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大切な本㊷「長い道」

凛々しく生きる

社会福祉士仲間からすすめられた映画「かづゑ的」。
春にポレポレ東中野へ行ったときに予告を観ていて行きたいなとは思っていたものの、日常の中ではなかなか映画館まで足を運ぶまでに至らない。そんな中ちょうど監督が名古屋へも舞台挨拶に来られると知り、この機会逃さじと行ってきた。

国立療養所長島愛生園で暮らすかづゑさん。冒頭いきなり入浴介助を受けるシーン、ご本人が監督へ撮影を提案したのだそう。
赤裸々に生き様をさらけ出すかづゑさんだけど、ハンセン病患者(ご本人のいう「らい患者」)としての悲壮感はなく、自然を愛で芸術を嗜む彼女の心の豊かさがしみじみと伝わってくる。
日々重ねるパートナーとの時間、園を出てコンサートやスポーツ観戦で感情を高ぶらせるふるまい、カメラの前で語ることばたち…生来持っておられたのだろう実直で誠実なお人柄が画面から溢れていて、たちまちかづゑファンになってしまった。その生きざまは凛々しく、力強く、そしてやさしい。

上映後、熊谷博子監督とナレーションを務められた斉藤とも子さんが登壇され製作中のエピソードなどお話くださった。お2人とも素敵な女性ですぐにご著書をチェック!斉藤とも子さんは社会福祉士の先輩でもあったことに驚きと嬉しさが募る。

一本の映画から新たな本との出会いも広がっていく。かづゑさん、いつまでもお元気で。



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