かつての詩122「棄ててしまえ」

「棄ててしまえ」

壊れそうな想いを抱えているのなら
そんなものは棄ててしまえ
途方もなく蒼い空へ投げてしまうんだ
月から地球を眺めれば
君のそんな想いは微かなものさ

いつまでも顕微鏡で心ばかりを
覗いていてはいけない
悩みの遺伝子配列なんて僕らには関係ない

壊れそうな想いを抱えているのなら
そんなものは棄ててしまえ
途方もなく冥い海へ流してしまうんだ
激しく降り注いだ雨も最後は海へと流れ着く
だけなんだ
だから君のそんな想いは僅かなものさ

いつまでも風の音に耳を澄まし
答えが聞こえる瞬間を期待してはいけない
真実はいつも胸の奥にあって
手を伸した先から繋がっているのだから

Masanao Kata©️ 2007
Anywhere Zero Publication©️ 2022

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