今月は冊数多いですね。
まずは何と言っても先のピックアップで予告した沢木耕太郎さんの最新作。
沢木耕太郎 「天路の旅人」 (新潮社)
”沢木×旅”は言うまでもなく期待感が高まります。年末年始、時間の取れる時に一気読みするつもりです。や、彼の作品の多くと同じように意識しなくても一気読みになるか・・・。
次は衝動買いに近いビジネス書。
梅田悟史 「きみの人生に作戦名を。」 (日本経済新聞出版)
自分の生き方、としてはいい加減定まってきてはいるのですが、”作戦名をつける”って見方がいいな、と。さらにいい考えが欲しい。
次は服部文祥さん。
服部文祥 「お金に頼らず 生きたい君へ: 廃村「自力」生活記 (14歳の世渡り術)」 (河出書房新社)
服部さんはサバイバルの活動より実はこういう生活寄りの考え・アイディアが面白い。河出書房のこれは、14歳の世渡り術・・・シリーズだったのですね。結構長く続いている。知らなかった。他にも面白い本がありそうだ。
次は”人新生”が人気の斎藤幸平さん。
斎藤幸平 「ぼくはウーバーで捻挫し、山でシカと闘い、水俣で泣いた」 (KADOKAWA)
気鋭の研究者さんが現場で何をして、何を考えるか?これだけで結構面白い取り組み。とくに”人新生”では何度か激しくうなづかされた斎藤さん。どんな内容か愉しみです。
coldmountainstudyでもサンプル本配布を行った「シェ・パニーズ」のアリス・ウォータースさんの最新作も入ってきました。
こちらはすでにサンプル本を読了しています。ライブラリー蔵書として、また版元応援のパターンだろう!と本書も購入。
この本を読むとオーガニックとかスローフードって別に敷居の高いものでなく(ホンモノを語る人には無駄にハードル上げる人、残念ながらいますよね。この本はその逆です。)むしろ自然な流れなのかな、と。
この秋はヤマケイ文庫の新作も充実。その中からまずは2冊。
谷口ジロー 「野生の中へ」(ヤマケイ文庫)
田渕義雄 「寒山の森から」 (ヤマケイ文庫)
谷口さんの漫画は”絵”として深く見ることができますね。「孤独のグルメ」や「散歩もの」などの町の描写もいいですがそれが自然となるとまた格別。
田渕さんの方は初期の名作、単行本”まま”の表紙も嬉しい。
我が店名の由来でもある彼の表現、初期だけあっていろいろな初めての気付きに溢れている。当地の事を知りたい方に自信を持ってお勧めできる本です。
残り3冊は先日、北極冒険家・荻田泰永さんと絵本画家・井上奈奈さんのトークを聞きに上田「nabo」に出かけた際購入してきたもの。
良い本屋ではやはり買ってしまいますね。
まずは荻田さんのお勧めであり、自分も敬愛する哲学者・内山節さん。
内山節 「時間についての十二章」 (農文協)
こちらは全集の内の一冊。
内山節さんもそう、内田樹さんもそう・・・なのですが既に何冊も読んでいますので、内容は大体わかる。
それにもかかわらず読んでしまうのはやはり読むごとに気付かされる(しかもいい点で)ことが多いから。
内田さんは実際、桑田佳祐や山下達郎の曲作りを例に、作品ごとに「極端に変えない」ことを意識している、そしてそれは読者に対する感謝の念であると記していますね。
次は言葉について考える一冊。
三木那由他 「言葉の展望台」 (講談社)
「会話を哲学する」(光文社新書)はすでに持っているのですが、未読。逆にnaboの店頭でパラ見して気になってしまったコッチを先に読む事になりそうです。(実店舗の魅力ですね。)
今月最後はやはり最近個人的に注目している書き手さん。
藤原辰史 「歴史の屑拾い」 (講談社)
歴史、個人的に苦手な視点。子供の頃はあんなに歴史ものばかり読んでいたのに・・・「縁食論」(ミシマ社)などで何度も頷かされた藤原辰史さんなら歴史に対するとっかかりをどう書くのかな?と。
個人的にはチャレンジ?な一冊です。
や、充実の内容です。これで年末年始・長い冬も安心?
いやいや12月もいろいろ目をつけてあります。
ライブラリーではこれらすべて実際手に取ってみることができますよ。貸し出しも行っています。
薪ストーブで暖かいライブラリー、宜しければぜひお出かけください。
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coldmountainstudy 店主:鳥越将路