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目先の数字に囚われすぎるとよくないか?

久しく文章を書いていないと、書く力が衰えてしまうことを実感している日々でございます。

書き始める前は「あれ書きたい」、「これ書こう」と頭の中でまとまっているのですが、いざ書き始めると「ここも説明必要かな」、「もっと深掘りしたほうがいいのかな」、「あ、これも書きたい」と、様々な思考で脳が溢れかえります。

文章力のない自分にとってはかなり過負荷で、とりあえず書いた文章を見返すととてもじゃないがネット上に投稿できるものではなかったりします。(投稿しているものもまだ酷いものですがそれ以上なので…)

内容は薄く、少ないながらも、自分が述べたいことはしっかり書いて、「書く力」をつけていこうと思います。


前置きが長くなりましたが、今回は「ウィル・ロジャース現象」についてご紹介しようと思います。

どちらも「Think smart」という本に記されているものであり、似たような意味を持っています。

ウィル・ロジャース現象というのは

ある集合の中の1つの数を別の集合に移した結果、両方の平均が高くなる現象のことである。(wikipedia参照)

とされています。

ウィル・ロジャース現象に関しては、以下の2つの条件が共に成り立つ場合に起こるとされています。

・移動する要素は移動前の集合の平均よりも小さい。
・移動する要素は移動先の集合の平均よりも大きい。

簡単な例をThink smartから応用させていただきます。

あなたは自動車業界で働いています。

小規模の販売店が2店舗、あなたの管轄下に置かれることになりました。車の販売員は全部で6名。販売員1、2、3は「Aの店舗」の社員、販売員4、5、6 は 「Bの店舗」の社員です。

平均すると、販売員1 は ひと月に1台車を売り、販売員2はひと月に2台……と続いて、スター販売員である6番目の販売員はひと月に6台車を売ります。簡単に算出できる通り、「店舗A」の販売員ひとり人当たりの平均で売上は二台、「店舗B」は5台です。

この時、「店舗B」の販売員4を「店舗A」に移動させることで、「店舗A」の販売員ひとり当たりの平均売上は2.5台(店舗Aの販売員1、2、3、4)、「店舗B」の平均売上は5.5台(店舗Bの販売員5、6)となるのです。


上の2つの条件を思い出しましょう。

まずは「移動する要素は移動前の集合の平均よりも小さい。」からです。

移動する要素、つまり「販売員4(月平均売上4)」は移動前の集合の平均である「店舗Bの月平均売上5台」よりも小さいですね。

次に、「移動する要素は移動先の集合の平均よりも大きい。」の条件を見てみましょう。

移動する要素は変わらず「販売員4(月平均売上4)」です。移動先の集合の平均は「店舗Aの月平均売上2台」ですので、これも成立しています。

この条件が成り立つことで、ウィル・ロジャース現象、どちらの店舗も売上が上がったように見せられるのです。

ただし、これはあくまで「印象を良くした」だけであって、全体的には何も変化は起こっていないのです。

本来業績を伸ばすために必要なことというのは「業務の効率化」といった、具体的なアプローチがあってこそなのです。


Think smartには「ウィル・ロジャース現象」と同時に「ステージ・マイグレーション」という現象にも触れていますが、それも加えると話がややこしくなってしまうので、ここでは省略させていただきます🙇‍♂️

しかし、ステージ・マイグレーションについて調べていた際に詳しく書かれていた記事もあったので、よろしければこちらをご参照ください💁‍♂️


では、「業績が上がりました」、「こんなに良くなりましたよ」と、数値で示された場合、私たちはどのように判断すれば良いのでしょうか?

残念ながら、Think smartには解決策や対策は書かれていませんでした。

むしろ、『「ウィル・ロジャース現象」は直感的には見やぶれない』と書かれています。

上記でご紹介させていただいた記事の末尾にこのようなことが書かれています。

成績自体を気にするばかりではなく、その成績がどのように評価されるのか、どのような意味を持つのか、を考えてみることも重要と思われるが、いかがだろうか。

成績そのものではなく、変化した原因や、その数値の持つ意味といったことを考える必要があると思います。

簡単にできることではありませんし、広告などではこういった数字で人の心を動かそうとアプローチしているはずなので、注意しないと難しいと思います。


具体的な対策等紹介できませんでしたが、このような「印象をよくする」方法もあることを知っていただければ幸いです。

いただいたサポートは書籍代などの今後の活動費に使おうと思います。