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お手軽に、がんのリスクを調べる!

今回もやってみて良かったのもの(唾液によるがんリスク検査)と、その特許調査です。

健康診断とは別の自己採取検査

最近、自宅で検体の自己採取を行って、返送すると検査結果を送ってくれるというサービスが多くなったように思います。

ちょっと調べたところ、こんなにたくさんありました♪

・唾液でがんのリスク検査をするタイプ
サリバチェッカー

・尿でがんのリスクを検査するタイプ
線虫N-NOSE

・少量の血液で各種マーカ検査をするタイプ
リビタの健康チェッカー

スマホdeドック

デメカル(DEMECAL)血液検査キット

けんさdeかんさつ(アレルギーIgE抗体検査)

自分で検体を採取するためか、医療機関で行うちゃんとした検査とは違うような意味合いの説明というか、注意書きがありますので、精度には多少問題などがあるのかもしれません。

ただ、体調の傾向をみるためには簡便な方法でいいかと思いますので、医療機関での精密な検査と併用する形でうまく使うのがいいのかもしれません。

血液を採取する検査は人間ドックでも毎年やるし、がんのリスク検査というのに興味があったので、今回はサリバチェッカーに挑戦してみました。

サリバチェッカーだけではないですが、ふるさと納税の返礼品になっている検査キットも多いです。たまには、お酒や食べ物以外の返礼品もいいかもしれませんね。

サリバチェッカーとは

サリバチェッカーは唾液を郵送すると、がんのリスクを検査するというものです。

コロナで有名になったPCR検査のようにその場で唾液採取するだけと思ったのですが、通常の医療機関での検査同様、直近に食べてはいけないものがあったりと、簡単な食事制限のようなものはあります
ですので、キットが届いて10分後に即採取って訳にはいきせん。

また、採取した唾液は完全に凍らせる必要があります。保冷剤が入った専用の箱ごと一旦凍らせてから、その箱ごと冷凍指定の宅配便で検査機関に返送するという、ちょっと面倒な作業が必要です。
自宅に冷凍庫のない方は検査できないということになりますが、一般家庭にある普通の冷凍庫付きの冷蔵庫で十分対応可能です。

サリバチェッカーは男性5種類、女性6種類のがんのリスクの検査ができます。
過去に蓄積したがんの罹患の方のデータと比較した、自分のリスク度が分かります。
こんな感じでグラフにして見える化した結果が送られてきます。

送られてくる結果のサンプル

同じリスクの低いA判定でも、B判定に近いかどうかが分かります。A判定だとかなり範囲が広いですが、B判定以降はまあまあ範囲が狭いので、ちょっと不安になりますね。
写真は結果に同封されるサンプルです。(私の個人情報ではないです)

サリバチェッカーのHPでは、ほとんど見かけなかったのですが歯周病の傾向も検査してくれます。

唾液による検査なので、口内細菌の影響を受けやすいそうです。そのため、口内細菌などから歯周病の傾向が分かるようです。

歯周病の傾向もわかる

特許調査

サリバチェッカーは株式会社サリバテックという会社のサービスなのですが、株式会社サリバテックで特許検索すると5件、ヒットしました。
全て、現在も有効な特許でした。

どの特許も医療検査関係のもののようでしたが、今回、検査に使用したサリバチェッカーはWO2015/06594A1(2015年5月7日出願、優先日2013年10月28日)の特許技術を使ったものではないかなぁと思います。

正直、内容は全然分かりませんが、図1を見る限り、検査工程が同じようなので、コレかなっとw(専門外ということもあり、いつになく雑な調査です)

WO2015/06594A1の図1

WO2015/06594A1のIPC分類はG01N33/50とG01N33/68で「材料の調査または分析」の範疇の分類が割当たっていました。
この2つのIPC分類双方を含み、公開日が2024年1月1日以降で検索すると、19件もヒットします。しかも、そのうち14件が審査中です。

出願から1年半経過すると、公開されるのが原則ですので、なぜ今年の分が既に19件って感じです。
全て確認していませんが、分割出願や優先権を伴う出願が多く、最初の出願から既に1年半経過しているために公開されているようです。

審査中が多いのも同様の理由で、実際には最初の出願が約3年前に出願した発明の一部ようで、最初の出願から3年の審査請求期間の期限によるもののようです。

医学関係の特許ってこんな感じなのか?

もう少し古い時期も検索したのですが、審査請求率が高くてびっくり。
公開日にしても、審査請求率にしても今までの調査では全然見かけないパターンで、別世界って感じでした。

私がよく出願する工業系の特許出願は、アイディアレベルで出願するものも多々含まれることもあり、審査請求しないことは珍しくありません。

医学系の特許出願が高い割合で審査請求されている背景の一つには、研究成果が既に精査されているというのがあるのかもしれません。

サリバチェッカーのHPには、関係の参考文献リストがあり、論文のリンクがあります。
一番古いものが2010年で、2016年以降は2024年まで毎年論文が発表されています。
WO2015/06594A1は 優先日が2013年10月ですので、初期の頃の研究成果による特許出願のようです。
初期の頃とはいえ、論文にして学会誌に掲載された時には、研究成果が基礎研究ではなく、臨床やビジネスに使えるという判断ができているのかもしれません。

初期の頃となると、基本特許の匂いがプンプンします。ただ、論文の内容と特許の内容を精査できないので、匂いがするだけということでw

最後に

サリバチェッカーに限った話ではないですが、自発的に行う検査って高いですよね?
市販薬の購入額を控除するセルフメディケーション税制と同じような扱いにしたら、病気の早期発見に寄与し、結果的に医療費の低減につながると思うのです。ダメですかね?

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最後までお読みいただきありがとうございます!
特許調査に間違いなどがあれば、ご指摘をいただければ幸いです。

趣味と実益を兼ねようと、家電修理をしています。今はまだ修行ということで、無償で対応します。修理して欲しいものを募集中です。第2回の修理の状況はこちらに。

応募はHP記載のメールからでも、NOTEのメッセージからでもどちらでも結構です♪
よろしくお願いします。


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