大切な本㊱「ナンシー関大全」
その辛辣さがたまらない
20代はじめ、東京は中野区に住んでいたころ。お金もないから読む本はもっぱら地域の図書館で調達していたけれど、地域柄もあるのかサブカル系の蔵書も充実してて、色んな種類の雑誌をつまみ食いして読めるのは本当にありがたかった。ファッションやコスメのページはすっとばし(笑)コラムや対談記事を読むのが好きだったのだけど、消しゴム版画の添えられたナンシー関さんの批評コラムはいつ読んでも切れ味鋭くまっとうで、すぐに彼女の虜になった。2002年に39歳で亡くなられてい