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まだまだ若造の同窓会長が後輩たちに届けたかったこと【人は微力だが無力じゃない】

 みなさん、こんにちは!

 母校の高校で同窓会長をしているうさみです。

 私の母校の高校は毎年11月1日を開校記念日として、式典を行っています。例年であれば、著名人をお呼びして基調講演をいただくのですが、まだまだコロナ禍ということで、昨年に引き続き放送室から挨拶を声で届ける式典となりました。

 自分の首を絞めるようですが、挨拶の使いまわしはしないと心に決めていて、どんな挨拶をしようかなと悩んでいた時に、昨年から参加している多様性について考えるプログラムで学んだこと後輩に伝えたいなと思いました。

 

 放送でのあいさつって生徒一人一人の表情を見ることができないのがとても残念ではありますが、話を聞く中で、何か一つでも生徒たちの中に残るものがあれば嬉しいものです。

 以下折角なので、備忘として掲載しておきます。

 みなさん、こんにちは。同窓会長のうさみです。

 前回に引き続き、このような方法で開校記念式典のあいさつをすることは残念だなあという気持ちで一杯です。
 さて、今日は、みなさんのお顔を拝見することはできませんが、せっかくの機会ですので、一つだけお伝えしたいことがあります。ぜひ、こういう考えもあるのかと感じていただけたら嬉しいです。
 それは、「5%で社会は変わる。人は微力だが、無力ではない」ということです。
 昨年より、多様性やDiversity&inclusionについて自己研鑽として学習しているのですが、その講座の中で、出会った言葉です。この言葉は、元文部科学副大臣で現在は東京大学及び慶應義塾大学で教授として勤められている鈴木寛さんのものです。

 とあるインタビュー記事の中で、インタビュアーが社会を変えていくにあたり「一人一人の行動は本当に意味のあるものなのか」「社会問題を考えたときに、一人が頑張っても無駄なのではないか」と問いを投げかけたときにアンサーとして出されました。

 社会の変化は、微力が積み重なり、ある一定まで行くと少し世の中が変わる。さらにその積み重ねにより変わっていく。

 最初は緩やかでほとんど成果がないのですが、ある所まで行くと、グッと変容が進むようです。その時点まで頑張れるか、信じられるかが肝だとのことでした。

 例えば、自分自身が、気づきや学びを得て、意識が変わったとすると、すぐに「日本を変えてやる!」「世界を変えてやる!」というのではなく、「まずは自分の友達や親を学んだ気づきを伝えて変化させてみよう」というステップが大事ということです。

 さらに、鈴木さんは、「濃度」も大事にされているようです。濃度は分母分の分子なわけで、微力な私たちですから、影響を与えられる分母も限られているということです。それならば分母を小さくということで、大きな海に絵具を入れてもまるで色は変わりませんが、コップ一杯の水だったら色は変わっていきますよねと話されています。

 そして、自分自身は微力でも、どの分母に対してなら影響を与えられるのか、鈴木さんは「5%を目指す」そうです。「自分はこう思った、こう行動するようになった。」とコミュニティの中に伝えて、5%が変われば徐々に広まっていくということです。

 また、自分自身の行動変容も5%から変えていけばいいとのことです。20日の内1日だけ変えてみる。それなら私たちにも簡単にできると思いませんか?

 今の私たちの社会も、誰かの微力が積み重なり、今に至っているのかもしれません。私たちは微力だが、無力ではありません。ほんの5%でも、まずは昨日の自分から変わってみてください。その行動は決して無駄にはなりません。

 「5%で社会は変わる。人は微力だが、無力ではない」この言葉が今みなさんの隣にいる仲間たちや皆さんの出会ってきた人たちとより心地よい空間をつくる糧にできたらいいのではないかと思います。

 結びに、季節も代わり肌寒くなりました。みなさんのご健康とご活躍、この学校のますますの発展をお祈り申し上げ挨拶といたします。

令和4年11月1日


 やっぱり文章だけ見ると長いなーと感じてしまいますが、少しでも思いが届いてくれたら嬉しいものです。

 最後までお読みいただきありがとうございます!

 うさみ

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