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リジェネシス

これは「再生」の物語

希望が失望にかわり

期待が不安にかわる

正解を探して不正解と巡り合う

安定を求め波乱の道へ舵を取る

表裏一体

そんな感情の中で

それでも

ただ、前を見て

真っ直ぐに前だけを見て

光を探す

それ以外何も望まない

再生の物語の始まりに時を戻そう

結婚3年目の3人家族の私はサキ。同い年の旦那タクヤとは性格の不一致から喧嘩を通り越して会話がない。毎日顔を合わせるのも嫌だし何だったらいますぐにでも別れて違う生活がしたいって思ってる。

私がなんで結婚したかって?子供が出来たから。出来ちゃった結婚。それでも、子供が出来たら何か変わる‥‥なんて思っていた考え方は今となれば儚い思い出。現実は理想とはかけ離れ、まだ小さな我が子をほぼ1オペ状態で育てる毎日。辟易する日々。なんで私だけ頑張らなきゃいけないの?自問自答しても誰も答えてはくれない。

‥‥‥なんで誰も褒めてくれないの?

こんなに1人で頑張ってるのに・・

いつからだろう。そう思う事でやりきれない気持ちを吐き捨て毎日を生きるしかなかった。

昭和・平成・令和の3世代が生きるこの時代。家庭の在り方も変わってきたと思う。世の中が発展し便利になったことで「母親」の役割だって影響受けてるはず。なんで私はこんなにシンドくて辛いって思うんだろ?こんな疑問も時代が求めた役割の元では、疑問にならなかったのかもしれない。

でも、凄く独りを感じてしまう。

消えない疑問と出ない答えを胸の奥に押し殺し今日も寝つかない我が子と独り悪戦苦闘する毎日。一握りの希望を思っては、今目の前にある現実を受け止める事に必死になる私がいる。

こんな毎日をリピートするのかな‥‥

期待と不安が交互に、まるで繰り返す波の様に押し寄せては消える。誰かに気付いて欲しい、何か声をかけてほしい。当時の私は晴れの日であっても心が晴れる事はなく、何処か不器用に笑う事しか出来なかった。こんな日々しかもうないんだ‥いつもそう思う事しか出来なかった。

タクヤはとにかく朝から夜まで仕事の日々。営業職でストレスも多く家に帰ってきても子供の相手をする事は無かった。中々寝つかない子供が夜泣きしても対応するのは私。タクヤはいつも寝て起きてこない。私もパートで働いているのに‥‥少しは手伝ってよ!って言葉にする事すら虚しくて吐き出せ無かった。積もる不満は言葉に出せない苛立ち。心の中でだんだん大きくなる爆弾はいつか爆発してしまうかもしれない。

気付いてよ!助けてよ!こっちを見てよ!

何度も心の中で叫ぶ気持ちとは裏腹に、言葉は口からは出てこない。優しさの意味を取り違えていた私がそこに立っていた。

続く









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