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大学生が2年間の長期インターンで学んだ11のこと

はじめに

早稲田大学3年生の「無知の大学生」と申します。ぼくはあるtoCの会社で約2年間、長期インターン生として働いており、インフルエンサーマーケ、新規事業開発、購入率改善の業務に携わってきました。このnoteではその2年間の長期インターンで得られた学びをまとめようと思います。

文量としてはかなり多いですが、これを読めば何かを解決できるとか、そういった内容ではないです。メインの目的は自分の学びを言語化することですので、「いち大学生が働くことを通して、こんなことを学んだんだな」とゆるい感覚で読んでいただけると幸いです。ただ一応、世の中に発信するものになるので、誰かのためになればと「長期インターンってどんなものなの?」「長期インターンで何が学べるの?」という方に向けた内容もいれております。

ということでまとめるとぼくがこのnoteを書く目的は以下になります。

  • この2年間で学んだことを改めて言語化することで、自分の今後の仕事や人生に活かす。

  • (長期インターンに興味がある方に向けて)一つの例を通して、長期インターンでどんなふうに成長できるのかをイメージしてもらう。

約2年間のインターンで沢山のことを学んだと思う反面、いろいろな方から「実際どんなふうにためになるの?」と聞かれた時にすぐに説明できないという場面が多々ありました。学んだことの中には、今ではもう無意識レベルになっているものもあり、改めて言語化しようとするとかなり難しかったのです。なので今回を機にそれらを振り返り、改めて自分の学びを整理したいと思っています。

また二つ目に関しては、noteやWantedlyで「長期インターン」と検索すると、いくつか記事は出てくるのですが、主にインターン生を募集している企業がインターン生に書かせて発信しているもので、採用を前提にしているものがほとんどでした。またその内容も具体的な業務の紹介にとどまるものが多い印象でした。しかし長期インターンに興味がある方はもっと「どんなふうに成長できるの?」が最も重要で、気になる部分かと思います。なのでひとつの例ですがこの記事を読むことで、長期インターンを通して学べることを想像する手助けができれば嬉しいな、と思っています。

あとは自分は文章を書くのがあまり上手ではないので、その文章を書く練習も兼ねています。読みずらい部分もあるかと思いますが、お手柔らかにお願いします。


1. 長期インターンとは

念の為、長期インターンをよく知らない方のために長期インターンについて紹介します。
長期インターンは一般的に、企業で賃金をもらいながら実際に業務を行うことを指します。企業にとっては、正社員を雇うよりも低コストで働き手を集めることができます。また雇用形態は基本的に「アルバイト」です。しかし「長期インターン」という言葉を用いることで、ある程度意識の高い学生を集めることができるというわけです。ただその分、安く意識の高い学生を道具として扱い、やりがい搾取を行う会社も少なくありません。

また、巷では「長期インターンを経験していると、就活に有利になる」という話を聞きますが、自分はまだ就活をしたことがないですし、正直長期インターンをそういった視点で考えたことがないので、実際のところはわからないです。ただ、就活を終えた先輩の話を聞くと、「ガクチカ(学生時代に力をいれたこと)の話の種にはなる」と仰っていたので、基本バイトやサークルくらいしか話題がない学生と比較した時に差別化できるという点においては、少しはメリットがあるのかな、と思っています。

2. 自己紹介

ここまでつらつらと書いてきましたが、いちど簡単に自己紹介をさせてください!ここは助長ですので、興味がない方は読み飛ばしていただいてかまいません!

大学3年生の20歳です。が、現在1年間休学中なので実質大学2年生の代になるので、27卒の扱いになります。休学した理由はこれも整理の意味も込めてまたnoteにできたらと思っています。大学1年生の11月から現在の会社で長期インターンをはじめ、1年9ヶ月ほど(2024/8現在)勤務しています。
最初に長期インターンに興味を持ったきっかけは、大学の学部の特性上、平日だけで週に3日も大学がない日があり、この時間を有効活用したいな、と思っていた時に長期インターンの存在を思い出して探し始めました。最初は「会社で勉強しながら、お金がもらえるって最強じゃん!」くらいのノリだったと思います。そんな軽薄な理由で入社してから今に至るまでこんなことをしました。

  • 2022.12~2023.1 インフルエンサーマーケティング

    • フォロワー~10万のインフルエンサーを活用したサービス登録者の獲得

    • 上記の目標達成のための戦略の立案や業務改善

    • CPAの削減(2ヶ月でおおよそ半分に減りました)

  • 2023.1~ 新規事業開発

    • 社内で公募があり、唯一のインターン生としてジョイン

    • PMFに向けた広告宣伝の検証など

  • 2024.6~ 既存事業でのマーケティング業務

    • LP(ランディングページ)における獲得効率改善

3. 前提

ここから記事の本題に入りますが、前提としてこのnoteでは長期インターンを通して自分が身につけた仕事の考え方やマインドセットを書いています。のでエクセルの使い方とかツールの運用方法、インフルエンサーマーケのノウハウなどの細かいスキル(ハードスキルと呼ばれるもの)は書かれていません。なぜならそういった部分はどこの会社のどこの部署に配属されるかによって使用するスキルが変わってくるからです。あまり応用が効かない部分だと思います。

またこのnoteはまだ就労経験2年のペーペーの大学3年生が書いています。まだまだ未熟であり、ぼくもここで記すマインドセットは今後大きく変わる可能性も大いにあると思っていますし、成長を続けていきます。あくまでここで説明するのは「現段階」の学びであることは、自分としても再認識しておきたいです。

前置きが長くなりましたが、以下から本編になります!
この2年で得られた学びを「マインドセット編」「仕事の取り組み方編」にわけて整理したいと思います。「マインドセット編」ではインターンや仕事に向き合う上での意識の観点で、「仕事の取り組み方」ではやや具体的に、仕事を進めていく上で必要な動き・考え方の観点で、学びを紹介していきます。

4.マインドセット編

1.会社の成長と共に自分の成長を追い求める

最も大事な観点ではありながらも、これに気づくことができないと最も自分の成長も止めてしまう考え方です。
長期インターンをはじめる理由は様々だと思いますが、普通の学生と同じようにアルバイトを選択するのではなく、長期インターンを選んでいるという観点で、自己成長を軸においている人が多いのではないかと思います。ただその自己成長への意欲は成長を促す要素でありがながら、成長を阻害するものでもあります。

自己の成長だけを追い求めるひとは、一見単純労働にみえる仕事を渡された際に「この業務は自分のためにならないからめんどうだな」「なんでこんなことをやらされているんだ」「自分のやりたいこととは違う」という気持ちに陥り、仕事が雑になりがちです。しかしその仕事も誰かがやる必要のある仕事であることは間違いないですし、こういった仕事をテキトーにするひとは上司からの信頼を得られません。

また、「自分の成長」が最優先なので、自分がやりたいことベースで施策を考えがちなので、お門違いの提案をもってくることが増えます。しかしそれは会社の成長やリソースを最優先に考えたものではないため、もちろん却下されます。となると「この会社(上司)は自分たちのことしか考えていない」「やりたいことをやらせてもらいない」と考えてしまうようになります。それが繰り返されると最悪の場合、他の会社に行こうという思考になります。ただこのようなマインドセットを持っているうちは他の会社に行っても同じことが繰り返されるだけです。

とはいえ、会社の成長を優先しろというわけではありません。それではただの奴隷になってしまいます。貴重な大学生活を犠牲にしてしまうことになります。そうではなく、「会社の成長を通して、自分の成長を実感する、自分の成長を可視化する。」という思考に切り替えるのです。

例えば、一見単純労働にみえる仕事もこれがより大きいものに繋がっていることをイメージしながら取り組む。またそういったシンプルな仕事をしっかりと、時には工夫を加えることで「あいつは仕事が丁寧だし、気が利く」と上司の信頼を得ることができます。

自分が本気でこのサービスを成長させてやる、という熱意で仕事に取り組むことで、「その成長に貢献するためには、自分は何ができるか?」「どこに手を加えればインパクトをだせるか」という視点でものごとを考えられるようになります。そうなると自然と質の高い提案ができるようになり、本気で考えて持ってきた提案→提案が評価されて施策を持たせてもらう→困難を乗り越えて成長していく。という好循環のサイクルをつくることができます。

これが「会社の成長と共に自分の成長を追い求める」のメカニズムです。

かくいう自分も最近までこの考えから抜け出すことができていませんでした。「こんな単純作業は何の意味があるんだ?もっと大きい仕事がしたい!」と本気で思っていました。でもそれが自分の成長を最も邪魔しているというジレンマに陥っていたのです。

これは就職した新卒1年目にも当てはまることだと思います。特に意識高くコンサルなどの業界で就職した方に多いのではないでしょうか(めちゃくちゃ偏見ですが…)。でもこのマインドだと独りよがりになってしまうのは、前述の通りです。

「ここの会社は単純作業ばかり押し付けられて、自分のポテンシャルをわかっていない」というのは甚だなる勘違いです。会社は学校ではないのです。その単純作業が会社に必要だから任されているのです。そして成長していくには、その単純作業で信頼を勝ち取り、大きい仕事を任せてもらうことに繋げる必要があります。上司からお願いされた一見意味のなさそうなタスクに対して、「これ自分がやる意味がわからないので、やりたくないです。」は禁句です。

2.経験のなさを理由に受け身にならない。

ここはまだ自分も課題に感じている部分です。
ここでいう受け身というのは、新しい環境や新しい仕事を任された際に、「自分は新人だからまずは教えてもらわないと何もできない」といった姿勢のことです。

ただ自分でそういったことをキャッチアップする方法は山ほどありますし、より重要になってくるのは、「周りに比べて経験がない中で、どうやって自分が目標達成に貢献することができるか」を考えることです。今の自分にしかできなくて、かつインパクトを出すことができる部分を探すのです。その時の状況にはよるとは思いますが、これを見つけるのは簡単ではないと思います。ただそれを見つけるために頭を使います。

自分の例を挙げます。新規事業のプロジェクトが終わり、LP(ランディングページ)改善チームにアサインされた際、上司から「1ヶ月間はミーティングへの参加を通して、チームの方針や用語のキャッチアップを頑張って欲しい」と言われました。実際に最初に参加したミーティングでは呪文のような専門用語が飛び交っていました。

しかし、1ヶ月間基礎的なキャッチアップをするのは少し退屈でしたし、もっと直接的な貢献がしたいと、今の自分にできることを考えました。そこでぼくは、「上司は他にも仕事をたくさん抱えていて、LPの改善のためだけに時間を費やすことができない状態」ということに目をつけました。

一方でぼくはキャッチアップという名目で準備された時間が山ほどあったので、丸二日かけて他社のLPを100個分析、それを言語化してエクセルにまとめるというLP100本ノックを実施しました。

もしかしたらただの時間の無駄になりかねない地道な作業ですが、もし無駄にするなら忙しい上司の時間よりも自分の時間の方が損失を抑えられますし、会社としても時給ベースで割安の自分の時間を割いたほうがよいだろう、という気持ちで臨みました。しかし結果として100本のLPを分析をしていると少しづつ上手なLPには共通点があることを発見し、「うちのLPもこれをしたら獲得効率があがるのでは?」という仮説が次々と浮かんできました。

そしてその分析を根拠に上司に改善の提案を行い、そのまま施策を任せていただき、実際に数字に現れる良い結果をだすことができました。
これは言われたままキャッチアップだけをしていたら生まれなかった結果だったと思います。

経験はほぼ皆無だった自分でしたが、自発的に今まで誰もやってこなかった膨大な量の他社のLPを分析するということを通して、独自の視点を得ることに成功し、目標達成に貢献することができました。

受け身にならず積極的に行動をするという観点で、尊敬する副社長からいただいたアドバイスをひとつ紹介します。

「成長意欲旺盛で『なんでも本気でやります!』と言うのは、ガッツがあることは伝わるけど、それは受け身に仕事を与えてください。っていうふうに聞こえる。自分で課題を見つけて、それを解決できる人材のほうがいいよ」

つまり、「やる気だけはあるので、なんでも任せてください!」というのも受け身の姿勢というわけです。

3.チャンスがあったら積極的に手を挙げる

すごく俗な言葉ですが、本当にこれは大事で、大事だからこそ俗な言葉になるほど繰り返されて言われ続けているのだと思います。

同じ仕事を続けていくなかでも、学びは増えていきます。長く続けるからこそ得られる学びもあると思います。
しかし、新しい環境、より高いレベルの環境に入れるチャンスがあるのなら、決して逃してはいけないと思います。新しい環境、より高いレベルの環境での学びはその質が全く異なります。

例えば、チームのリーダーになれるチャンスが来たら迷うことなく立候補する。メンバーとリーダーとでは、同じチームに所属していても、リーダーはマネジメントや戦略策定といった業務も含まれていくので、どんどん人材としてレベルアップしていきます。

他にも、インターン生であれば社員さんや経営陣と関われる仕事ができるチャンスがあれば喰らいつく。規模が大きい会社ほどインターン生のみで構成されるチームができていることが多いのですが、社員さんと仕事ができる機会も少なからずあります。インターン生だけのチームで働くことを通してでも学びはありますが、やはり人生経験/仕事経験が長い社員さんと働くことで、よりハイレベルの学びを得ることができます。話を聞くだけでも視野が広がります。

ぼくは新規事業でメンバーの公募があった際に、迷うことなく即決で応募しました。その結果、優秀な社員さんに囲まれて仕事ができるという環境を獲得することができました。

ぼくはこの経験からこういったチャンスが目の前に現れた瞬間に食いつくことが大事であることを学びました。
迷っているうちにそのチャンスは遠ざかりますし、即決で手をあげることで、その本気度合いを伝えることもできます。

5.仕事の取り組み方編

1.ポジティブに仕事をすると結果がでる、楽しく働ける

仕事をする上で、ポジティブな言葉遣い、ポジティブなコミュニケーションは結果として成果を生みます。例をふたつあげます。

あなたに二人の上司がいます。なかなか結果がでない状況で上司Aは「うわ、全然結果出ねーじゃん。もう何したらいいか分かんないし、目標高すぎるんだよな。まあ、でも頑張るしかないよな」、上司Bは「前回の結果悔しいね、でも目標達成のためにその結果活かしてどんどんチャレンジしていくよ!頑張ろう!」と言われたとします。断然この言葉を聞いた後に仕事が捗る、仕事を頑張ろうと思えるのは上司Bであることは歴然です。上司に限らず、同僚でも心の中で思っていても「もう無理だよ」と口に出すのはやめたほうがいいです。現実、わりと無意識にでているひとが多いです。

もう一つの例です。チームのミーティングにおいてアイデア出しをしています。あなたが「〜はどうですか?」と提案した際に、「いいですね!〜の視点が面白いですね!もっと詳しく教えてください!」と言われるか「うーん、なんかよくわからないですね。詳細を教えてください。」と言われるか。どちらもその提案の詳細を聞いているという点では同じですが、この後に「話したい!」と思えるのは圧倒的に前者のコミュニケーションだと思います。

以前はぼくも「感情や雰囲気とかはどうでもよくて、結果が出ればいい。」「共感は時間の無駄」くらいに思っていました。しかし、ミーティングでポジティブな言い回しを意識するようにしてから、今までの倍以上も意見やアイデアの数が増えるようになりました。

常に前向きで機嫌がいいこと(実際の心のうちはそうでなくても)はチームで仕事をする上で非常に大事な要素です。このひとと一緒に働きたい。と思ってもらえるかがカギになってきます。

戦略コンサルで働く優秀なひとも、感情を排して怖い顔で詰めてくるイメージは幻想だといいます。実際は非常にもの柔らかくコミュニケーションをとるひとが多いそうです。

ミーティングでニコニコしているだけでも、ミーティングを活発化できるので、ぜひ試してください。

2.良い仮説を生むには、インプット、インプット、インプット。

今までアルバイトの経験しかしたことない、という方はあまり想像できないかと思いますが、ビジネスにおいては、常に「仮説」というものを求められます。仮説というのは簡単にいうと、「最も確からしい仮の答え」のことです。例えば「今日は浴衣を着ている人が電車に多いからこの近くで花火大会があるのかな?」というのが仮説です。そしてググると隅田川で花火大会があるという情報を見つけました。これが仮説が検証された状態です。

もう少しビジネスチックな例をあげると、あなたがあるレストランのオーナーだとした場合、「この地域は高齢者が多いから、ひとつひとつの料理の量を減らしたほうがちょうどよく満腹を感じてくれて満足度があがってリピートにつながるのでは?」というのが仮説、実際に料理の量を減らすと、何度も来てくれるお客さんが増えました。これが仮説が検証された状態です。

良い仮説を生むことは良い結果に直結してきます。では「良い仮説」を生むにはどうしたらよいのでしょうか。最近の風潮として「インプットよりもアウトプットを重視するべきだ。アウトプットをしなければ結果はでない。」ということがよく言われます。いくら知識を頭にいれても使う練習をしないと、実践では応用できないと。

以前まで自分もそう思っていました。しかし、いくら考えても思いつく仮説は平凡なものばかり。自分は頭があまりよくないんだな、と落ち込むこともありました。

が、インプットをしないとアイデアがでてこないのはなんら当たり前のことです。例えば、セブンイレブンなどのコンビニが行っているビジネスモデルのひとつにドミナント戦略と呼ばれるものがありますが、「これを自分たちの会社も採用したら上手くいくのでは?」というアイディアはどこかでドミナント戦略という知識をインプットしていたからこそでてきたものなのです。

これをインプットなしでアウトプットだけで実現しようしたら、0からドミナント戦略を思いつく必要があります。これができたら天才です。

極論、ひたすらに世界中のビジネスモデルを隅から隅まで全てインプットすれば、あとは必要なときに思い出すだけでいいことになります。なのでひたすらにインプット、インプット、インプットを繰り返すことで、良質な仮説を生むことができるのです。

この「仮説が湧くのは『知っている』から」という考え方は山川隆義さんの『瞬考(かんき出版)』に詳しく解説されています。めちゃくちゃ良書です。

じつは前述のLP100本ノックはこの「瞬考」の考え方を応用して実施したものです。他社のLPを言語化してただひたすらにインプットすることで、良質な仮説を生み出し、結果に繋げることができたのです。

少し話がずれましたが、良い仕事をするには、良い仮説を生むことが大事。良い仮説を生むにはひたすらインプットすればいい。そしてこのインプットには地頭は関係ありません。どれほどたくさんの時間を注ぎ込み、だれよりもその分野に詳しくなれば、頭の回転に頼ることなく良質な仮説を導くことができます。

3.チャレンジをする時にはリスクのポートフォリオを意識する

ポートフォリオとは、投資用語で「自分の資金に対して、どの株をどのくらいの割合持つか」を表す用語です。株式投資を行う際、一般的にローリスクローリターンの株とハイリスクハイリターンの株をちょうどよいバランスで持つことが重要とされています。例えば、安定的な日本株を80%持ち、リスクは大きいが、上手くいけば大きなリターンが返ってくるブラジルなどの新興国の株を20%保持する。というものです。

これを仕事に応用します。
よく「今の業務を続けていれば、少しづつ成果は出るけど、大きな成長は望めない」「でもチャレンジして、成功するかわからない」と迷う場面がありますが、ぼくは「80%のリソースと安定的に成果を生む業務に割く、残りの20%のリソースでチャレンジする」ようにしています。

20%程度のリソースのチャレンジであれば、既存の業務を続けながら挑戦することができますし、そのリソース量で博打に成功すれば大きなリターンを得ることができます。逆に20%よりも少ないと、かけるリソースが小さすぎて結果を判断するのに時間がかかってしまうので、20%くらいがちょうどいいと思っています。

Googleでも、「少なくとも20%を、直近ではリターンがでる見込みはないことでも、将来的に大きなチャンスになるプロジェクトに使う」というルールがあるのは、そういったポートフォリオ的な視点があるのだと思います。


4.振り返りは具体的なアクションや仕組みに落とす。

よくミーティングで振り返りを行い、課題や問題点を見つけたときの解決策の結論が「〜を意識する」「〜を心がける」などという結論に至ることがあります。しかしこれでは全く改善に繋がりません。

例えば、5人くらいのチームで、「リーダーに対しての報連相(ホウレンソウ)が疎かになっている」という問題点があがりました。この問題に対して、「報連相を徹底するよう意識する」という解決策はほとんど無意味です。そもそも意識して改善できるようなことであれば、わざわざ問題点としてあげる必要がないですし、これだとその改善幅が個人の力量(ここでは意識力)に頼ることになってしまいます。

たまたまチームメンバーの意識が高く、「意識する」だけでうまくいった場合でも、1ヶ月もすればその意識も薄れて再発するでしょうし、新メンバーが入ってきた際に同じミスが繰り返されていきます。

持続的かつ効果的な改善を行うためには、「行動の具体化」「仕組み化」が重要になってきます。例えば上記の例ですと、「毎退勤前にその日の報連相メールをフォーマットに沿ってリーダーに共有する」などです。またこの時に重要なのが、それに対する具体的なネクストアクションをいつまでにとセットでその場で設定することです。この場合だと、「〜さんが、明日までに、報連相メールフォーマットを作成して全員に共有する」などです。

こういった仕組みを作ることで、個人の力量に頼ることなく、さらにメンバーが大きく入れ替わった場合でも、その仕組みが残ってさえいれば、問題の再発を防ぐことができます。

振り返りをする際には、「具体的なアクションに落とすには?」「どういう仕組みをつくればいい?」を常に考えることが重要です。

5.問題の本質をみると解決方法が変わる

起きている問題の本質を捉えることで、新しい解決方法を発見することができます。また、この本質を捉えた新しい解決方法の方が効果的であることが多いです。

先ほどの例で具体的に説明します。先ほどのミーティングで挙がった問題は「リーダーに対しての報連相(ホウレンソウ)が疎かになっている」でした。ここで「本質的な問題はそれか?」を考えます。

報連相が疎かになっていることで何が問題なんでしょうか?もし報連相が疎かになっていても、プロジェクトの進行に支障がないのなら、特に問題視する必要はありません。
最上位の目的は「報連相を徹底すること」ではなく、「プロジェクトの成功」です。しかしこのミーティングでよくよく話し合ってみると、「リーダーへの報連相が疎かになっていることで、リーダーが判断するのに遅れがでる。そしてリーダーが最終的な判断をするという体制を敷いてるチームにとってはそれがプロジェクト全体の遅れにつながっている」ことが問題であることがわかりました。

この場合、本質的な問題は「リーダーが最終判断を行う仕組みになっていることで、報連相の遅れが、プロジェクト全体の遅れに繋がる体制になっている」ことなのです。これが分かれば、「それぞれのメンバーに自己判断の権限を渡す」「そもそも重要な判断を含む仕事はリーダーが推進する」など新たな解決策が出てきます。

このように起きている現象の本質的な問題点を見極めることで、より問題を根本から潰すことができるようになります。

6.目標は逆算思考で設定する

目標の逆算思考とは、目標Aがあった時に「そのAを達成するためには何が必要か?」を考えることです。その逆は積み上げ思考と呼ばれ、「今やっていることを続ければいつか目標Aを達成できる」という思考法です。

テレアポで営業をするときを例に挙げます。あなたは30件/月のアポをとる目標を渡されました。最初は毎月600回の架電を続ければ、30件のアポは達成できるだろうと考え、架電を続けます。しかし、だんだんと架電100件に対して1件のアポしか獲得できないことに気づきました。しかし勤務時間を考えると、月に600件の架電が限界です。

ここで逆算の思考を取り入れます。
30件のアポを分解すると、「架電数×アポ成功率」になります。しかし架電数は基本的に時間を増やすしかないので、伸ばす余地がありません。となると「アポ成功率」を上げるしかないことがわかります。そして「アポ成功率」は「架電リストの質」と「トーク技術」に分解できます。架電リストは会社から渡されるので、変えようがありません。ということで「トーク技術」を磨いて架電20件に対して1件のアポをとる、という小目標を立てることで、30件/月の大目標達成に自分がやるべきことがはっきりします。

このような達成したい目標を分解したものは「ロジックツリー」と呼ばれることもありますが、このように目標を分解して、足元やることをはっきりさせることで、具体的に何をすれば最終的な目標が達成できるのかがわかります。

6.Tips編


仕事の取り組み方と言えるほどもの上流的なものではないにせよ、仕事が円滑に進むようになる具体的なテクニックを最後にとりあげます。逆に言えば、上の自分が肌で経験しないとその核が分からないものと違って、誰でも実践可能なものになるので、すぐに試すことができるという点では長期インターンを始めようと考えている方には有用かもしれないです。

1.即レス命

即レスは信頼を生みます。上司や同僚が仕事の連絡をしてきたときに一瞬で既読をつけて一瞬で対応することを繰り返していると、「あいつは対応が早い」ましてや「仕事が早い」というブランディングをつくることができます。

また、即レスをすることで仕事の進行のスピードもあがります。相手がその内容を自分に送ってきた時は、相手もそれに関する仕事をしていることが多いので、自分の即レスに対して、相手も即レスしてくれます。これによってコミュニケーションのリードタイムを短縮することができます。

ぼくはLINEの返信などはありえないほど遅く、友人などにもよく怒られるのですが、仕事のメッセージの返信は、スマホやパソコンを見ている時であれば、些細な内容でもすぐに返信することを心がけています(LIINEやInstagramのDMは全部非通知にして、仕事の連絡だけ通知をオンにしています笑)。

2.読書でのインプットも同時に行う

ぼくは1ヶ月に5~6冊のペースで本を読むくらい読書が好きなのですが、読書は自分が気づくことができなかったこと、いくら時間をかけても気づくことができなかっただろうことを、たった数時間で学べるチートだと思っています。

仕事で自らの体験を通して学んだり、上司や同僚から学ぶこともできますが、それにレバレッジをかけられるのが読書です。

もちろん本で読んだ内容を自分のものにするには、実際に学んだ内容を実践していく必要がありますが、先人たちが経験してきたことを頭の中にいれておくことで、その場面に出会したときに思い出して取り出すことができます。

あまりビジネス本を読まない方は、名著と呼ばれるものはそれなりの理由があるので、有名なものから読んでいくことをおすすめします。また少し慣れてきたら古典的名著を読むことをおすすめします。古典は挙げられている事例が古いので、自分で噛み砕く必要がありますが、その分応用が効きます。

3.上司や経営陣におすすめの本を聞いてそれを読む。

新しい職場、新しい部署に異動したら、まずは上司や経営陣のおすすめの本を読むようにします。これには二つ理由があります。

一つ目は、直属の上司や自分が所属する経営陣が核にしている仕事への考え方(思想)をインプットすることができるからです。例えば、戦略系の本をおすすめするひとは、まずはものごとの筋道をたててから行動するひとだとわかりますし、「行動が命」のような本をおすすめするひとは、まずは動いて自分の手で切り開いていくスタイルなんだな、とわかります。その上で、上司の仕事に対する思想に合わせた(ここでいう合わせたは相性が良くなるようにの合わせたの意味)動き方をすれば、上司も動きやすいだろうし、経営陣の思想を理解していれば、会社がどういう方向性に進んでいくのかをなんとなく理解することができます。

二つ目は、その上司や経営陣がどのくらい勉強熱心なのかがわかるからです。もちろん本を読んでいる=勉強熱心だというわけではないですが(現場から学ぶスタイルのひともいるので。でもそういう人は仕事の仕方をみればわかります。)、その傾向が強いように感じます。ビルゲイツや柳井正をはじめとする経営者も読書家で有名です。

もし、「おすすめの本は何ですか?」と聞いた際に、なかなかニッチな本をおすすめしてくれるひとは個人的にかなり信頼できると思っています。

さいごに

ここまで自分の学びの整理に付き合って、読んでいただき、ありがとうございました。

よく、大学の友人に「長期インターンを大学1年生から始めるなんてすごいね。」と言われることがあります。しかし、始めたきっかけはたまたまでしたし、ぼくはどこにでもいる大学生です。しかし、優秀ではないからこそ、学び続けないと、本当にすごいひとたちに圧倒的な差をつけられてしまうと思っています。

ぼくは、まだまだ精神的にも未熟で経験のなさから弱気になることも未だに多く、へこむ日も少なくありません。だからこそ、自分を鍛え続けて自分が望む自己像になれるよう日々努力し続けます。

長期インターン先を探している方に向けて

長期インターンは意味あるない論争があると思います。もちろんその人のやりたいことによりますが、ぼくは長期インターンを自信をもっておすすめします。
ぼくは運良く2社目で最高の会社に入ることができました。何もできないぼくに何度もチャンスや的確なフィードバックを与えてくれるこの会社が大好きで、本当に感謝しています。ここで働く前に社会にでていたらと思うと本当にゾッとします笑
経営陣や上司、インターン生を含め、本当に人に恵まれた環境だと思います。

ただ、正直にいって長期インターンの会社探しはかなり難しいです。ぼくのまわりでも何人か長期インターンをはじめたひとがいましたが、みんなから聞く限り、雰囲気や対応が冷たい場所、単純作業だけを押し付けられ、学生を道具だとしか思っていないような場所も少なくないように感じます。

「良い」長期インターン先を探すにはややコツがあるよう思います。長期インターンをはじめる前に知っておいてほしいこと、注意してほしいこともたくさんあります。これらを知らないとはじめる前と働き始めてからのイメージのギャップに必ず困惑すると思います。
まずは「長期インターンに専念するために今やっているバイトは完全にやめる!」とかはやめた方がいいと思います(よくいらっしゃるので笑)。

またの機会に長期インターンをおすすめする理由を含め、いい会社の探し方をまとめようと思っていますが、もし「待てない!」という方がいらっしゃいましたら、どんな相談でもお聞きするので、お気軽にご連絡ください。

ここまで読んでいただきありがとうございました!

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