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認定医療ソーシャルワーカー解体新書【社会福祉士登録後最短で取得したMSWが伝授】

この記事では、認定医療ソーシャルワーカーに興味があるMSWに向けて資格取得までに受講した研修や費用等を解説します。

私は社会福祉士国家試験を現役合格した後に、最短で認定医療ソーシャルワーカーと救急認定ソーシャルワーカーの資格を取得しました。
現在は、高度急性期病院のMSWとして働いています。

「認定医療ソーシャルワーカー(以下認定医療SW)を取得したいと漠然と考えているけど、周りに取得しているMSWがおらず、どう行動すれば良いかわからない」と悩んでいるMSWは多いです。
認定医療SWに対して「資格取得までに多くの研修を受けなければならない」「資格取得しても給料が上がらない」のようなネガティブな意見も相まって、挑戦することを躊躇してしまうMSWが一定数いることも事実です。

当記事では、認定医療SWの資格取得に関して以下の悩みを解決します。

  • 資格取得にかかる費用はどれくらい?

  • おすすめの研修を教えて!

  • 資格取得するまでに苦しんだことは?

認定医療SWの取得は自己研鑽に対して可視化された証明書として有効です。
「ソーシャルワークをしています!」と自信を持って言えなくても認定医療SWの名刺が自己研鑽に励んでいる証明書になります。
先輩MSWの「自己研鑽をしましょう」への一発回答になるため、自己研鑽に対して文句をいわれることもなくなります。

認定医療SWは同業者から一定の権威性が担保できるため、年齢が若ければ若いほど差別化できて効力を発揮します。

当記事は、以下のような意見を持っているMSWにはおすすめできない内容となっています。

  • 時間もお金もかかる

  • 取得しても意味がない

  • 給料が増えないなら取得する価値なし!

このような意見をもっているMSWの9割は、認定医療SWを取得していません。
私は、実際に認定医療SWを取得してすらいないのに「取得しない言い訳」を並べるMSWは信頼できません。
参考として、認定看護師を取得する費用は看護roo!によると約200万円でした。
認定看護師の取得までの費用と比較すれば、認定医療SWの資格取得にかかる費用は微々たるものです。

  • 挑戦しない方が楽なので、都合の良い意見に便乗していませんか?

  • 忙しい毎日で実践の振り返りも満足に行えていないのに、実践能力が向上すると本当に思いますか?

  • 莫大な知識を必要とするソーシャルワークを、自分で考えて自己研鑽できるほど理解されていますか?

  • 職能団体が自己研鑽するためのレールを敷いているのに、利用しない選択肢がありますか?

認定医療SWは、MSWの自己研鑽を可視化できる資格です。
認定医療SWを取得する過程の研修で、自信を持って自分のソーシャルワーク実践できるようになります。

※本記事は許可なく第三者へ公開すること、または本記事の内容を転載することは禁止しております。
場合によっては法的措置をとらせていただきますのでご注意ください。

認定医療SWの取得はあくまでも「手段」であり「目的」ではありません。
「クライエントに自信を持ってソーシャルワークを提供する(目的)」ために一定以上の知識や技術を取得した証明として認定医療SW (手段)があります。

「認定医療SWを取得した未来を想像してください」とは言いません。
身も蓋もない話ですが、年齢が老いて、体力も無くなる未来が必ず待っています。
MSWのリアルな未来を想像すると、希望どころか不安になってしまう人の方が多いと思います。未来は、言い換えると「不安」と解釈することができます。

未来を想像しても不安になるだけなので「今」この瞬間、医療ソーシャルワークに没頭することが一番良い選択です。没頭すると未来のことを考えることがなくなります(正確には考える暇がなくなる)。
未来へ投資するために認定医療SWを取得するのではなく、医療ソーシャルワークに没頭する手段として認定医療SWを取得してください。

認定医療SWの取得は、社会福祉士の取得のみでは「ソーシャルワークができる」と認めないお局MSWを黙らせる権威性としてこの上ない資格です。
「自己研鑽しなさい」というわりに職能団体の研修に全く参加しないお局MSWに対して、認定医療SWを取得して遥か高みからマウントを取るために、今すぐ行動してください。

認定医療SWまでの道のり

認定医療SWになるためには、以下の要件をクリアする必要があります。
実体験をもとに解説します。

1. 社会福祉士登録後、保健医療分野における実務経験5年以上であること
2. 社会福祉士登録後の認定医療ソーシャルワーカーに関わる研修等において、合計180ポイント以上を取得していること
3. 上記180ポイントのうち、当協会及び都道府県協会等が主催するシラバス認定された研修から60ポイント以上取得していること
4. ポイント要件を満たした上、ポイント認定後に課されるレポート2編の審査に 合格すること

公益社団法人日本医療ソーシャルワーカー協会

1. 保健医療分野における実務経験5年以上

個人的に最もきつい条件でした。
私はMSWとして入職した当時から認定医療SWに興味がありましたが、どんなに頑張っても実務経験年数だけは代替がききません。
5年間高いモチベーションを維持しながら研修や学会等に参加することは簡単ではありませんでした。

2.研修等で180ポイント以上取得する

180ポイント以上取得するためには多数の研修や学会等に参加する必要がありますが、高いポイントが付随する研修に参加していけば、想像していたよりも容易に取得できました。
研修に対する費用や倍率が高くて受講できなかったことのほうが個人的にはストレスでした。

3. シラバス認定された研修から60ポイント以上取得

最も気にならない要件です。
180ポイント以上を取得するには、基本的にポイントの高い研修を受講することになります。
高いポイントを取得できる研修は、日本医療ソーシャルワーカー協会(以下日本医療SW協会)が主催していますので心配はいりません。

4. ポイント認定後に課される2つのレポート審査に合格する

レポート内容の詳細を書くことができませんので、実体験を話します。
私はレポート審査で「再提出」との結果になりました。
再提出になったおかげで、ソーシャルワークについて見つめ直す時間を作ることができたため、ある意味良い経験になりましたが決して簡単な審査ではありません。

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