松ヶ谷鉄道

時刻表に関連する話をしたり、 時刻表と地図帳片手に時刻表に乗る旅に出たり、ざっくばらん…

松ヶ谷鉄道

時刻表に関連する話をしたり、 時刻表と地図帳片手に時刻表に乗る旅に出たり、ざっくばらんな内容となっております。実際に旅も行きたいな。Xもやってますので、お手隙の際にご覧ください。フォロー、スキ、よろしくお願いします。

最近の記事

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時刻表に乗る vol.1

~旅のはじめに~  現代社会において多くの人々が“時間”に追われ日々の生活を送っている。日常生活の中で”タイムスケジュール”を組み、その予定通りに概ねの日常イベントをこなしている。  その人々が移動手段として日常的に利用する公共交通機関であるバスや鉄道にもタイムスケジュールがあり、そのタイムスケジュールのことは”ダイヤ”と呼ばれ、日本全国のJR線や私鉄路線、代表的なバス路線等のダイヤが記述されているものが”時刻表”と呼ばれる冊子である。  現代社会においてはスマートフォ

    • 時刻表に乗る~西九州編~  vol.4

      4.島原鉄道の旅  島原鉄道は、島原半島の東側を通る地方私鉄で、諫早(いさはや)から島原船津(しまばらふなつ)までは島原鉄道が、島原船津から加津佐(かづさ)までま口之津鉄道により敷設され、昭和3年(1928年)までに全線開業した。両社は昭和18年(1943年)に合併、昭和35年(1960年)から昭和55年(1980年)までは国鉄に乗り入れ、博多までの直通列車も運行していた。平成3年(1991年)の雲仙・普賢岳の噴火被災から復旧したものの、その後は苦しい経営が続き、利用者の少

      • 時刻表に乗る~西九州編~  vol.3

        3. 島原へのみち  八代市は、熊本県第2の都市で、江戸時代以来の干拓事業で農業が盛んな街なのだそう。明治時代に入り、港湾が整備され、セメント業を皮切りに製紙業も盛んになり、工業都市としても発展したようだ。駅前の日本製紙の大きな工場はその一端なのであろう。  八代駅は、JR鹿児島本線、JR肥薩線、肥薩おれんじ鉄道が集う交通の要衝であるが、人吉方面に向かう肥薩線は令和2年7月の豪雨災害で不通が続いているため、列車の走っている気配はない。  線路があるのに、列車の気配がしないの

        • 時刻表に乗る~西九州編~  vol.2

          2. 肥薩おれんじ鉄道の旅 ●定刻7時5分、八代行(6122D)列車は、ディーゼルカー独特のエンジン音をあげながら川内を出発した。  川内(せんだい)から八代(やつしろ)までは約2時間半。1時間に1本程度の列車が設定されている。  発車してしばらくは九州新幹線に寄り添って走り、川内川を大きな橋梁で渡る。川を渡って新幹線と分かれる。草道(くさみち)を発車してしばらくすると、さっそく海岸線にでる。  この辺りは、地図を見てもわかるように、海岸線まで山すそが迫っており、線路は

        • 固定された記事

        時刻表に乗る vol.1

          時刻表に乗る~西九州編~  vol.1

          1. 旅の始まり  令和3年(2021年)9月の平日、私は日の出前の鹿児島中央駅にいた。前日、商用で鹿児島までやってきたのだが、東京には明日までに戻っていれば問題ないため、一日余裕ができたのである。  この日が来ることがわかってから、かねてから計画していた時刻表旅の一つを実施しようと、密かに考えをめぐらせていたのである。ちょうど、長崎にいる友人に会うことになっているので一石二鳥である。  私の愛読書、ーといえるのだろうかー、の一つに、鉄道の時刻表があった。時刻表は鉄道の発着

          時刻表に乗る~西九州編~  vol.1

          時刻表に乗る vol.9

          東京-大阪各駅停車の旅 No.7 7.米原-大阪 ~旅の終焉~ ●今回の旅の最終ランナーは米原発14時29分の快速(791T)網干行である。快速とは言え、草津から続く複々線の列車区間の各駅には停車するため、京都-西明石間の近郊列車区間(東京近郊の京浜東北線のような区間)と同様に、今回の普通列車旅での乗車に支障ないものとする。  列車は223系8両編成で、米原駅の3番線ホームに停車していた。勢い余って、缶ビールとちょっとしたおつまみなどを購入してしまったが、関西の列車は転換ク

          時刻表に乗る vol.9

          ダイヤグラムと関数のはなし

          ≪関数とダイヤグラムの関係≫  小学校5年生くらいになると、y=ax なんて関数が出てきたりして、グラフを書かされたり、なんだかよくわからんなあ、という子どもたちが出てきたりするのではないでしょうか。  大好きな電車のことはよくわかるけど、算数の関数は苦手という子どもたちには、両者は身近な話題であることを感じてもらえるとよいのかなあと考えたりします。  早速、ダイヤグラムと関数の関係について、一緒に考えていきましょう。  ダイヤグラムとは、何度か触れているように、鉄道の走

          ダイヤグラムと関数のはなし

          時刻表に乗る vol.8

          東京-大阪各駅停車の旅 No.6 6.豊橋-米原② ●熱田の手前で、右から名鉄名古屋本線、左から名鉄常滑線が合流し、大きな流れとなって、愛知県の県都である名古屋に定刻12時40分に到着した。ここでも快速との接続待ちのため10分程停車する。  尾張地方の中心は戦国時代までは織田信長で有名な清須であり、その隣地である那古野は那古野城が廃城になってからは荒廃した土地となっていた。  そこに現在の中心地の礎となる名古屋城を築いたのは、徳川家康である。  清須が地形的に水害に弱いこ

          時刻表に乗る vol.8

          ダイヤグラムと時刻表のはなし

          ダイヤグラムと時刻表 ≪ダイヤグラム≫  横軸を時間軸、縦軸を移動方向(下り列車は上から下へ移動、上り列車は逆)としたグラフ形状のもので、その路線を走るすべての列車が一目でわかるようにしたものです。 凡例  ●下り列車は左上から右下へ右肩下がりのライン  ●上り列車は左下から右上へ右肩上がりのライン  ●下り列車と上り列車のラインの交点がすれ違いをする場所と時間を示す   ただし、単線の路線の場合はこの交点が必ず駅や信号所などのすれ違い可能な施設で交わらなければ、正面衝

          ダイヤグラムと時刻表のはなし

          時刻表に乗る vol.7

          東京-大阪各駅停車の旅 No.5 5.豊橋-米原①  豊橋駅の売店で駅弁を仕入れ急いで次に乗車予定列車の待つホームへと急ぐ。 ●豊橋11時4分発車予定の岐阜行普通電車(3129F)は発車時刻が近づき、乗車を急ぐ乗客たちを待っていた。  岐阜行列車は313系6両編成で転換式クロスシートの車両であった。これは嬉しい。周囲の乗客に気兼ねなく駅弁を開くことができそうである。  豊橋駅は、新幹線・JR飯田線・名鉄名古屋本線・豊橋鉄道渥美線といったたくさんの路線の集結する鉄道の要衝だ

          時刻表に乗る vol.7

          時刻表に乗る vol.6

          東京-大阪各駅停車の旅 No.4 4.三島-豊橋② ●列車は定刻8時54分に静岡に到着する。ここで10分程度停車し、9時6分に発車する予定だ。  客の大半が下車し車内は静かになる。  静岡は何と言っても徳川家康のお膝元の街である。街の中心地には駿府城跡があり、県庁や県警本部などが集まっている。  駿府城は現在では一部復元された櫓と東御門を除いて石垣しか残っていない。  大御所・徳川家康の隠居城と言われるが、西に流れる安倍川を天然の堀とした配置となっており、例え西国大名に攻め

          時刻表に乗る vol.6

          時刻表に乗る vol.5

          東京-大阪各駅停車の旅 No.3 3.三島-豊橋① ●三島発7時48分豊橋行(931M)は三島始発の列車で、すでにホームに停車していた。  JR東海が誇る近郊型電車の313系3両編成である。  これには心底安堵した。なぜなら、この編成にはトイレが設置されているからである。これがもし古参の211系であったならば、地獄の静岡県内トイレなし旅になるところであった。  ただ近年では211系を運用する場合は313系と組ませての6両編成での運用が多いらしく、211系単独運用は少なくなって

          時刻表に乗る vol.5

          時刻表に乗る vol.4

          東京-大阪各駅停車の旅 No.2 2.東京-三島②  電車の揺れで目を覚ますと、車窓左側には明るい相模湾が広がっている。 ●6時32分JR御殿場線との分岐駅である国府津に到着する。6時35分発車の御殿場線経由静岡行の313系電車が2両編成で3番線の長いホームにちょこんと停まっている。あちらの列車は富士の裾野の御殿場を経由し8時2分に沼津到着予定である。こちらの列車よりも30分ほど余計に時間がかかるようだ。  丹那トンネル開通まで御殿場線が東海道本線であった。しかし、御殿場

          時刻表に乗る vol.4

          時刻表に乗る vol.3

          東京-大阪各駅停車の旅 No.1 時刻表に乗る旅への誘い  今回は、JR在来線の各駅停車を乗り通して東京から大阪まで行くという時刻表に乗る旅第1弾を敢行したいと思う。  時刻表と地図帳を眺めながら、列車から見える風景を想像し、通過していくその土地に想いを馳せながら行ってみたい。  実際に乗車するわけではないので運用車両などはフィクションとなるが、気楽にお付き合いいただければ幸いである。 〔表記の分け方について〕 ※太字表記した部分については時刻表や地図帳などの事実に基づい

          時刻表に乗る vol.3

          時刻表に乗る vol.2

          そもそも時刻表ってどんなもの?  時刻表を一度でも読んだことのある方はご存じだと思うが、縦軸に路線の各駅が記載され対象の列車が何時何分に各駅を着発するのかを延々と記載した、タイムスケジュールの集合体のような冊子である。  到着時刻まで記載されているのは、大きな駅だけで、細かい途中駅は発車時刻だけ記載されている。  鉄道のダイヤは各鉄道会社が、ダイヤグラムと呼ばれる、縦軸に駅と距離、横軸に時間とする車両の運用管理から営業車両の動きまで管理できるようになっているグラフ(市販さ

          時刻表に乗る vol.2