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時刻表に乗る vol.1

~旅のはじめに~

 現代社会において多くの人々が“時間”に追われ日々の生活を送っている。日常生活の中で”タイムスケジュール”を組み、その予定通りに概ねの日常イベントをこなしている。

 その人々が移動手段として日常的に利用する公共交通機関であるバスや鉄道にもタイムスケジュールがあり、そのタイムスケジュールのことは”ダイヤ”と呼ばれ、日本全国のJR線や私鉄路線、代表的なバス路線等のダイヤが記述されているものが”時刻表”と呼ばれる冊子である。

 現代社会においてはスマートフォンの乗り換え案内アプリが急速に発達し、出発地と目的地を入力すれば、誰でも簡単に、ある駅から表示される時間に乗ると目的地に時間通りに到着する、、といったことが簡単に調べられ、所謂時刻表を改めて紐解いて毎回電車の時刻を調べている人はそうそう多くはいないであろう。

 時刻表は毎月発刊されているがダイヤ改正でもない限り毎月変わり映えのしない内容で、今や、旅行会社が業務用で使用するとか、極めて専門性の高い方しか購入していないのではないかと、本屋で時刻表が積まれているのを見かけるたびに感じている。

 人が旅行や仕事で移動する時に、時刻表やスマートフォンアプリを使って鉄道などの時刻を調べてから移動する、つまり、時刻表は目的を果たすための道具であり、本来その使い方が最も正しいのであろう。

 その時刻表にも愛読者が存在し、私もその1人であるが、時刻表に並ぶ時刻を追いかけ、旅を企画し、実際に出かけた際には自分の調べた列車たちがその時刻表通りに稼働しているかどうかを確認する。
 通常の人の時刻表の使い方と、目的と手段が入れ替わってしまっている状態である。
 しかし、時刻表と実際の列車の動きが一致していることは得も言われぬ快感であり、そんな楽しみ方があってもいいのではないかと思っている。

 その楽しみ方を実践されておられた先駆けといえば、故宮脇俊三先生を抜きに語ることはできないであろう。私が時刻表のおもしろさに触れることができたのは、少年時代に宮脇先生の紀行文を読んでからである。
 先生は出版社勤めの傍ら、週末のたびに時刻表で計画した旅に出掛け、ご本人も著作の中で語られているが
まさに
時刻表に乗るために旅をしている」
生活を続け、遂には当時の国鉄全線を完乗してしまった方である。

 私には、そこまでの気概がないため、全国のJR路線を完乗しようなどという大それた野望は今のところ持ち合わせていないが、時刻表を読み解くおもしろさをそれなりに楽しんできたつもりである。

 今後、その楽しみ方について少しずつ語っていけたらと思っている。思いついた時に記録していくので不定期になるとは思うが、私と一緒に時刻表の旅に出ようではないか。


(自己紹介及びPR)
松ヶ谷鉄道と申します。
私は、時刻表の楽しみ方をみなさんと一緒に分かち合いたいと思っております。そのために、ゆるーく、時刻表の楽しみ方をお伝えしたり、時刻表に乗る旅をやっていきたいと思っています。ぜひフォロー、いいね よろしくお願いします。今後とも松ヶ谷鉄道をよろしくお願いします!

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