不動産開発プロセス その2

今回は不動産開発プロセスのモデルをご紹介します。
※オーストラリアで一般的なモデルになるので、日本で開発業をされてる方の手法と異なるところがあるかもしれません。

  1. Wilkinson and Reedモデル

  2. Zaharaモデル

Wilkinson and Reedモデル

このモデルは2008年に発表され、以下の8パートかで構成されています。

  1. 開始:区画周辺の分析・市場分析をもとに開発計画のプランを立てる

  2. 評価:開発計画の実現可能性・想定資産価値を算出する

  3. 土地権利取得:土地を取得する

  4. 設計コスト試算:建物のデザインを作成・予算を算出する

  5. 許可:自治体より開発許可を得る

  6. 契約締結:チームメンバーとの契約・借入の手続きを行う

  7. 実施:建設開始

  8. 賃貸/管理/売却:出口戦略をもとに行う

Zaharaモデル

こちらは9パートです。
Zahara氏は金融セクションでの背景を持っているため資金調達のパートが独立してあります。

  1. 市場需要の特定:地理的分析・市場分析をもとに需要を特定する

  2. 開発区画の特定:特定された需要を満たす区画を特定する

  3. チーム構築:建築家・プランナーなどチームを構築する

  4. 実現可能性の分析:開発計画の実現可能性を分析する

  5. 資金調達:銀行・投資家から資金を調達する

  6. 土地の取得:特定した区画を取得する

  7. 開発計画の承認:自治体から開発許可をもらう

  8. 建設実施:建設開始

  9. 賃貸/管理/売却:セールスキャンペーンを行い出口戦略を実施する

おおまかな流れはどちらのモデルでも同じです。2つの違いはデベロッパーがどのパートに重点を置くのかという点だけです。
特に重要な共通点は以下4つ。

  1. 最適な区画を特定し、区画の特徴を分析すること

  2. その区画にどのような利用が適しているのか決定する

  3. 市場におけるリスクと開発計画の潜在的なポテンシャルを評価する

  4. 開発コスト・売却額を予測し、適切な土地取得額を算出する

それぞれのパートで何を考えるべきか・何をすべきかは今後取り上げたいと思います。
それでは、次回は「不動産開発におけるリスクとは?」です。

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