なぜ私たちはうまく会議をできないのか?/ファシリテーションが難しいと悩んだときに
はじめに
これは社内向けにメモで書いたものです。
そんな大それた内容ではなく、ちょっとしたポイントとして記載しています
概要
会議がどうやったらうまくいくか?と時々相談を受けます
会議に関する方法やファシリテートに関する本は数多ありますので、HowToはそちらを読み、実践しながら自分やチーム、プロジェクトに合うやり方を模索する必要があります
本稿は「会議やファシリテーションの方法の前に」理解しておくべきポイントを手短に記載しています
「これですべて会議がうまくいく!」というものではないかもしれませんが、少なくともやらないよりはやることで会議の「密度」は上がると思います。
参考
以下明確に引用する部分はありませんが、参考してきた記事や書籍のリンクを貼っておきます
泣きたくなるとき
「アマゾン」のようにイケてる会議をして、意思決定を行い大きな成果を出したいと願い、会議を主催する、ファシリテーターする人は会議に対して準備をしてきます(もちろんそこまで気合はいれないものもあるかもしれない)
そして事前に資料を展開し、Agendaをつくります
皆が時間通り揃い、資料に目を通し、建設的に議論され、意思決定がなされ、ネクストアクションが決まる
しかし実際は会議に遅刻する、資料を見てない、頭出ししてたのに同じ話聞く、さらに(無駄な)情報が求められるなど、何も決まらず会議は終了。「せっかく準備したのになんで!」と叫びたくなることもあります
そして、インターネットの荒野やビジネス書の森へ入り、会議術をインプットし、再度会議へ!
しかし、、、の繰り返し
頭においておくべき2つの前提
以下内容は当たり前といえば当たり前の内容ですが、いざ自分が会議を主催するとつい忘れてしまうことです
前提1:優先順位|人によって優先度は違う?
会議はどれも重要なもの(であってほしい)ですが、関わる人たち全員が、主催者と同じようにで会議で扱うIssueについて、同じような重要度や緊急度で捉えているとは限りません
同じ会議に参加しているけども、ある人はそのあとに控えている偉い人への報告会議のことで頭がいっぱいかもしれません
ある人は大事だと思っているけど、まだそのIssueは取り扱うときではないと考えているかもしれません
前提2:情報の非対称性|「分からない」「知らない」と人は言いたくない
自分が熟知していることも、他に人にとってははじめて聞くこともあるかもしれません
また皆が最新の情報や過去からの文脈も含めて同じ理解とは限りません
且つそうした状況において、人は「知らない」とは言いにくく、こっそりグーグルで意味を調べて「わかった顔」をしているか、曖昧な笑顔を浮かべているかもしれません
議論がスタートする前あるいは途中でやるべき2つのこと
上記の前提を踏まえて、議論の前、あるいは議論中でも行うべき2つのポイントがあります
ToDo1:視界合わせ/認識合わせ|今、我々はどこにいるか?何をしてるか?
主催者は会議の参加者が、会議の目的・ゴールを自分と同じように理解していると願いますが、上記前提のとおり参加者によって認識は異なります
なので以下を議論前に必ずすり合わせましょう
今(あるいはこれまで)がどういう状態か
この会議では何を話すか
終了時間までに何を決めたいかを共有します
TIPS|「なにか付け足すべきことはありますか?/気になることはありますか?」
主催者は限られた時間で、会議を進行したい気持ちのあまり、序盤一気に提案などを行うことがあります
一方で参加者のなかには「エンジンがかかってない人(議論する準備ができてない人、考えがまとまってない)」がいます
そうした状況で「会議を一気にすすめる」ことは危険です
進めたあとで「そもそも〜」という話になり、また同じ話をしなければならないということが起こります
序盤で視界合わせ、認識合わせをした際に参加者に「なにか付け足すべきこと」「気になること」があるかを聞きます
この問いかけを行うことで、主催者と同じ理解度でなくとも「別の観点での意見」「主催者が見落としていた観点での意見」が聞ける可能性があります
これを「不明点や分からないことがあるか?」という切り口で聞くことはおすすめしません
というもの人はがっかりされたくないため「とりあえず大丈夫です」と答えがちだからです
ToDo2:語義・状態の定義|No1って?
専門用語や新しい言葉に関わらず、たとえば「No1」という言葉を使うときの「No1」とはどういう状態なのか?どの範囲、指標、時間軸において何が実現されるとそういえるのか?そしてNo1になることが何につながるのか?言葉1つとってもそれを受け取る人が全員同じ理解をしているでしょうか?
あるいは「これからは○○の施策を優先的にすすめる」といったときの「優先度合い」は時間的に早くすすめることなのか、人やお金のリソースを投入するのか。またその他の施策とはどう違うのか
そうした「参加者によって認識が同じではない可能性がある言葉」が出てきたときファシリテーターは(自分は理解していたとしても)、一度流れを止めて「どういうことを意図してるか」を全員の前で確認しておくことをおすすめします
TIPS「(私の理解のために確認したいのですが)○○という意味であってますか?」
いきなり「それはどういう意味ですか?」と聞かれると、水を差されたと感じてムッとする人もいます
質問のタイミングを測るのは難しいですが、いずれにせよ語義を確認する際は相手に全て意味を説明させるのではなく、ファシリテーターの理解を確認するというスタンスで聞くことがポイントです
「○○と理解していますが、ズレてる部分ありますか?」「○○という意味であっていますか?」と聞くことで違っていればその部分だけ説明を求めればいいからです
腐らず諦めず会議が上手く行かない時、自分を責めたり、参加した同僚を悪く思ったり、上司を呪いたくなったりします
もちろん上述の理想的なかたちで物事が進めばいいし、そのための努力は必要です
それでもなお上手くいかないことはあります
そうしたときも腐らず、諦めず、少しも良くなるよう皆で一緒に悩むことが一番大切なマインドだと考えます
腐りそうなときに読む本
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