歩いても大丈夫になった。

つわりは終わるんだ…
そう思えた。

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