かつての詩121「Plastic Jack ~粗末な男の話~」

「Plastic Jack ~粗末な男の話~」

ボロボロになった夢を
切り刻まれたプライドで継ぎ足して
今日まで何とかやってきた
僕は薄っぺらなプラスチックジャック

安っぽい励ましを糧にして
今日まで何とかやってきた
僕は薄っぺらなプラスチックジャック
リサイクル出来るかわからないから
遊び尽くせるところまで

誇れるほどの夢じゃないだろうし
語れるほどの夢じゃないだろうが
信じるだけの夢だったから
今日まで何とかやってきた
僕は薄汚れたプラスチックジャック

誰も知らないまま
誰にも知られないまま
バラバラになってしまうかもしれないが
哀しみばかり踏みつけて
扉を叩き続けるだろう

扉が開くか壊れるか
プラスチックは折れてしまうのか
花も咲かせず音も上げず
誰も知らないまま
誰にも知られないまま


Masanao Kata©️ 2022
Anywhere Zero Publication©️ 2016


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